テーブルのたのしみ

くらしのたのしみのスタッフブログ。大のパン好き。そして器好き。
主に都内パン情報やテーブルを彩る楽しみをご紹介します。

美術館のはしごを

2013-11-03 | 美術館・個展


連休のある日、ひさしぶりに東京に遊びに来た親友のRと美術館巡りをしてきました。

仙がいと禅の世界
2013年9月21日~11月4日 出光美術館

と、

現代の名碗
2013年9月14日~1月5日 菊池寛美記念 智美術館




仙がい義梵(せんがいぎぼん 1750~1837)は江戸時代中期、美濃国武儀郡(むぎぐん 現・関市)の生まれ。
「九州・博多にある日本最古の禅寺・聖福寺(しょうふくじ)の住職として活躍」。
実は「同じ臨済宗の中興の祖として讃えられる白隠と、「東の白隠、西の仙がい」と併称されるほどの高僧」だったそうです。

「還暦を過ぎた仙がいは、後を弟子の湛元に譲って以降、聖福寺境内の虚白院に隠居し、得意の禅画を通して庶民に禅の教えをひろめることに専心」。

出光興産創業者である出光佐三氏(『海賊とよばれた男』(百田尚樹著、講談社刊)のモデル)は、仙がいのユーモラスな表現の奥に隠されたの教えの素晴らしさに心打たれ、19歳の時に「指月布袋画賛」を購入。
これが出光佐三氏の美術品蒐集のスタート作品であり、それ以降仙がいのコレクションは1000点にも及んだそうです。

今回の展示ではそのなかの約90点が公開されていました。


展示作品のほぼ全部に解説が加えられており、絵に隠されたの禅の教えとともに、それに対する仙がいのメッセージが紹介されていました。

とても興味深く、見ごたえのある展示内容なのでじっくり見ていたら時間がなくなってしまい、
予約していたランチに間に合わなくなりそうだったので最後は急ぎ足で…。

お昼はペニンシュラホテルのヘイフンテラスにて、優雅なランチ。
Rが見つけてきてくれました。




そしてそのあと、これまたRが見つけてきてくれた情報を頼りに智美術館へ。



ホテルオークラのほど近くにこんな美術館があるなんて全く知りませんでした。

現在は「現代の名碗」展が開催中です。

川喜田半泥子、金重陶陽、樂吉左衛門など、近現代のおよそ40名の作家さんのお茶碗がずらり。

最近お茶を習い始めたというRと、初心者どおしそれぞれの感想を言い合ったりしながらとても楽しく拝見しました。


出会った学生時代にはお互い全くそんなことには興味がなかったのに、
いつのころからか同じようなものに興味を持つようになっていて、とてもびっくりします。

やっぱり類友なんだなぁ…とつくづく実感してみました。^^

Trace of Hands展

2013-09-22 | 美術館・個展


本日から開催中の『Trace of Hands~笠間と益子の19人の作家~』展に行ってきました。

これはPlaymountainさんとSHIZENさん、うつわ楓さんの3店舗で共同開催されていらっしゃるイベントで、
笠間と益子の19人の作家さんの作品を一挙にご紹介されていらっしゃいます。



私の大好きな作家さんの作品がたくさん♪

今日はお彼岸で母のお墓参りにこちらの方面に向かう予定でしたので、
お散歩がてら3店舗をまわってみることにしました。

Playmountainさんでのひとめぼれはこちら。



原田譲さんのうつわです。

以前笠間の回廊ギャラリー門さんで原田譲さんのうつわを拝見してからすっかりファンになりました。

型で成形されていらっしゃるのですが、意外と薄作りなうつわ。
繊細なデザインがとても美しく、色も白というよりあたたかみのある生成のお色。
何にでも合わせやすく、さらに磁器でできているので、しみこみも気にせずに使えるという実用性も魅力的です。


SHIZENさんでは桑原典子さんのうつわを。



これは以前のブログでご紹介させていただいたお皿とサイズは同じで色違いのうつわ。
取り皿としても使いやすく重宝しているので、お仲間を増やすことにしました。



以前購入したのは左の白いうつわ、今回追加購入したのは右の少し青みかがったお色のうつわです。


うつわ楓さんでは額賀章夫さんのうつわ。



こちらも追加購入。
以前購入した時には1点しか購入できなかったのですが、ぜひ追加でほしいなぁと思っていたソバチョコです。

でも…



サイズを間違えてしまいました…。

以前購入したのは右の大きいサイズ。
追加のつもりで購入したのはその一回り小さいサイズでした…。

…サイズは微妙に違うけど、まいっか☆




最近我が家に頻繁に登場するのがこちら。

この夏は暑かったから、身体が塩分を欲していたのでしょうか?

たくあんが食べたくて食べたくて、見つけるといろいろなたくあんを試していました。

すると、中には塩分が強すぎるもの、甘みが強すぎるものなど、自分の好みではない味のものに出会うこともあり、そんなたくあんをどうしようかな?と思って作ったのがこちら。

たくあんを水につけて塩抜きしたものと、さっと湯がいたオクラを和えかつおぶしをぱらり。
好みでそばつゆ(またはだし醤油)をかけたというだけの手抜きメニュー(笑)。

オクラの緑色がこの黄色いソバチョコにとても栄えるので、手抜きメニューも立派な一品に☆



さて、今日はお散歩中にとんだハプニングが。

歩いている途中で左足の靴底が少しはがれかかっているのを発見。

「こんな状態でおしゃれタウン青山をぶらぶらするわけにはいかないわ!」

と、早速スマホで靴の修理屋さんを検索。
すると、うつわ楓さんのすぐ近くに靴のリペアのお店を発見しました。

COBBLER NEXT DOORさん。

お店に伺い修理をお願いすることにしたのですが、
そこで発覚したのが、パカパカしていた左足ではなく、逆の右足の靴底をどこかで落としてしまっているという事実…。

えっ!!!
まさか…そんなことって…


「まだそんなに汚れていないので、多分そんなに遠くないところで落とされたんだと思います」

店員さんのアドバイスを受け、今までの道を逆戻りして捜索開始。

かなり寄り道をしてここまでたどり着いた自分を恨みつつ、小一時間かけて逆戻り。

さすがに家までの道をすべて逆戻りするわけにもいかないので、

もうないからここまでであきらめよう…

と思いつつ、名残惜しげに先をみつめると、

ん?あそこに何か異物がある???


…結局、青山の道の真ん中に私の抜け殻が落ちていました。

それにしても、靴底を落として全く気がつかないって一体何なのでしょうか…。
注意力散漫にも程があります…。

お店の方のご厚意で至急の作業をしてくださり、
うつわ楓さんでの個展を楽しんでいる間に超特急でお直しをしてくださいました。



靴底の圧着だけでなく、減っている部分の補強や脇に縫い付けてあったステッチの補修など、
急ぎながらもとても丁寧なお仕事をしてくださり、

「また何かあったらいつでもご相談に来てください」

と温かいお言葉まで。

多分もう10年ぐらいのつきあいになる靴ですが、
これからも大切にしようと思いました。^^

利休と織部展

2012-12-11 | 美術館・個展


ずっーと愛用していたパソコンが突然プチっと壊れてしまい、新たに購入したパソコンはWindows8。
使い勝手が全く違うため、なかなか慣れずにblog更新もままならず・・・。
日があいてしまってすみません。。。


先日、白金の畠山記念館で開催中の『利休と織部』展に行ってきました。

『利休と織部‐茶人たちの好みと見立て‐』
2012年10月6日~12月16日

「織田信長、豊臣秀吉のもとで茶の湯を『総合芸術』の域にまで高め」た千利休と、
「戦国武将として天下人に仕え、茶人としては利休の門弟であった古田織部」のゆかりの品を中心に展示していらっしゃるということでした。


3~4年ぐらい前のある日のこと、母に突然、

へうげもの』というマンガは知っているか?

とたずねられました。

「なんかね、深夜にふとテレビをつけたら、大の大人が『へうげもの』という漫画について熱く語っていてね、それでとっても気になったの」

というのです。

『へうげもの』は古田織部を主人公にした、歴史漫画です。

そのころ、私はちょうどお茶を習い始めたばかりだったということもあり、
お勉強にもなるかしら?と読み始めたら、これがすっかりはまってしまいました(笑)。

それ以来、千利休を題材にした本や小説を読んでみたり、
長次郎の茶碗や有名な茶道具が展示されている企画展が開催されていると
足を運んでみたりするようになりました。

今回も千利休と織部のゆかりの作品ということで、楽しみにうかがってきました。

パンフレットのお茶碗は
楽長次郎作の赤楽茶碗 銘「早船」

「千利休が茶会を催す際、わざわざ早船で運ばせてまで取り寄せたことから、この名前がついた」

ともいわれているそうです。
これは長次郎作の赤楽茶碗としては、現存する唯一の作品だそう。
思っていたよりもとても小さめなお茶碗でした。

この茶碗については、細川幽斎が所望したそうですが、
千利休は蒲生氏郷に譲りたいと考えているというような内容の書状も展示されておりました。

この書状を千利休本人が書いたのかぁ・・・と思ったら、
(当たり前のことですが)千利休はほんとに現存していたのね
としみじみ感じ、急に時代をタイムスリップして、千利休の姿が見えてくるような不思議な気分になりました。


そんなこんなで、帰り道。

一緒に行ったうちの旦那さんが、

「今日のさ、茶入れの『雪の花』、
どうして『雪の花』という銘がついてるか、わかった?」

それは今日展示されていた「薩摩文琳茶入 銘『雪の花』」という作品のことのようでした。

「え・・・いや・・・気にしなかった・・・」
と私。。。

「ダメだなぁ。ちゃんと後ろも全部見渡した?
斜め45度からがとても美しくて、白い釉薬がぽつぽつと景色になって、
『ああ、ほんとに雪の花だなぁ』って思ったんだよね」(←あくまでも彼の個人的な見解です)

う・・・
見逃した・・・

そういうの、観てる時に教えてほしかったです・・・。(笑)

世田谷の花展覧会

2012-11-19 | 美術館・個展


休日の朝、目が覚めるとまず考えるのは、

「今日はどのルートにしようかな?」

ということです。

ダイエットと腰痛対策がきっかけで始めた休日のお散歩(調子がよければジョギング)は、
もう習慣づいてしまっていて、

「寒くて行きたくないなぁ・・・」

というこの時期も、
雨さえ降らなければ、気合を入れて決行するようにしています。

「よし!今日は隣駅のパン屋さんを目指して歩くぞ!」

と思っておうちを飛び出したものの、

なんとなく近くの公園に行きたくなり、ルート変更。


・・・そうしたら、思いがけない出会いがありました!

世田谷の花展覧会

これは
「花卉園芸の振興と栽培技術の向上、優良品種の普及を目的に、世田谷区と世田谷花卉園芸組合が昭和29年から毎年春・秋の年2回開催。青空園芸教室やチャリティー園芸せり市や園芸相談コーナー、展示品の即売」
をしているものです。


先月同じ公園で思いがけずに遭遇した、せたがやの園芸市。
そこで出会ったのが、こちら↓

けやきのほうき作り

私は和風のお部屋で暮らしているので、
和室に合う植物はないかしらとずっと探していたのですが、
なかなかこれというものに出会えずにおりました。

盆栽はお手入れが大変そうだし・・・

と敬遠していたのですが、
お店のおじさまにお聞きしたところ、お手入れもそんなに難しくなさそうな様子なので、
即決でお持ち帰りをすることにしました。

その後、自分で調べてみたところ、
盆栽というものは基本的にお外で育てるものだそうで、
お部屋の中にずっと置いておくというのは論外なのだそう・・・。

もしお部屋にいれたいのなら、
いくつかの盆栽をとっかえひっかえお部屋とお外とでローテーションをさせてあげて、

1日お部屋に置いたら、2日はお外に出してあげる

という方法をとるのがよいということで、
ほかにもいくつかのミニ盆栽が欲しいなぁと思っていたのです。

世田谷の花展覧会というイベントの存在を知らなかった私は
来年の春に開催されるせたがや園芸市まで待たなきゃなぁ・・・
とあきらめていたのです。

その思いが通じたのかどうなのか、
世田谷の花展覧会へ導かれたことに感謝です!!^^

今回は花展ということで、こちらは盆栽部門に出品されていた、
三田さんという方の作品2点

けやき

梅(紅千鳥)

あいにく三田さんご本人はいらっしゃらなかったのですが、
他の園芸組合のおじさまたちがお手入れについて、
とても詳しく、わかりやすく、丁寧にご説明をしてくださいました。

「この梅なんて、ほらほら、あちこちに芽が出てるでしょ?」


「1月中旬ぐらいに赤い梅がぱっと咲いてくれるよ。」

^^

さて、このかわいこちゃんたち、
ほんとは鉢を、好みのうつわに植え替えたいのですが、
そんなこと、素人にできるのかしら・・・?

今度また、せたがや園芸組合の方たちのイベントに出会えたら、
そのことをうかがってみようと思います。

またおじさまたち、目をきらきらさせて、とても楽しそうに教えてくれるんだろうな☆

古九谷名品展

2012-10-20 | 美術館・個展


先日、渋谷松濤にある戸栗美術館で開催中の「古九谷名品展」に行ってきました。

「古九谷名品展~躍動する色絵磁器~」
2012年10月7日~12月24日

私が尊敬する、テーブルコーディネーターのクニエダヤスエさんは、古伊万里がとてもお好きで、
テーブルコーディネートにも、古伊万里の器がよく登場しておりました。

ブルー&ホワイトの世界がとても美しくて、
私もいつしか古伊万里の虜になっておりました。
(もちろん、自分では古伊万里の器は持っていないのですけれども・・・)

染付の雰囲気が好きな私は、
鮮やかな色彩の古九谷にはあまり興味を持っていなかったのですが、
先日ちょうど、NHKの「美の壺」で「九谷焼」の回を観たばかりで、色絵にもすこし興味がわき、

「そもそも九谷焼と古九谷ってどう違うの???」

などと疑問を抱き始めたので、
学芸員さんの説明が開催される時間帯を狙って、戸栗美術館に行ってまいりました。
(戸栗美術館では、第2・第4水曜と土曜に学芸員さんが展示説明をしてくださいます)

古九谷の発祥の地は不明とされていて、佐賀県と石川県で論争があるそうですが、
こちらの美術館では(発掘物などから)佐賀県説が有望ではないか?
という見解をとっていらっしゃるそうです。

1610年に朝鮮からもたらされた技術をもとに、佐賀県有田町を中心とする一帯で日本初の国産磁器が誕生しました。(古伊万里)
当初は青色で模様を描く染付が主流でしたが、1640年代後半には技術が向上し、色絵を作ることができるようになります。
その初期の色絵を古伊万里の古九谷様式としてとらえ、今回展示されていらっしゃるということでした。

ふむふむ、
では古伊万里の中でも色絵のものが古九谷(正式には古伊万里の古九谷様式)なのね!!^^

(補足ですが、古九谷はおよそ50年ほどでなくなります。そして、150年後に古九谷の青手や中国の交趾焼などの影響を受けて石川県で作られるようになった焼き物が九谷焼のようです)


最初は中国の磁器や絵画をモチーフにした、中国のマネのようなデザインのものが多いのですが、
次第に日本の着物の柄を取り入れたような日本独特の模様が出てきたり、
ヨーロッパへの輸出が本格化したことにより、
(中国が政変の為に磁器の輸出をストップさせたため、海外から日本への注文が本格化します)
技術が向上してゆく様子がうかがえたりと、
変遷がわかる、とても楽しい展示内容でした。

いつもだったら、

自分の好みか好みじゃないか?

ということばかりに心がいってしまい(笑)、
そこまで注意深く見ることはなかったと思うのですが、
学芸員さんのわかりやすいご説明のおかげで、今まで以上に展示を楽しむことが出来ました。

是非次回からは学芸員さんの展示解説のお時間に観覧しよう!と思ったのでした。


さて、その日は姉のネットショップくらしのたのしみの人気商品、ローズローションのガイアさんでの店頭販売日

マフィン好きの私のためにと、姉がcafe Eightさんのヴィーガンマフィンを買ってきてくれました。

黒ゴマとオレンジのマフィン


モカとバナナのマフィン

ヴィーガンカフェとして有名なcafe Eightさんのものなので、
動物性の材料は一切使っていないマフィンです。

どちらのマフィンも、

黒ゴマ×オレンジ、
モカ×バナナ、

のそれぞれの風味が同じくらいのバランスで感じられるのが、とても意外でした。
(私は黒ゴマとモカの味が絶対的に強いだろうと思っていました)

同じマフィンでもヴィーガンのものはしつこさがなく、
罪悪感(←私だけかもしれませんが)を感じることなくすみますし、(笑)
そしてなによりお味もとてもおいしいので、見つけると買ってしまうもののひとつです。

cafe Eightさんのマフィンは、青山のPURE CAFEさんで購入することができます☆
ランチのメニューもおいしそうなので、今度はお昼時に行ってみたいと思います♪