4月24日に開かれた水産政策審議会資源管理分科会で、第5管理期間における小型と大型の漁獲枠を融通するクロマグロTACの変更が諮問案通り答申された。北海道の小型枠は、従来の実質ゼロ(11.3㌧)から91.5㌧に増枠され、5月下旬に漁種・地域ごとの漁獲枠の配分を行う。また、水産庁は、改正漁業法で開始する新たな資源管理システムに基づくホッケや日本海北部スケソウなど、優先的に取り組む魚種と今後の進め方を示した。
TAC計画の変更は、ズワイガニとクロマグロを対象にしてもので、ズワイガニはオホーツク海系群に264㌧上乗せして1,264㌧とする。沖底漁業の漁獲実績と今後の予想(近年最大値)を考慮したもので大臣管理分を875㌧から1,139㌧に増枠した。
クロマグロは、大型魚と小型魚との配分量融通のルールを通じて北海道が岩手県と4.3㌧交換し、大中型巻き網と沿岸が90㌧交換する協議が成立した。この結果、北海道は大型魚と小型魚を91.5㌧交換し、小型枠は当初の11.3㌧から91.5㌧に増え、大型枠は当初の291.3㌧から199.8㌧に減った。