先週、月曜から金曜まで5日間の日程で福島県いわき市での活動。金曜には活動を終え、神戸へと帰ってきました。帰宅して数日経ちましたが、なんとなく気持ちの切り替えがうまくいっていない感じです。
先日の日曜、大変な”嵐”になりましたが、被災地のニュースを見ると、また水に浸かった画像を目にします。いわき市で後半訪問した小名浜地域の下神白地区。訪問したお宅では、何軒かのお宅で、「低地になっているのでこれまで年に3~4回は水が来てた。地面をかさ上げしたが、津波の水はそれを超えてきた」という話をお聞きしました。また、勿来地域でも堤防の損傷の話もお聞きしていますが、不安な思いとともに、新たな被害が出てなければいいんだけどと、気になることも多いです。
先週、訪問したある雇用促進住宅では、50戸程度、被災者の2次避難用に確保されていました。一部入居されていますが、本格的にはこれからのようです。
入居されていると思われるところを訪問し、声をかけさせていただきましたが、「上がってくれ」と家の中に招かれました。「ぜひ聞いてほしい」そういって話し始めた女性は、現住居での困難な生活について訴えられました。その住居は2K。とはいっても、少し広めのワンルームマンションを無理やり区切った感じの間取り。風呂は脱衣所がなく、居間の横の戸を開けるとすぐに風呂。そこに大人3人で入居していることとと、そのうち1人はもともと近所に住み親しくしていた方だそうです。夫婦2人に他人が1人という構成。今は何とかなっているがこれから先、困るだろうといわれていました。何しろ、脱衣所もないというだけでなく、寝るスペースの確保も難しく、1人は押し入れに布団を敷いて寝ているという状態ですから、大変なのはよくわかります。
離れ離れになるよりは一緒にということのようですが、できれば同じ団地内に空き住戸があれば別々に住んで、寝る時だけは別々でもいいじゃないかという希望。それはそうやなと、その希望も一理あります。聞くと、ほかにも大人4人で同じような間取りのところに住んでいる家もあるとか。隣の棟ということを聞いたので訪問してみましたが、あいにく不在のようでした。
カギを受け取るまで、どれくらいの広さなのかわからなかった、ともおっしゃっていました。もともとどういう対応になっていたのか、そこのところはよくわかりませんが、いずれにしても住宅が足りないということはいえるのではないか、というのが率直な感想です。
勿来地域でしたが、民間の賃貸住宅を県が借り上げたという、その住宅のオーナーさんにも訪問活動の中で偶然お会いしました。すでに4月の中旬から家賃発生しているのに、入居がまだ、どうなっているのか?と言っていました。個人で仮に来られる方もおられるようですが、県との契約のために空いてても断らなければならなくなっているとか。早く対応してほしいとの声でした。いろいろな声をお聞きした、いわきでの活動でした。
震災対応が今後すすんでいったとしても、原発という問題が解決しない限り、事の本質は何も解決しません。今日の新聞に、ある幼稚園で多目的ホールにビニールシートを敷いて即席の砂場を作って子供たちを遊ばせているという記事が掲載されていました。楽しそうな写真が掲載されていましたが、家でも子供たちの様子が変わってきたと書かれていました。
晴れた日でも子供を外で遊ばせられない大人の気持ち、「外で遊ぶな、砂をいじるな」これでは本当に子どもたちがかわいそうだと、多くの方が口にしていました。原発を挟んで一家離散となっている家庭もあります。原発事故は、人々から多くのものを奪い続けていました…。
福島の活動記事は、あわてて書いた記事ですが、こんどの兵庫民報に掲載される予定です。
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