絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

安井宗太郎の金蓉

2011-06-25 | 絵のこと
安井宗太郎の金蓉という絵について、美の巨人たちで放送していました。



この絵です。とても有名な絵です。
現在、国立近代美術館に保管されています。美術の教科書でもおなじみですね。


この絵は、もう一つのリアリズムだと言います。
要するに写真みたいにそっくりに描くリアリズムではないという意味です。

確かに、そうですね。

最近は、ホキ美術館が大きく取り上げられて、スーパーリアリズムのすごさを見せつけられましたが、
あれは、あれで素晴らしいリアリズムですが、安井宗太郎はそうはならず、自分独自のリアリズムを作り上げました。

私は、ホキ美術館の素晴らしさは、参ったと思わされました。しかし、あれは精巧なカメラがいずれあれを簡単に実現してしまうだろうと想像します。また、あの方向の絵画は、進行方向が一つなので、他の人が描いても技術を習得すれば、あそこに到達できるだろうと思います。しかし、この安井のリアリズムは、画家の眼を通して、安井でなければできないものだと思いますがどうでしょうか。

スーパーリアリズムは、誰もが実現できるものだが、安井のリアリズムは違うということを言いたいと思います。

ーーーーーーーーー
しかし、それでも、だから安井の方が良いとは、今は言えません。
なぜなら、私は安井のリアリズムにも疑問があるからです。
方法論は、賛成なのですが、なぜあそこまで個性を求めてしまうのかということです。
これは、私のリアリズムと違うからかもしれません。

もう少し、スーパーリアリズムに近づいても良いのではないかという意味です。
外れ過ぎているのではないかという見方です。

安井宗太郎といえば、ずば抜けたデッサン力で有名です。
仲間のみんなが嫉妬をするほどのデッサン力でした。
それが、消えてしまいます。
それは、フランスでセザンヌの影響を受けてからだと言います。
安井宗太郎は、セザンヌに出会わない方が良かったのではないかと私は思ってしまいます。

この金蓉の絵は、かなりの部分賛成です。とても良い作品だと思います。
しかし、私が疑問なのは、顔です。

顔がもう少し何とかならないかなあと思います。
肩が外れているとか、肩の高さが逆だとか、番組では言っていました。
確かにそうですが、私はそれは、わざとやったということで、魅力の一つとしてかたずけられます。
しかし、顔は、ちょっと好きではありません。これもわざとやっているのですが、どうして?と思います。

本当にこれを安井宗太郎は自分で納得していたのかなあと思ってしまいます。

構図、位置と大きさ、人物の入れ方は、私も賛成です。
ポーズも賛成です。
色味も賛成です。
離れて見た時には、いうことがありません。

私は、顔だけ気になります。

顔の左側の背景の処理。左側の眼、鼻の輪郭線、髪の毛のタッチの平面性、右側の肩と背景の関係の処理。
その辺に疑問があります。

青いドレスの色は素敵です。模様も筆で殴り書きのようですが、いい感じです。
ドレスのすそ辺り(左下部分)の模様も色も素敵です。洒落ています。

椅子のデッサンは、しっかりしたものを感じます。ドレスの端の扱いが輪郭を筆でなぜたようなタッチでも
その平面性に対比して、しっかりした空間を感じます。やや床面が違うかなとは思いますが。

手の輪郭も筆で殴り書きのような感じがします。それもそのようにする必要があるのかなと疑問です。

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勝手なことを言いました。
でも、私が感じることなのです。

みなさんも、凄い作品だと聞かされているから、凄いと思うのではなく、この部分は不満だということがあってよいと思います。
それは、まだあなたがその良さがわからないのですよと言われても、分からない物はわからないのです。

私は、この絵はいい絵だなと思う反面、安井宗太郎ならもっと違った表現があったのではないかと期待の気持ちで想像するのですが、いかがでしょうか。


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今日の私

2011-06-25 | 日記
1、ヘリパーさん
毎週土曜日の朝は、ヘルパーさんが来てくれます。
9時から10時半までです。私が使っている2階の掃除と1階のトイレやお風呂場、また階段を掃除してくれます。
今日は、曇りですが、動くと汗が出る感じで、蒸していました。ヘルパーさんも大変です。
私は、二階は全て私が使用しています。6畳二間と8畳一間です。そして二階にもトイレがあります。
階段は、リフトをつけてなんとか上がれるようにしました。そして、車椅子は1階用と2階用があります。
ですから、外出用と合せて、3台借りていることになります。

2、県展の絵をアトリエに
10時半から、昨日戻って来た県展の絵を車から降ろし、アトリエに掛けました。
今回は、賞を頂いたので、その絵をアトリエに飾りました。飾ってほしいというのは、父のリクエストです。

3、美味倶楽部なかまち絵の掛け替え
その後、「美味倶楽部なかまち」に行き、久しぶりに絵を4点ほど掛け替えました。
あまりに長く同じ絵を飾っておいたので、そろそろ違う絵に替えようと思っていました。
今日、漸くその気になりました。少しづつまた、掛け替えて行きますので、お時間のある方は「美味倶楽部なかまち」でコーヒーでも飲みながらご覧頂けたらと思います。

4、図書館へ
その後、図書館に行き、火の鳥第5巻を借りて来ました。
第3巻と第6巻はまだ直ぐには借りられない状態でした。どこかから取り寄せてくれているのですが、まだ、届いてないのだそうです。ですから、第1巻、第2巻、第4巻、第5巻と読み進めています。

5、買い物の運転手
午後は、母を連れて買い物の運転手をしました。
ついでに、プリンターのインクが切れたので、買ってきました。
母と行ったのは、17号の端にあるアンモールというお店です。
数日前から、騒いでいました。安売りをしているので、行きたいというのです。
主に衣類ですが、布団などもあります。私はタオルケットを買ってもらいました。
私は、母を乗せて行く時は運転手ですから、車の中で読書と決めているのですが、今日は母が私にも選ばせようと考えたらしく、一緒に見ないのかというのです。私は何でもいいよと言って、買ってきた物にケチをつけないからといいました。しかし、
どうも母も私に選ばせたかったようなので、少し経ってから降りました。こういう場合は、娘でもいれば話し相手になって買い物ができるのでしょうが、私は男ですから、母が満足するような連れにはなれません。しかし、こういう経験もこれからそうは何度もある訳ではないだろうと思うと、一緒に付き合う方がいいかなと思いました。そう思うまでに大分時間がかかりましたが。
火の鳥を読んでいて、一段落したのでというのが、正直なところです。


6、酒井君のお父さんの画集のお礼
県展の表彰式で出会った酒井くんという同級生が、お父さんも画家ですが、そのお父さんの画集を送ってくれたので、
そのお礼を送りました。私は、酒井君のお父さんの絵がすばらしいので、とても好きです。そのため、そのことを言ったら
画集があるから贈ると言ってくれたのです。それで、お礼をしなければと思っていました。私は、そういうことがなかなか直ぐにできない人間で、いつも間が空いてしまします。
それで、気になっていたので、お礼を送りました。ほっと一息です。これが済まないと落ち着きません。

7、母の漬物石
帰宅すると、母が漬物を入れる入れ物が小さかったので、取り替えに行きたいと言うので、コメリに連れて行きました。
こういうときは、買ったときのレシートが必要です。聞いたらあるというので、良かったです。

8、10号の制作
やっと、制作に入れます。来週の麓原展に向けて、1点描こうと思っています。
そろそろ始めないと、間に合わないので、始めます。しかし、私の制作は時間がかかります。
10号を描くのも、60号を描くのも同じ労力です。小さい絵だから簡単でしょうというのは、素人の考えです。
実は、小さくても大きい作品と同じくらいの神経を使うのです。違うのは、描く面積だけです。それ以外は同じように大変な時間がかかります。

9、ブログを書く
そして、いま、ブログを書いています。

これが、私の一日でした。結構いろいろやっていますね。

下では、父が日本がアルゼンチンに勝ったと言っていました。サッカーでしょう。
アンダー17の大会をしているようです。

先日行われた名人戦は、羽生さんが負けて森内さんが返り咲きました。それを興味深く見ていました。
羽生さんは、3連敗の後の3連勝で五分に戻し、第7局は凄い戦いの末森内さんに敗れました。
プロが将棋を指すように、私も制作をしなければなりません。
そんなことを考えながら絵を描きます。


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