26.
放射線照射部位の外見上はほとんど変化のないまま、通院は順調に進んだ。全身的にも特に自覚するような変化はなかった。変わったことと言えば、体重が少しずつ減ってきたことくらいだ。毎日午前中はほとんど同じことの繰り返し、ときどき帰り道に買い物して気分転換したりしながら、淡々と過ごした。
とにかく風邪を引いたりぎっくり腰になったりしないように、体調管理にだけは気を使った。ちょうど季節が良かったのは、天からの贈り物だと思った。真夏や真冬だったら、体調管理が大変だったことだろう。
半分の工程を終え、4週目に入る頃梅雨に入ったが、大降りの雨に降られて通院に支障がきたすことも、近くに住むAさんの申し出に応じて車で送ってもらう必要も生じなかった。
照射20回近くになると、さすがに皮膚全体がカサカサし、乳頭が硬くなってヒリヒリし始めていた。技師の一人に「次の先生の診察日に、塗り薬を処方してもらったらどうですか?」と言われる。照射20回目に当たる4回目の診察時、M先生にその旨を伝え、「オリーブオイルやワセリンを塗ったらいけませんか?」と訊いてみると、「オイル類は塗ると皮膜ができるので、放射線を当てると火傷状になるのが促進されます。皮膜ができないようなスプレータイプの薬をつけることもできますが、まだそれほどひどくはないので、様子を見ましょう」と先生は言う。胸帯のように、刺激が少なく、触れても痛くないような下着を身につけたらどうかと助言された。
その次の照射のとき、「薬は出ましたか?」と技師さんに訊かれたので、出なかったと言うと、2人の技師は「どうしてだろうね?」と私の前で顔を見合わせた。彼らから見れば、薬が出てもよいような状態だったのだろう。
放射線照射部位の外見上はほとんど変化のないまま、通院は順調に進んだ。全身的にも特に自覚するような変化はなかった。変わったことと言えば、体重が少しずつ減ってきたことくらいだ。毎日午前中はほとんど同じことの繰り返し、ときどき帰り道に買い物して気分転換したりしながら、淡々と過ごした。
とにかく風邪を引いたりぎっくり腰になったりしないように、体調管理にだけは気を使った。ちょうど季節が良かったのは、天からの贈り物だと思った。真夏や真冬だったら、体調管理が大変だったことだろう。
半分の工程を終え、4週目に入る頃梅雨に入ったが、大降りの雨に降られて通院に支障がきたすことも、近くに住むAさんの申し出に応じて車で送ってもらう必要も生じなかった。
照射20回近くになると、さすがに皮膚全体がカサカサし、乳頭が硬くなってヒリヒリし始めていた。技師の一人に「次の先生の診察日に、塗り薬を処方してもらったらどうですか?」と言われる。照射20回目に当たる4回目の診察時、M先生にその旨を伝え、「オリーブオイルやワセリンを塗ったらいけませんか?」と訊いてみると、「オイル類は塗ると皮膜ができるので、放射線を当てると火傷状になるのが促進されます。皮膜ができないようなスプレータイプの薬をつけることもできますが、まだそれほどひどくはないので、様子を見ましょう」と先生は言う。胸帯のように、刺激が少なく、触れても痛くないような下着を身につけたらどうかと助言された。
その次の照射のとき、「薬は出ましたか?」と技師さんに訊かれたので、出なかったと言うと、2人の技師は「どうしてだろうね?」と私の前で顔を見合わせた。彼らから見れば、薬が出てもよいような状態だったのだろう。
闘病記、読ませていただきました。
大変な治療をなされていたのですね。今は、すっかりよくなられたのですか?
今もまだ、放射線の治療はなされているのでしょうか・・・。
私なんか、takuetsuさんから比べたら、なんていうことありません。
どうぞくれぐれもお大事になさってくださいね。
放射線治療は2年前に5週間行っただけですみました。今はホルモンを抑えているので、いわゆる更年期の症状が出ているのです。私の場合、もともと冷え症(それが病気につながったかもしれません)の上、さらに冷えが強くなり、それが腰痛につながっているように思います。
夏になってだいぶ体は楽になりましたが、こうしている今も、ソックスをはいていないと足が冷たくなります。もちろん、家では冷房していないのですが...。
「自分よりもっと大変な人がいる」と病気を相対化することで乗り越えがちですが、そういうものではないですよね。私からすれば、10年間朝起きたときに腰痛で動けなかった、顔を腕で支えないでは洗えなかった、というにりんそうさんの方が、よほど大変に思われますが...。
互いに、そんな自分の体を受け入れつつ、無理をしないで、でもできることはどんどんして、楽しく暮らすしかないですよね。お大事に...。