えりも以東海区秋サケ定置等漁業協議会は4日、正副会長、役員の合同会で、歴史的な来遊の低迷に見舞われている秋サケの河川そ上を促し、採卵に必要な親魚を確保するため、襟裳岬から根室太平洋までの共通ルールとして陸網の垣網を岡側から3分の1撤去する自主規制措置に踏み切ることを決めた。
また、釧路地区は陸網の垣網を岡側から2分の1撤去するさらに強い自主規制措置を実施する。えりも以東は9月末で秋サケ沿岸漁獲が東部で前年同期の23%、西部で同36%という極端な不漁となっている。単価が高いため、漁業者は一匹でも多く秋サケを獲りたいところだが、4年後の回帰率を確保するためには、親魚の確保を優先する苦渋の決断を行った。
河川そ上は全道的に振るわず、余剰分を移出できる河川が限られており、まず自助努力として自主規制措置が求められる状況。えりも以東の協議会では、11月20日までこの措置を続けるが、来遊状況を見ながらさらに対応を検討する方針だ。同じく親魚の絶対数不足が見込まれる根室海区も何らかの措置を講ずると見られる。