MARUMUSHI

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『アブラクサスの祭り』。

2011-01-16 20:58:14 | 映画日記
『アブラクサスの祭り』を観てきた。

歌手のスネオヘアーがうつ病の寺の坊主を演じるってことで、面白そうなんで観た。

主人公の僧侶は、元バンドマンでボーカルを担当してた。
でも、自分というものが分からなくなり、アイデンティティーがあやふやになりうつ病に。
精神科に入院後、父の勧めで僧侶になった。
それでも、悶々とする日々。
自分はここにいちゃいけないんじゃないか?そんな気分が抜けない。
病気に理解ある妻と寺の住職に支えられながら、
ときに、何にも分かっていない幼い子どもに癒されながら、
彼は何とか日々を送っている。
「やっぱり、私には音楽しかないんじゃないかと・・・」と彼は町でライブを開く事を決意。
着々と準備を進める中で、親しくしていた和菓子屋の主人が自殺した事を聞き、衝撃を受ける。
何も出来なかった。そう自分を責める彼は。。。

ロックバンドと寺。
なんか組合せとしてはイマイチちぐはぐな感じがするけれど、思いを詩にして唄にして伝えるという観点ではロックとお経は意外と共通するものがあるように思う。
だからなのか、シュールだけど、袈裟姿にエレキギターはしっくりくる。

”アブラクサス(Abraxas)”とは天使でもあり悪魔でもある存在のこと。
それって人間そのものじゃないのかと思う。
人は時として天使よりも優しくなるし、悪魔よりも残虐になる。そういう多面性を持つ生物だ。
そんな生物がこの世界には身を寄せるようにしてひしめき合って生きている。だから人が人に、あるいは自分が自分に失望してしまうのは当然なような気がする。


話は飛ぶけど、了法寺というお寺がある。
たぶん世界初で世界唯一の”萌え寺”。
ずいぶん無茶ことするなぁ、と思うし、これは仏道というものと考えた時イイのかな?とも思う。
けど、これで参拝する人が増えて、仏道に接する機会が増えることはいいことやと思うし、こんな事をいう人もいることやし、色々あるけど、いいんじゃないかなと思う。
( ゚Д゚)マァマァ。。。

結局、辛いことばかりの現世で生きる人々に、あるときは休息を与え、あるときは道を示す。そういうことがお寺の役割なんじゃないかと考えると、お経を使おうが、音楽を使おうが、萌えを使おうが、手段は何でもいいんじゃないかなと思うのだ。
d(゜ー゜*)

なんか、脈絡のない文になってしまった。
けど、良い映画なんでおススメ。