テーブルのたのしみ

くらしのたのしみのスタッフブログ。大のパン好き。そして器好き。
主に都内パン情報やテーブルを彩る楽しみをご紹介します。

うつわやさんをそぞろ歩き

2016-06-26 | 美術館・個展


梅雨のジメジメ、じとじとっとした氣候ですね。
私は毎年この時期になると、なぜかうつわやさんへ行きたくなります。

先日は、夏椿さんで現在開催中の、安齋新さん、厚子さんの個展に伺ってきました。

開催期間:6/18(土)~6/26(日)



安齋新さん、厚子さんのうつわ、絶対姉も好きだろうなぁと思っていたので、姉も誘い
姪っこちゃんには

「大好きなバスに乗れるよ〜☆」

と甘い誘い文句でだましつつ…(笑)


安齋新さん、厚子さんのうつわに関しては
以前のブログでもご紹介をさせていただいたこともあるほど、大好きです♪

温かみのある色使い、形、デザイン、使い勝手のよさから、
我が家でも頻繁に食卓に登場するうつわです。

今回我が家に仲間入りしたのは2種。

一つ目は、(私が好きそうな)モダンな刻文が施されているうつわ。



縁どりがされているため、ピリリッとしまり、甘すぎない印象。


そして、もう一点はこちら。



私はどうも角ばった四角いうつわが苦手なので、
四角いうつわはあまり持っていないのですが、
この丸みのある菱形のような、輪花のようなうつわというのはものすごく素敵だなぁ☆
と一目惚れ。

角の柔らかさのためか、立ち上がりの具合からか、色合いからか、
モダン過ぎず、どこか素朴な印象です。
和食にも洋食にも何にでも合いそうだなぁと即決しました。

ひとつひとつ、色合いが違うので、何枚か並べて迷っていたら

「色が2色に分かれているのもあるんですよ」

と、安齋厚子さん。

ええっ? 2色???



確かに!
こちらのうつわはよーくみると、半分くらいのところで色が変わっています。
片方は白っぽく、片方は青みがかったお色。

焼き方や灰を今までと変えられたそう。
そして、灰は新さんがご自宅のお庭で作られたものをお使いなのだそうです。

最初は、

「なるべく白っぽいお色のものを」

と選んでいたのですが、
安齋さんご夫婦にそのお話を伺ったら、色の切り替えが見られるうつわの方にも魅かれ、
1枚はこちらのアイテムをお持ち帰りさせていただくことにしました。
偶然に生まれた色合い。なんだか特別な感じがして、愛おしくなります。


そして、ちょっと前になりますが、
毎年恒例のうつわ楓さんでの升たかさんの個展にも伺いました。



カラフルで元氣になれるうつわがたくさん!



じっくり見ているととても決められないほどのバラエティーの豊富さ!



いつもは毎年1つずつカップ&ソーサーを我が家にお招きしていたのですが、
今回はちょっと趣向を変えてみることに。



蓋物にしてみました。
升さんのDMで蓋物のお写真が掲載されていらしたこともあり、
蓋物に心奪われたようです。
蓋物のアイテムもいくつもあり、悩むことしばし…。

薬味いれとして、食卓に置くことを前提に検討していたのですが、

「蓋をとってね、おちょことしても使えるねってお話していたお客さんもいらしたんだよ」

と升さん。



ははーん、なるほど!!

確かに、おちょことしても、豆鉢として使っても素敵!!

「購入を迷った時には、1つの使用方法しか思いつかないアイテムはもう一度考えた方がいい、
最低でも2つ、いや3つ以上の使用方法ができるものにした方がいい」

と誰かに教えていただいたのを思い出しました。
(何かの先生に教わった氣がしますが、なんのお稽古の時だったのか忘れてしまいました。)


私同様、姉も升さんのうつわの大ファン。

都合で、時間が合わずに別々に個展に伺った私たちですが、
先日姉のおうちに行ったら、升さんのうつわがありました。

姉が選んだものも蓋物だったようです。

あんなにバリエーション豊富な中から、
同じ蓋物(それも同じく薬味いれ)という分野のアイテムを選ぶとは!

やはりDNAでしょうか?ね。^^

おわりの季節

2016-02-08 | 美術館・個展


お別れの季節といえば3月かしら?と思っていたのですが、
なぜか最近

「1月いっぱいで閉店です」
「2月末で閉館します」

というようなお知らせを目にすることが多く、
思いがけない「おわり」を悲しく思っております。

「1月末で閉館します」

のひとつは鎌倉近代美術館。
通称「カマキン」と言われる鎌倉の鶴岡八幡宮境内にある美術館です。

私は何度も何度も鶴岡八幡宮に参拝をしておりますが、
実は私、お恥ずかしながら鎌倉近代美術館に伺ったことはおろか、
その存在すら存じ上げませんでした…。

私の日曜の朝のたのしみの「日曜美術館」で初めてその存在を知り、
そして同時に1月末に閉館することになったというニュースを知ることになったのでした。
(老朽化により美術館としての改修が困難ということで、閉館する運びとなったそうです)

その「日曜美術館」を拝見していて、所蔵物よりも何よりも、
とにかく、その建物自体にとても興味を持ったので、
ぜひぜひ閉館前に絶対に行こうと思っておりました。

鎌倉近代美術館の設計に携わったのは、坂倉準三さんという建築家さんだそうです。
現代建築の巨匠ル・コルビュジエの事務所で修業したという経歴の持ち主。
1937年のパリ万国博覧会日本館などが代表的な建物だそうです。

私は全く建築に関する知識がないのですが、小さい時から建物をみるのは大好きでした。

昔家族で神戸旅行に行ったとき訪れた異人館。
初めて観る洋館に、とにかくワクワクしたのを覚えています。

さて、話は戻って、鎌倉近代美術館。
閉館の前日にギリギリセーフでうかがってきました。



所蔵品の展示はもちろんですが、
鎌倉近代美術館の建物の歴史も、模型やビデオで紹介をされていました。
まるで池の上に浮かんでいるような建物。
最初は天井からの自然採光のみで展示室を照らしていたそうです。
現在は人工照明に変更されておりますが、
自然採光と言うのは素敵だったじゃないかしらと想像してワクワクします。

そんな素敵な美術館も、写真の下手な私の手にかかると、こんな風になってしまいます…。



このお写真じゃ、よさが全く伝わらないったらないですね…。
晴れた日には天井に水面の揺らめきが映り込んでそれは素敵な光景となるそうです。
(言い訳ですが、この日はもしかしたら雪になるかもしれないというお天氣予報の一日でした…。
って関係ないですかね…)

今後は建物は、一部は取り壊し、一部は鶴岡八幡宮の管轄となるそうです。

私のお写真はイマイチですが、心にはしっかり焼き付けておくことにしました(笑)。


さて、せっかく鎌倉まで行くのだからと、今まで行ったことがないところで、
行ってみたいなと思っていた場所を事前にいくつかピックアップしていたのですが…

竹が有名な報国寺
『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で、
「わざわざ旅行する価値がある」と三ツ星を獲得されているお寺。



…が、閉館時間に間に合わず…。

竹…見えない…。


では、氣を取り直して、報国寺に行くなら、
近くの浄妙寺で枯山水をみて、石窯ガーデンテラスで(洋館を拝見しつつ、)パンを買って帰ろうかなという計画も…。


あ…閉店時間ですか…。


鎌倉近代美術館に伺うことがメインイベントだったので、その目的は達成できましたが、
せっかくの鎌倉なのにどこか不完全燃焼のまま帰宅することとなってしまいました。

次回、もう少しあたたかくなってきたころにまたリベンジすることを楽しみに、
春の訪れを待ちたいと思います♪^^



季節のおわりといえば、節分。

旧暦の1月1日と近いため、昔は立春が一年の始まりと考えられていたようです。
つまり、新しい春を迎える立春の前日である節分は、
いわば1年の締めくくり(大晦日)ということになります。

今年も去年同様、銀座の久兵衛さんのレシピを参考に、恵方巻きを作ってみました。



もちろん本物の足元にも及ばないですが、去年よりはおいしく出来た氣がします。
おせち同様、何年後かにはもっともっと上達してゆくのでしょうか…ね。


さて、去年のブログを振り返ってみていたら、
姪っ子ちゃんにおひなさまを作ろうという目標設定をしていたことを思い出してしまいました…。

いや、
ほんとは頭の片隅に常にあったのです…。

「木彫り ひな人形」

で検索した画像をブックマークに貼り付けたりもして、たまに覗いていたのですが、
みれば見るほど、どうもできる氣がしなくて、結局何も手つかずのまま…。

あと半月ぐらいか…。

姪っ子ちゃんにプレゼントをすることは絶対無理ですが、
(姉は、腰の重い私のことをよく知っているので全く期待をしていないと思います。笑)
自分のおうちの飾り用のお雛様とお内裏様は試しに作ってみようかな…。^^

升たか陶展 桃居

2015-12-13 | 美術館・個展


大好きな大好きな升たかさんの個展にうかがってきました。

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升たか 陶展
桃居
2015年12月11日(金)~12月15日(火)
11:00~19:00
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以前のブログで升さんの胸きゅんのカップ&ソーサーのご案内をさせていただいたことがあるのですが、
升さんのカップ&ソーサーをちょっとずつちょっとずつ集めてゆくことが私のひそかな楽しみとなっております。

そのためのカップ&ソーサー貯金を敢行中。
毎年1つのペースでお仲間が増えていっております。

大体この時期に開催されることの多い、升さんの個展。
自分へのクリスマスプレゼントを見つけに行く、楽しみの場にもなっております。^^

これでやっと4つめのカップ&ソーサー。
これからは4名様のご来客にもあわてずにすみそうです。(笑)

お氣にいりのカップでいただくお茶の時間は、私にとって至福の時間。
とても忙しくしていたり、心がカサカサしてしまっているような時でも、
このホッと一息ができるとなんだか心がリセットできるような氣がします。

それもこれも、心が明るく楽しくなる升さんの素敵な絵のおかげでしょう。

桃居のオーナーである広瀬さんと升たかさんの対談の記事を拝見しながら、
私はこの絵の中に私なりの物語を紡ぎだして、楽しんでいるのだろうなぁと思いました。
升さんの作品は私の元気の源でもあるのです。(*^^*)


話は変わりますが、
今年も無農薬のおいしい柚子を頂く機会に恵まれました。



そこで柚子味噌とポン酢を作ることに。

ん???
なんかデジャブのような…?

やっぱり…。

数年前のブログでもおんなじことを言っておりました…。

しかもお写真も全くおんなじ構図…。
レパートリーのなさ、極まりないですね…(笑)。ワンパターンにも程があります…。

でも、そんなレパートリーの少ないメニューだって、
升さんのうつわにかかれば…。



私にとってはうきうきする1品となりました。


さあて、また来年、元氣の源をお招きできるように、お仕事がんばろっと☆(笑)

ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎

2014-09-28 | 美術館・個展


先日、上野で開催されております、北斎展にいってきました。

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ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎
2014年9月13日(土)~11月9日(日)
上野の森美術館
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「世界屈指の日本美術コレクションで知られる米国・ボストン美術館」の北斎の作品が140点!

代表作である、「冨嶽三十六景」、「諸国名橋奇覧」はもちろんのこと、
ボストン美術館でしか見ることが出来ない貴重な初期の武者絵や
団扇絵(うちわを作る為に描かれた浮世絵)なども展示されているとのこと。

それはぜひ行くべし!!!

イヤホンガイドを借りて、じっくりと作品を堪能することにしました。^^


どれくらいいたでしょうか…。

想像していたよりも数千倍も数万倍も面白くて、時間がたつのをすっかり忘れてしまいました。

おかげさまで、観終わった時には私も友人もどっと疲れ切ってしまい、歩くのもままならないぐらい…。(笑)


この感動をどうにか皆様にお伝えしたいのですが、
ボキャブラリーも知識もない私にそれが出来るかどうか…。

もしご興味がございましたらお付き合いくださいませ(笑)



まず驚いたのは、「組上絵」。

「組上絵」とは、絵を切り抜き、組み立てると立体的な人物や風景が作れるというもの。

私が小さいときによくつくって遊んだ、紙人形のようなものというのでしょうか?
(ちょっと違うか…)

今だったらそういうペーパークラフトのようなものはよくありますが、
江戸時代にそういうものがあったということに、まず1びっくり。


そして、「花鳥図」に2びっくり。

これは、江戸の有力地本問屋である、西村屋与八が北斎に頼んで作らせたというもので、
「冨嶽三十六景」と同じ時期に出版されたものだそうです。

お花と鳥や虫などが一緒に描かれたその可憐な構図は、元オリーブ少女の私の心を打ち抜きます。

「朝顔に蛙」「桔梗にとんぼ」「紫陽花と燕」などなど…。

ん?あれれ??

「朝顔」「桔梗」「紫陽花」???

それって、私、前に消しゴムハンコで作ったことあったなぁ…



同じ題材なのに、デザイン性、描写力、躍動感、構図の面白さ…などなど、
私が作ったものとは、すべての点でまるっきり異なっています。

レベルの圧倒的な差は当たり前のことですが、
それにしてもあまりの自分の描写の稚拙さに、かなりへこんでしまいました…。

いつかこんな風に描けたら、どんなに素敵かしら…。

そのうち私も、お花と一緒に鳥さんや蝶々さんも登場させたりしてみようかなぁなんて…。
そのためにはまだまだ時間がかかりそうですね…(笑)。



「百人一首 うはかゑとき」シリーズに3びっくり。

このシリーズは北斎が76歳の時に手がけた最後の大作シリーズ。

「うはかゑとき」とは「乳母か絵とき」と読めることから、
乳母が絵解きをしながら解りやすく百人一首を説明したというようなコンセプトで作られた作品のようです。

鹿好きの私が好きな

「奥山に もみじ踏み分け鳴く鹿の 声の聞くときぞ 秋は悲しき (猿丸太夫)」

も、北斎なりの解釈で、それはそれは見事な美しい情景に描かれておりました。


こちらのシリーズ、今回展示されていたのは数点のみ。

でも、実際このシリーズは色刷と線画、下絵など合計88点が現存するとか。

それはどうしても見てみたい!!!


…ということで、帰宅後早速ネットで検索。

ありました、ありました♪
早速アマゾンで購入!



すっかり忘れてしまった百人一首を、これで楽しく覚えなおすことができそう☆

あ、でも、100‐88=12首は、ごめんなさいというところになってしまいますね(笑)。^^



北斎は生涯のうちで30回の改号をしたといわれておりますが、
晩年の75歳以降は「画狂老人卍(がきょうろうじんまんじ)」の号を用いていたようです。
(そのネーミングのセンスもなかなか。笑)

その「画狂老人卍」時代に製作した『富嶽百景』の初編の自跋に下記の文章があります。

北斎が75歳の時のことです。

「己六才より物の形状(かたち)を写(うつす)の癖(へき)ありて半百の頃よりしばしば画図を顕すといえども七十年前描く所は実に取るに足(た)るものなし七十三才にしてやや禽獣虫魚の骨格草木の出生を悟し得たり故に八十才にしてハますます進み、九十才にして尚その奥意を極め、一百歳にして正に神妙ならんか百有十歳にしてハ一点一格にして生けるが如くならん願わくハ長寿の君子、予が言の妄ならざるを見たまふべし」


90歳にして亡くなった北斎。
ちょうど「奥意を極め」たあたりということでしょうか。

いろいろと学ぶことの多い北斎展でした。

ハンコと大浮世絵展

2014-02-26 | 美術館・個展


旅行好きの親友のお誕生日のプレゼントを探しに訪れたトラベラーズファクトリー

そこで見つけたのが、こちらの「オーダーネームスタンプ」。

5種類の印面デザインのなかから好きなデザインを1つ選び、
自分の好きな言葉を印字してくれ、オリジナルスタンプが作れるというものです。

旅先からのお手紙とかにペタッとなんて、とっても素敵☆

と、お友達にプレゼントすると同時に自分の分も購入してしまいました。(笑)

私はハンコがすきです。
そのルーツは多分こちらのハンコから



これは小さい頃、叔母がどこかのお土産やさんで買ってきてくれたハンコです。

いまではキラキラネーム(?)が珍しくない時代ですが、
私が小さい頃は自分の名前が書いてあるアイテムを見つけることがなかなかできなかったので、
叔母が買ってきてくれた自分の名前が記載されているこのハンコに、私のテンションはあがりました。

このハンコを押せば、それだけで自分のオリジナルアイテムになる感じがたまらなくて、
あちこちにペタペタとハンコを押しまくって喜んでいました。^^


あれから数十年たちますが、私のハンコ好きはまだ変わらないようでして、
最近のお年賀状も消しゴムハンコで制作することが多いです。



こちらはことしのお年賀用に作ったハンコです。
写楽の大首絵からヒントを得て…




現在、江戸東京美術館で開催中の「大浮世絵展」。
3月2日までということで、急いで行ってきました。
土曜日は19時半(入館は19時)まで営業中というから、ありがたし☆

歌麿、写楽、北斎、広重、国芳などなど、国内外の有名な浮世絵作品がなんと340点!!!
浮世絵好きにはたまらない、盛りだくさんの内容です。

土日の、しかも最終日が近づいているこの時期に行ってしまったこともあり、
とにかく人、ひと、ヒト…。
でもすごく見ごたえがあり、とてもとても満足な内容でした。

ただ、残念だったのは、お初でお目にかかれる!!!と、行く前からすごく楽しみにしていた、

菱川師宣の「見返り美人図」と喜多川歌麿の「ポッペンを吹く娘」が2月16日までの展示だったということ…。

以前、琳派展を観に行った時にも、
小学校の時教科書で見て以来憧れていた「紅白梅図屏風」が展示期間を過ぎて見れなくなっていたことがあり、
展示期間をちゃんとチェックするようにしなきゃ!と心に誓っていたのにもかかわらず…。


今後からは気をつけます。。。