シラチャ日記

2007年8月から何度かの中断期間を経て、タイ王国チョンブリ県シラチャより発信しています...

“ラップ・ノンマーイ”

2009年06月12日 | その他
今までにも何度か紹介させてもらっているタイ研究の第一人者、赤木攻先生の2週間に1回のコラム『タイ政治社会の潮流』の6月4日付け記事【主体が客体へ?ラップ・ノーンマイが語ること】となっており、バンコク週報にも【「新入生歓迎」で75人が停学 】という記事が載ってあったので、今回はタイの(本来はこんな行事ではなかったはずの)“伝統行事”とも言える“ラップ・ノンマーイ”に関して意見を少々…

まぁ、正直な話、私も“体育会系”だったんで先輩/後輩間の「いじめ」っちゅうよりは「いびり」に関しては、先輩の立場でも後輩の立場でも経験済みなんですが、今となれば“オモロかった思い出”として印象に残ってるのみで、当事の先輩を恨んでるような事は無いし、当事の後輩から恨まれてる事も無いと思ってます。
(密かに未だに恨まれてたりして???)

っと、我々の場合はあくまでも“クラブ内”の行事だったんで、仮に仕打ちに耐えら無いとかという事になってもクラブを退部すれば良いだけの話しなんですが、タイの場合、毎年この時期になると新聞誌上を賑やかす、「新入生歓迎行事」関連の事件は、“学部”単位とか“学校全体”だったりするんで、要はせっかく頑張って試験に受かって入学したのに、「耐えられない」=「退学」っちゅうことになってしまうようです。

上記のバンコク週報記事には;-
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ピストルで脅したり、殴ったりして、新入生に生の
トウガラシや紙を食べさせ、裸にして陰毛を焼き、
陰部に塗料スプレーを吹き付けたとのことだ
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っと有り、コレはもはや我々の知る『新入生歓迎コンパ』等の域を遥かに超えてます…っと言うか、全く別次元の問題ですね。

以前、ボランティアでタイの学校に日本語を教えに来てたという人のウェブサイトに、『タイの学校には日本のようなイジメ問題が存在しない』云々というような“めでたい”ことを書いてあって驚いた事が有りましたが、当然、タイの学校でもこの新入生歓迎以外でも“イジメ”問題が存在しますし、学校が日本のそれ以上に「我れ関せず」を決め込みます。
今回の事件でも学校側が加害者側を停学処分にして、やられた方(=新入生)側から警察への被害届けは出ていないとの事ですが、おそらく学校側から新入生側に被害届けを出さないようにとのプレッシャーが掛けられてると思われます。

“学校の先生”という職業が“尊敬”の対象になってるんで(もちろん、それ自体は悪い事では無いのですが…)、先生、そして学校自体が日本とも比べ物にならん位に必要以上に生徒/学生自身よりも「学校の名誉」を大事にするのも困ったモンです。
インターナショナル・スクールなんかは違うのかも知れませんが、ローカルの学校では未だに、先生の言った事に「何故?」っていう質問する事自体が先生に逆らってると取られるっちゅうような感じなんで、大人になって会社に入っても「上司には“何故?”っていう質問しない。」っていうタイ人が多いのにも頷けます。


毎年毎年、問題が起こるので学校側もかなり気を付けてるようですが、報道されるのがほんの氷山の一角で、どこの学校でも大なり小なり問題は起こってると思うんですが、有名な大学なんかでも一緒なんですかねぇ???


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