水産北海道ブログ

北の漁業と漁協がわかる情報満載です

秋サケ沿岸漁獲速報(10月31日現在) 全道1,434万尾・74%、網走590万尾・66%、岩手16万尾・21%

2019-11-08 10:30:15 | ニュース

 本道沿岸に来遊する秋サケの定置網による漁獲量は、10月末で約1,434万尾と前年より25%上少なく、主産地の網走管内が34%減と大きく伸び悩でいる。本州でも岩手県でいぜん8割減の大不漁が続いている。道漁連の日報でも4万2千㌧台にとどまり、最終的には5万㌧を切る歴史的な減産となりそうだ。

 道連合海区漁業調整委員会によると、10月31日現在の秋サケ漁獲は全道で1,433万7,770尾と前年同期の74.3%。不漁だった前年同期を496万尾下回っている。漁獲金額は268億4,619万円と同65.9%。魚体の小型化は今年、大きく回復しているが、大不漁にもかかわらず、価格は下落している。

 網走海区漁業調整委員会によると、10月31日現在の秋サケ漁獲は589万5,043尾で、前年同期の66.1%。重量は2万272㌧で同72.7%。金額は116億405万円で同58.1%。平均目回りは3.44㎏、単価は572円/㎏。

 岩手県農林水産部によると、岩手県沿岸の秋サケ漁獲は10月31日現在で15万9千尾(前年同期比21%)、471㌧(同23%)、2億9,500万円(同25%)で、平均単価は767円/㎏(同107%)、平均目回り2.95㎏(同112%)となっている。


自民党政策懇談会(札幌)で改革に注文  川崎道漁連会長が「新しい資源管理に納得できない」

2019-11-08 10:29:20 | ニュース

 10月26日自民党道連政経セミナーに先だって開かれた政策懇談会で、川崎一好道漁連会長は、森山裕TPP・日EU・日米TAG等経済協定対策本部長らに、サンマなど主要魚種の不漁対策の必要性を訴えるともに、国が先行導入を検討しているホッケやスケソウの新しい資源管理システムについて、改めて浜の実態に合った対応を求めた。特に「水産政策の改革自体には賛成だが、法案通過後にいきなりホッケ、スケソウの新資源管理が出てきた。漁業者は納得できない」と浜の意向をくみ入れた対応を強く求めた。

 これを受け、伊東良孝農林水産副大臣は「水産改革は規制が本来の目的ではない。漁業者の将来につながるよう対応する」、森山本部長は「消費者のためにも不漁対策は必要だ。長期的な展望を持ちつつ取り組むことが必要」と答えた。

 10月25日には札幌市水産ビルで、地区漁協組合長会会長会議(議長・岩田廣美胆振区会長)が開かれ、水産庁の神谷崇資源管理部長がホッケ、スケソウへのMSYによる資源管理目標やTACの設定などへの理解を求めた。関係地区や全道レベルでの説明会など入口論議で難航し、地区組合長側はこれまで道漁連が水産庁と交わしてきた文書でのやり取りをもとに、「浜が納得しない限り導入しない」との誓約を求めたが、物別れに終わった。

 来年1月の地区漁協組合長会会長会議で、再度議論することになった。すでにTACが設定されている日本海北部スケソウや太平洋スケソウの取り進めを先行させ、TAC導入に反発の強いホッケは「別扱いでやらざるを得ない」状況にある。


道南太平洋スケソウ(10月末) 渡島、胆振で5,600㌧と前年同期の2倍

2019-11-08 10:28:54 | ニュース

 道南太平洋のスケソウ刺し網漁は10月2日から操業をスタートさせ、1カ月が過ぎたが、渡島、胆振海域とも漁獲量が前年同期の2倍に達し、平成26年と同様の水準にある。

 10月末の漁獲実績は、渡島が2,979㌧(前年同期1,468㌧)、胆振が2,631㌧(同1,205㌧)となり、合計で5,610㌧。前年同期に比べ210%。10月の上限採捕量8千㌧に対し70%の消化率。平成21年の9,089㌧や22年の7,591㌧に比べ決して好漁ではないが、不漁だった昨年を大きく上回り、11月の操業に期待がかかる。


11月12日、産総研が函館でワークショップ 「産業技術で拓く水産業の新時代」

2019-11-08 10:27:24 | ニュース

 国立研究開発法人・産業技術総合研究所北海道センターは12日(火)午後1時から函館市のフォーポイントバイシェラトン函館で「産業技術で拓く水産業の新時代」をテーマにワークショップを開催し、循環式陸上養殖、AIを活用した沖合養殖、スマート水産業、マリンITなど先端技術を導入した漁業の先行事例を報告する。入場無料、事前参加申込は産総研北海道センター(http://www.aist.go.jp/hokkaido/)まで。