" この道に進んでからTVのゴルフ中継を全く見なくなりましたが、
秋のオーガスタに惹かれて久しぶりにマスターズを見ました。
出場選手のショットのイメージが、
上から被せたフェースが、
体の回転によって遅れながら立ち上がっていく過程で
球をとらえているように(地中に打とうとしているように)見えます。
手を返してる選手などいないことがわかります。
前に店長から映像の見たいところだけ見ようとすると言われましたが、
見え方が以前と違っています。"
コメントに頂いた通り、
距離とスコアの両立が必要なプロ
そして 何年も、十何年も続けなければいけない職業ゴルファー で
アマチュアによく見られる
地面に置いてあるボールをこそぎとるような
(フェース面を常時、円の中心、自分の方に向ける)
前に飛ばすのではなく、ボールを浮かせることに注力
したような打ち方をする人は 殆どいません。
ただ アプローチなど、一部特殊な弾道などが必要な場合、
そういう フェース使い、クラブ使い をするケースもあります。
しかし なんと呼べば良いのか分かりませんが、
仮の このヘッドファースト、フェースを中に向けるアプローチは
成功率の低さ に加え、
距離のロスが非常に激しく、距離感が掴みにくいコトから
振り幅や振り速度、振る大きさと距離が噛み合い難く
試合の中で イチかバチか の挑戦になりますし、
多くの場合は 上手く当たっても かなりショートします。
蛇足ではありますが、
フェースを中に向けるような
ヘッドファースト、ボールをこそぎ取るような打ち方 は
当然、インパクトロフトが増えます。
イコール バンス角度 も増える訳です。
また ヘッドファースト にしますから
体も右に残り 上を向くコトになるでしょうから、
ボールを打つ前に クラブが地面に尻もち する可能性が高い。
速い速度で振れば 少々ダふっても なんとかなりますが、
アプローチなどの 距離調整、速度調整が必要な場合、
とても困るコト になる訳です。
速く振らないと 地面につっかかる、
そこで よりロフトを寝かし、距離を高さに変え
なんとかする訳ですが、距離を高さやスピンに変える というのは
ほんのちょっと 0.何ミリ 0.0何秒のズレで
その配分は大きく変わってしまいますので
いつまで経っても 距離感が掴めない というコトに陥る訳です。
それを フルショットに採用しているのです…。
マスターズに出ているような選手に比べると
年齢も親子ほど離れている アマチュアゴルファー は
女性なども含め 体力も無く、練習量も少ない …
にもかかわらず ヘッドスピードが無いですから
ボールを上げるコト に苦労する
地面にあるボールを浮かせるコト に苦労する
痛し痒し…ですが、そこから始まるんだと思います。
ネットの中のアマチュアのアプローチ 投稿動画 などを見ると
「悩んでます‥」
と言う方の多くが その フェース面の使い方、
ボールを浮かせようとする、ボールを拾おうとする、 です。
昔から
「ボールはクラブが上げる」
「自分でボールを上げるな」と言われますが、
ボールが上げにくい が故に
クラブにはロフト角度があり、
それが故に 棒の延長線上に打点がなく
重心距離というオフセットがあるのです。
ボールをしゃくる、フェースを円の中心、自分の方に向ける
フェースの使い方では ロフトを自分で作ってしまうので
角度の違う番手が有る必要が無くなってしまいます。
カタカナ言葉で言うと「ボディターン」なのですが、
なぜか この言葉が好きになれず…にいます。
なんと言って良いのか、若い人が
難しいカタカナを「ビジネス」で使うような…
そんな、恥ずかしさから30年抜け出せずに居たり…します。
非常にマイナーな存在の ゴルフクラブを扱っているので
ものすごく真面目な 本流本道の話をするのは
なんだか性に合わないのですが、
ゴルフクラブの扱いというか、スイングの誤解があまりにも激しく
それを信じたお陰で からだを痛めてしまうゴルファーが
多いのではないのか と心配です。
なぜ からだの回転で、
正確に言うと からだの向きの変更でクラブを直に動かした方が良い か
というと、
スイングは傍目からは円を描いて見えます。
その 少し斜めに傾いた円軌道を描くのなら
ハンドターンではなく、からだの方がモーメントが高く、安定度は上がります。
どの道、からだは向きを変えるのですから
その大きなモノにやらせた方が楽?でしょ?!
クラブに近い 腕や手回りに頼ると
そこは小さな筋肉ですから、疲労にも弱く、
クラブの重さに負けやすい、影響を受け易い、です。


あと 本質的に ゴルフクラブは構造上、
動かせば動かすほど、特にヘッド部分ですけれど
ロフトが増えた状態で当たり易くなり、
多くの方が経験していると思いますが、
飛ばない弱い球は 高くなり易く
飛ぶ強い球は それに比べるとやや低め です。
加齢が進み、体力が落ちてきたり、女性の場合は
高い球の方が飛ぶ と言うのも無くはありませんが、
一般論として 『無駄に』高い球は飛びません。


←このような状態でインパクトするのと
㊨のような状態でインパクトするのでは→
当然、㊧の状態の方が距離が出易く
同じヘッドスピードなら
アイアンで言うと 2番手から3番手分の
距離差が生まれます。
逆に言うと 双方が同じ距離を打つ と仮定すると
ロフトの寝た方は ヘッドスピードが5ms近く高くないと
同じ距離にはならない というコトになります。
✋多くのゴルファーが目指しているのはソッチ です。
多いロフトを より速いスピードで飛ばす
右利きの人が右打ちをする場合、
右腕でさばく というか、人によっては「右手でしばく」「叩く」
その快感から逃れられない というのは
理解は出来るのですが、
正直、あまり効率の良い方法とは言い切れません。
まあ それはそれで「お好み」次第ではありますが、
ゴルフクラブにはロフトの他に 方向を決める角度もありますし、
当たりの厚さ、薄さ(ダフリ・トップ)もありますから
飛距離は重要でも、そればかりを優先させるわけにはイキマセン。
理想論ではありますが、
出来るだけ 速くない速度で 満足いく距離が打て、
さらに 方向や安定度、繰り返し性能が高い
というのが 望むべきゴルフスイング だと思うのですが、
ハンドターンで その『円』を描いていると
それを実現するのはかなり難しい(無理とは言いませんが)
と思います。
どの道 からだは回す というか、向きを変えるのですから
それにやらせてしまえるモノは やらせてしまって方が
腕の仕事は減るので 都合が良いと思うのですが…。
腕の仕事が減ると 満足感が得られないという人が多いのも確か…です。
で そのからだの向きの変更で直にクラブを動かす というのは
ものすごく 意識して『体を回す』、一生懸命『からだを回す』コト
とは異なります。
それが ちゃんと出来た時は
からだを自分で回した、向きを変えた感覚は『ありません』。
脚も使わない訳ではないですが、どちらかと言うと
手さばき、ハンドターンではない手さばき で
覚えた方が簡単かな? と思います。
ハミングバードでは「刷毛塗」とか呼んでますが、
両手さばきで からだの回転を掴んでしまいましょう。