プラスチックごみについて質疑を行いました。このプラごみ問題も昨年取り上げ、今年も取り上げました。ことしは特に、すでに策定されている国の「プラスチック資源循環戦略」に加え、6月に「プラスチック資源循環促進法」(プラスチック新法)が制定されました。今後自治体としてもプラスチックごみ対策への積極的な取組を強めることが求められると思います。
深刻化する海洋マイクロプラスチック。もとはといえば大部分は川上である陸上で使用されたプラスチックの不適切な処理に原因の多くがあります。プラスチックは次から次へと生産され、大量消費のなかで、多くが燃やされたり自然界に排出されたりしています。リサイクルされるのはまだごくわずか。ワンウェイ容器もまだまだ大量に出回っている中、減らしていくことが待ったなしの課題です。
廃棄物については、神戸市では一般廃棄物処理基本計画(2016年3月=以後一廃基本計画と略)がつくられ、毎年、年次レポートも報告されています。この年次レポートがなかなか具体的でとても参考になります。この年次レポートなども活用しながら質疑しました。
プラごみ削減については、削減計画をつくり計画的に削減をすすめることを提案。一方で、環境局はプラスチック新法が出来たばかりで詳細が明らかになっていないことから、否定はしないものの「まだ(計画を)たてる段階ではない」との姿勢を示しました。
ただ、国の方では資源循環戦略のなかで『累積で25%排出抑制するというようなことだとか,あと,2030年までに容器包装の6割をリユース,リサイクルする』という目標を示しています。スタート時点がどこなのか不明なのでどこまで有効かはわかりませんが、ひとつのマイルストーンとして考えるのもひとつではないか?と求めました。2030年まであと8年余り。国の出方をうかがっているだけでは遅いと言わざるを得ません。
レジ袋の有料化が始まって1年余り。巷ではかなりマイバッグなども定着してきた感があります。なかには亀岡市のように有料化から踏み込んで「禁止」に踏み切った自治体も出てきています。ただレジ袋はプラスチック全体からみればごくわずか。数%程度ともいわれています。
また「有料化に伴い店頭でレジ袋を受け取らない人が増えた結果、家庭内ではレジ袋の不足が深刻になり、とって付きポリ袋の購入が増えたという実態が浮かび上がります」との記事も。
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO68812660U1A200C2000000/
確かに、と思う記事です。
レジ袋の削減は啓発としての意味合いが強いのかな、と率直な感想ですが、もっと抜本的にプラスチックの削減への取り組みが必要です。
自治体単独で取り組めるものというのは限られてきます。じゃあ、そうしたなかで何を取り組むのか、私は2つのことを提案しました。ひとつは一廃基本計画の見直し、もうひとつは事業系ごみにおけるプラスチックの分別です。
一廃基本計画は策定されて5年が経過。おおむね5年ごとに見直しとうたわれており、社会情勢的にも見直しすべき時期に来ていると思います。なにしろ国の方針すら反映されていないわけですから。しかし、神戸市の答弁は、市の審議会で議論した内容を反映し計画以上のものを取り組んでいくという理念でやっていく、というものでした。
不十分だと思うのですが…。国を待たずに取り組むべきではないでしょうか。
次は、事業系ごみのプラスチック分別を求めた質疑について取り上げます。