【ワシントン=中山真】クラッパー米国家情報長官は11日の下院情報特別委員会で証言し、挑発行動を続ける北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の狙いについて「第一の目的は自身の権力固めであり、北朝鮮を自分がしっかりとコントロールしていることを内外に示すことにある」と述べた。そのうえで核兵器を使って実際に戦争を起こすつもりはないとの見方を示した。
クラッパー氏は北朝鮮が開発を進める核やミサイルについて「米国をはじめとした世界に核保有国として認めさせ、おそらく援助などを引き出すための交渉に使うことを考えている」と解説。さらに北朝鮮に最も影響力があるのは中国との認識を示し、中国の新しい指導部も金第1書記の言動に「いらだっている」とも述べた。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権の対応については「核放棄の進展に合わせて大規模な経済支援も検討するという『朝鮮半島信頼プロセス』を掲げて北朝鮮との対話を模索したが、今は変わっているかもしれない」と分析。北朝鮮の挑発行動を受けて「用心深くなっているが、韓国の世論は政権の対応を支持している」と付け加えた。
一方、ブレナン米中央情報局(CIA)長官は「金正恩は権力を持って日が短く、父の金正日や祖父の金日成のような詳しい情報が少ない」と指摘。金第1書記の挑発的な言動が過去の北朝鮮指導部の行動パターンに当てはまるかどうかを注意深く見ていく必要があるとの考えを示した。
2013/4/12 9:59 日本経済新聞
金正恩第1書記がこの記事を読んだら、いったいどのような行動を起こすだろう?
それによって、今後の金正恩と北朝鮮上層部の行動パターンが、ある程度、予測できるかもしれない。
クラッパー氏は北朝鮮が開発を進める核やミサイルについて「米国をはじめとした世界に核保有国として認めさせ、おそらく援助などを引き出すための交渉に使うことを考えている」と解説。さらに北朝鮮に最も影響力があるのは中国との認識を示し、中国の新しい指導部も金第1書記の言動に「いらだっている」とも述べた。
韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権の対応については「核放棄の進展に合わせて大規模な経済支援も検討するという『朝鮮半島信頼プロセス』を掲げて北朝鮮との対話を模索したが、今は変わっているかもしれない」と分析。北朝鮮の挑発行動を受けて「用心深くなっているが、韓国の世論は政権の対応を支持している」と付け加えた。
一方、ブレナン米中央情報局(CIA)長官は「金正恩は権力を持って日が短く、父の金正日や祖父の金日成のような詳しい情報が少ない」と指摘。金第1書記の挑発的な言動が過去の北朝鮮指導部の行動パターンに当てはまるかどうかを注意深く見ていく必要があるとの考えを示した。
2013/4/12 9:59 日本経済新聞
金正恩第1書記がこの記事を読んだら、いったいどのような行動を起こすだろう?
それによって、今後の金正恩と北朝鮮上層部の行動パターンが、ある程度、予測できるかもしれない。