これ、幼少時に見て強烈な印象を受けて以来
トラウマになってしまった、
私にとって記念すべき作品。
淫蕩な母親に苦しめられ死んだ父親の仇を討つために
母の情事の相手を次々と殺め、
現場には父が好きだった真紅の椿の花を置いていくおしの。
恐ろしくも哀しく、大人っぽい物語。
なんで子供がこんな映画を見たのか。
そして深い感銘を受けたかは未だにナゾ。
私の脳裏に長年焼きついていたのは
燃え盛る火の中で苦しむ愛人と母親(左幸子)の姿と、
それを見つめるおしの(岩下志麻)の凄惨な美しさだった。
恐ろしさと美しさがごちゃまぜになった映像は
子供心に忘れられないものになって
繰り返し繰り返し頭をよぎった。
だが今回確認したところ、火の中に母親の姿はなく
家の中から耳をおおうばかりの
すさまじい叫び声が聞こえただけだった。
記憶とは面白い。
いつの間にか頭の中で映像を製作してしまっていたのだった。
左幸子の妖艶さにはあらためてため息が出た。
そして真っ赤な椿のように美しい岩下志麻にも。
市原悦子が出ているが、
昔からあんまり変わらないのでそれにも驚く。
山本周五郎原作。
サスペンスタッチでおしのの心理状態を追う。
父親思いだった優しい娘の心はいつ
ガラガラと壊れてしまったのだろう。
最後に正気に返った娘が哀れだ。
野村芳太郎監督の映画は
「砂の器」にしろ「八つ墓村」にしろ
強烈な映像がフラッシュバックする
トラウマ度(?)が高いのかもしれないと今、思った。
1964年 野村芳太郎監督作品 原作: 山本周五郎 脚色:井手雅人
撮影 : 川又昂 音楽:芥川也寸志 美術:松山崇/ 梅田千代夫
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トラウマになってしまった、
私にとって記念すべき作品。
淫蕩な母親に苦しめられ死んだ父親の仇を討つために
母の情事の相手を次々と殺め、
現場には父が好きだった真紅の椿の花を置いていくおしの。
恐ろしくも哀しく、大人っぽい物語。
なんで子供がこんな映画を見たのか。
そして深い感銘を受けたかは未だにナゾ。
私の脳裏に長年焼きついていたのは
燃え盛る火の中で苦しむ愛人と母親(左幸子)の姿と、
それを見つめるおしの(岩下志麻)の凄惨な美しさだった。
恐ろしさと美しさがごちゃまぜになった映像は
子供心に忘れられないものになって
繰り返し繰り返し頭をよぎった。
だが今回確認したところ、火の中に母親の姿はなく
家の中から耳をおおうばかりの
すさまじい叫び声が聞こえただけだった。
記憶とは面白い。
いつの間にか頭の中で映像を製作してしまっていたのだった。
左幸子の妖艶さにはあらためてため息が出た。
そして真っ赤な椿のように美しい岩下志麻にも。
市原悦子が出ているが、
昔からあんまり変わらないのでそれにも驚く。
山本周五郎原作。
サスペンスタッチでおしのの心理状態を追う。
父親思いだった優しい娘の心はいつ
ガラガラと壊れてしまったのだろう。
最後に正気に返った娘が哀れだ。
野村芳太郎監督の映画は
「砂の器」にしろ「八つ墓村」にしろ
強烈な映像がフラッシュバックする
トラウマ度(?)が高いのかもしれないと今、思った。
1964年 野村芳太郎監督作品 原作: 山本周五郎 脚色:井手雅人
撮影 : 川又昂 音楽:芥川也寸志 美術:松山崇/ 梅田千代夫
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