スマホの目覚ましを止めて
いつもの時間に起きると
すでにカミさんが起きていて
リビングの暖房が入れられていた
何やら朝早くから遠方に出かけるらしくて
何をしに行くのか詳細には知らないけど…
もちろん
僕から尋ねることもなく…
たとえ訊いたところで
カミさんがどこで何をしようと
この歳になっちまうと
僕にそれほど関係があるわけじゃないと…
大体の帰宅時間さえ教えてくれれば
それだけで充分で…
晩メシがあるのかないのか
もし無いとすれば
初孫くんに何を食べさせればいいのか
そんなことがわかればそれでいい
幸いにも
昼メシはパスタで晩メシはカレーらしく
簡単に温めるだけに準備したからと…
あとは冷蔵庫の中から適当にか？
初孫くんの晩御飯は大好きな白ご飯のほかに
何を食べたいかは彼が決めるだけ
まぁ彼の好きな納豆があるから大丈夫だな…
僕にとっては手の込んだ料理よりも
カミさんが1日いないということの方が
何よりものご馳走で…
雨風の強い荒天でも
カミさんがいないだけで心躍る1日に…
カミさんがつけっぱにしていった
テレビから流れる朝のニュース
僕が気にかかるのは天気予報だけ
今日は荒れるらしくて走れそうにないと
それだけを確認してテレビを消した
テレビを消してから
走るときに今日のお供にするはずだった
この子を聴きながらゆっくりとした朝を…
そんな解放されたような朝
カミさんが家を出てから1時間ばかりの8時前
珍しく早めの出勤？の初孫くん
どうやら
ママであるお嫁さんの都合らしく
僕の顔を見た途端に
すぐにでも登園したがっていたが…
あいにく
今日は月に2度ある月忌参りの日
ご住職が来られるので
お経が上がってからと
登園したがる初孫くんをなだめた
ところが
なかなかご住職の姿が見えず…
いつもより30分ほど遅れて来られたのは
ご住職じゃなくて奥さんの方
何でもこの時期は多忙で
手分けしてお参りに伺ってるとのこと
奥さんもお坊さんの資格？を持ってて
何とお呼びすればいいのかわからないけど
とにかく我が家の今日のお参りは奥さんで…
この奥さん…実はかなりの美人で
噂ではご住職が周囲の反対を押し切って
強引に結婚にまで漕ぎ着けたとか…
ご住職は50過ぎだけど
結構な年齢差もあるらしく
おそらくアラフォー40前後じゃないかと…
アラフォーの女の人って
もっともアブラの乗ってる時期だよなぁ
こんな美人が普通の奥さんだったら
少しでもお近づきになりたいところだけど
さすがに仏門にお勤めの方
そんなわけには…
そう思いながら
お経を唱える彼女の細い後ろ姿を前に
殊勝にも手を合わせるエロジジイであった
そんな細い後ろ姿を眺めつつ
ふと土曜日に見たアラ古希某カオルさんの
背中からお尻にかけてのくびれたカーブが
目に浮かんでいた
エロジジイは幾つになっても治らないなぁ
美人を見るとすぐにこれだからなぁ…
月忌参りのお経がようやく終わると
登園が遅くなったと不平プンプンの
初孫くんをなだめながらの登園…
9時までに登園すればいいはずなのだが
初孫くんの話では9時までが自由時間で
それまでみんなと好き勝手に遊ぶらしく…
園に到着したときの時計を見て
あと6分しか遊べないと不満顔の初孫くん
そんな彼がいじらしく見えた
ゴメンよ
オトナになればわかるだろうけど
そんなこともあるんだよ世の中には…
初孫くんを送り届けたあと
帰り道でコンビニに寄って
お酒とツマミを少しばかり…
そう！
今日一日はカミさんがいないから…
しかも荒天で走れないとくれば
朝からチートデイにするしかないと…
朝っぱらから
お酒とツマミを買ういい歳のジジイ
どんな暮らしをしてるのかと
レジ係のお姉さん？オバちゃん？に
そう思われたかもしれないが…
想像どおりの暮らしだよ〜と心で言いながら
レジ袋を手にしてコンビニを出た
世の中のみんな
働き始めた時間だというのに
コンビニから出てきたジジイは
これからチートデイ…
我ながら幸せな？人生もあるもんだと
後ろめたい気持ちで…
でも
初孫くんをお迎えに行く夕方までには
酔いを醒ませておかないといけないから
遅くても午前中には飲み終わっとかないと…
そう思いつつ
朝っぱらからのチートデイ…
土曜日の
アラ古希某カオルさんとのデートから
ずっと好き放題のやりっぱなし
そのうちバチが当たりそうだと
チョットは心配するけれど…
呑気で愚かなジイさんだと自分でも…
もう
そんな生き方しか出来なくなっちまった？
かもしれない…
そんな生き方しか…
哀れな…
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