甲子園きっぷ  yama’s stadium☆彡

~球児たちの あしあと~

みんなと新たな野球の発見

2011-11-02 | 中学野球



先週末、2年間野球を通して同じ時間を共有してきたクラブ3年生の最後の公式戦があり徳島まで行ってきました。

 
 

3年生、我が子のように思う5人、主将のtsuyoshi、ayato、hamaちゃん、お~ちゃん、satoshi
tsuyoshiと、お~ちゃんは途中で仲間入りをした二人ですが、他の三人と同じように人なつっこい素直な二人で、
この5人と過ごす週末が私は何より楽しい時間だった。

 

そして、みんなとの出逢いがあったのも、やっぱりsatoshi がクラブで3年間野球をがんばったからである。
satoshiには、息子と同じ気持ちで接してきたので、時には親より厳しいことを言ったこともありました。
よく送った駅で言い合いになったこともあったっけ。
「あんたなんかもう知らん!」・・・「そう言ってまた来るんやろ^^!」・・・なんて。

その反面、親より甘やかしてしまったことも多々あったな。
だから甘える所を与えてしまったこと、satoshiの心の弱さを作ってしまったのかもと反省するところもある。

他の四人にも親ではない立場で色んな話しをしたり、喝を入れたり味方になったり・・・
押したり引いたり色々な事がありました。
それが良かったのかどうかは私にも分からないけど、satoshiはじめこの5人には特別な想いがあり
この5人での野球も終わりに近づき、今は寂しさより、これからの彼らを応援する気持ちの方が大きく
クラブで過ごすのは後僅かな時間となりましたが、次のステージに向けてまずは志望校へ無事合格するよう
そちらへ気持ちを向けて、2月には全員合格の知らせを楽しみに待ちたいと思います。

この日が刻一刻と近づくにつれ、ずっと彼らを見てきた私は寂しさが増してしまい・・・
本当はその先のみんなのことを応援すべきと分かっていながら、試合前日は彼らとの2年間を思い出し、
姿を見る前からちょっと辛い気持ちになってしまいました。

この日を迎えるまでの最近の彼らは・・・というと。
簡単に言えばそれぞれが個性豊か、野球に対する想いや向き合う姿勢も当然違う5人五色。

その五色を認めながらも、、ここにきて皆んなの気持ちがバラバラだなぁと感じていた私がいて、
何とか最後の公式戦、心ひとつに一戦必勝、一日でも彼らと長く時間を共にできればと思っていました。

だから心バラバラな彼らに、最後に思うことお互い言い合って、分かり合って挑んで欲しいとも思ってました。

でも・・・
それぞれの野球に対する気持ちや、目指す物、向かう道も違うのだから全てにおいて「同じ」訳がない。
個性とは個人を個人たらしめる特徴である・・・
個々違うという当たり前のことを忘れ、大事なこと気付かなかったように思います。

それぞれが、自分の力の全てを全力で出し切り挑むことが大事であり、チームワークは自然と生まれること教えられました。

色々な意見、見解はあるんだろうけど、自分はそう感じたので、試合前彼らには
「5人での最後の試合、楽しんでやっておいで」と声を掛けました。

楽しんで・・・
たくさんの意味を込めて掛けた言葉。

試合の方は結果3-8 事実上の引退がその瞬間やってきました。

「楽しんで」・・・そう簡単にはいかない現実ですね。
自分たちで流れを切ってしまったこの対戦、唯一5人の中で継投したhamaちゃんは
hamaちゃんイズムで楽しんでいるなと感じました。

「最後」・・・これが彼らの緊張を大きくしたのでしょうか。
思うように運べなかった試合内容でしたが、一人ひとりを見ていると勝ちたいの気持ちが伝わってくる姿に
最後まで諦めずがんばれと、懸命に戦う彼らが微笑ましく見えました。

「これが今の俺らの実力なのか・・・」の言葉を聞き、今はそうだとしても、そこからどうするのか・・・が大事だし、
これで終わった訳じゃない、むしろこれから高校野球へ進む彼らには自分自身の気持ちの持ちよう、
野球に対する向き合い方で、無限の可能性を秘めた選手たちだと思うので懸命に努力し進んで行って欲しい
そう私は思いました。

これで彼らの秋季大会も終わり、翌日は5人と、勧めて戴いた社会人都市対抗野球大会を観るため京セラドームへ出掛けました。
夏の甲子園でみんなとの野球旅は終わりだと思っていたので、また5人との思い出も増え楽しい一日を過ごすことが出来ました。

社会人野球は私も初めての観戦で、今まで見た事のない感覚の野球に新しい発見もあり、素晴らしいの一言でした。




社会人野球について少し触れたいと思います。

社会人球界最大のタイトルである都市対抗野球大会は、プロ野球が誕生するよりも遥か前、1972年に始まった。
都市対抗野球大会と、秋に行われるもう一つのタイトル社会人野球日本選手権。

今年は3月11日に起きた東日本大震災の影響で、日本選手権とその対象となるJABA大会の中止が決まり
都市対抗優勝チームが日本選手権優勝チームとみなし、都市対抗覇者は2大タイトルを獲得するという異例の年となりました。

開催地についても、史上初東京以外の地で開催されることとなり、第82回都市対抗野球大会は大阪京セラドームにて行われました。

また、3月11日。
この日神宮球場では東京スポニチ大会準決勝が行われており、「NTT西日本 対 日本製紙石巻」「JX・ENEOS 対 住友金属鹿島」
勝者が決まったわずか30分後に東日本を激震が襲った。
この大会も中止が決まり、勝利したNTT西日本とJX・ENEOSの両チームが優勝と決まっています。

私たちはこの日、準々決勝4試合の内、「第1試合 NTT東日本 対 日本生命」
「第2試合 NTT西日本 対 住友金属鹿島」の対戦を観戦しました。

初めて観る社会人野球は、プロ野球の華やかさの気迫とも違う、高校野球の懸命な気迫とも違う、
表現するなら洗練された気迫を感じました。
それぞれの野球があり、また新たな野球を知ったという感覚でした。

先日のドラフトで指名を受けた選手のプレーや、プロに一番近いと言われる社会人選手のプレーを間近に観ることができ
攻め方、守備、走塁、送球に至るまで、全てにすごい!の一言でした。



特に私が感動したのは、送球の確実性と堅守。
送球に関しては、捕球してから送球するまでのスピードの速さと正確さ、また、捕手4人のセカンドスローのボールの延びは
今まで見た事のない本当に綺麗な球の延びで美しいという表現が当てはまるほど感動しました。

守備に関しても、アウトへの意識の高さや、ファールゾーンへの飛球を捕りに行く姿勢は素晴らしかったですし
走塁に関しては、中学生、高校生でよく言われる、確実ファールだから手を抜く走塁・・・は全くなかったです。
外野フライが上がっても、捕球した時には打者は2塁を駆け抜ける所まで到達しています。

なので、1塁走者は本塁まで到達し、逆に守備の返球の速さと正確さで本塁アウトという場面が1試合目両チームにありました。
それだけ、走塁、送球がどの選手も良いということでしょう。

中学生は特にフライが上がっても捕球し損ねるという場面をよく見かけます。
そういう場面が多いからこそ、確実フライなのに全力で走るのは格好悪いなどという選手もいますが、全力で走るべきだなと思いました。



第1試合 NTT東日本と日本生命との対戦。

先発は 西武2位指名 NTT東日本 小石博孝投手と、オリックス4位指名 日本生命 海田智行投手の投手戦となり、
守備も完璧、両チーム無失策 「0」の山を築き、見応えある対戦でした。

延長11回 NTT東日本の攻撃。

2番ヒット~3番が送り~4番のヒットで一死1・3塁。
ここで海田投手から山田投手へ継投すると、5番にストレートの四球で一死満塁。

大ピンチを迎えた日本生命と大チャンスを迎えたNTT東日本。
6番 岩本選手が2球目をレフト線へ2点タイムリー2ベースヒットを放ちチャンスを物にした。
次打者7番にはパスボールで更に1点を与えてしまい、スコアーボードには待望の「3」が。

裏、日本生命の攻撃では、小石投手から末永投手へ継投があり
9番代打へレフトフライ
1番代打へライトフライ
2番には・・・S/S/B/B/空振り三振に討ち取り、3時間あまりの攻防はNTT東日本が勝利を掴みました。



第2試合 NTT西日本と住友金属鹿島との対戦。

住友金属鹿島にはオリックス7位指名を受けた、セカンドを守る小島脩平選手のプレーを観ることができました。
小島選手の俊敏さやスローイングは素晴らしかったです。

そしてチャンスを自分の物にできる小島選手は、やはりプロ指名を受けるだけある選手だと、
この対戦の大一番の場面、見事に試合を決める一打を見せてくれました。







8回NTT西日本の攻撃を終え4-1
3点を追いかける住友金属鹿島の8回攻撃。

ノーアウト満塁の場面で、6回に4-0から1点返した5番 中村選手の打席の初球。
試合を振り出しに戻した同点打、3得点を上げるタイムリー2ベースは素晴らしかったです。

6番の送りバントがファースト小フライに倒れ、7番のヒット、8番のPゴロがオールセーフとなり
一死満塁、勝ち越しのチャンスがやってきた。

打者は小島選手。
1打席目三振、二打席目はライナーでアウト。
そしてこの三打席目。

みんなで、「やっぱりここで打順廻って来るよなぁ~」と言ったくらい、絶好の場面での小島選手の打席でした。
左中間へ延びた打球は決勝点となった2点タイムリーとなり、4-6と勝利に導く一打となった。

住友金属鹿島は5人の継投を送り、5番目の投手 佐藤朔弥投手は2009年東北高校のエース。
甲子園では3回戦に進出し花巻東に敗退、2回戦では日大三高に12奪三振2失点完投勝利したのも記憶に新しいです。

7・8回と投げ、7回 2奪三振2四死球、8回は3者全てゴロに討ち取り、最終回は石田投手が試合を締めました。



2試合観戦した中、私自身たくさん学ぶことがあり、野球をしている彼らはもっと色々な事を感じることができたと思います。
新たな野球の出逢いに、とても貴重な時間を過ごすことができた先週末でした。

NTT東日本はこの後、JR東日本と決勝を戦い、JR東日本が優勝しました。
JR東日本の皆さん 優勝おめでとうございます

NTT東日本の皆さん 素晴らしい対戦をありがとうございます。
準優勝おめでとうございます 

また機会があれば観たい社会人野球。
そして次はその下の選手、大学野球もぜひ観てみたい!と、私の野球・・・は、まだまだ楽しみがいっぱいなのです