えつこのマンマダイアリー

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最近の新聞記事より ~「日本人の作り方」~

2025年01月05日 | 政治・社会

(↑ 2019年11月 稲城市内の小学校にて撮影。
講演する日本被団協事務局次長の濱住治郎氏)

 

 年をまたいでしまいましたが、2024年12月29日付東京新聞朝刊の「本音のコラム」欄に掲載された前川 喜平氏のコラムを紹介します。

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「日本人」の作り方      前川 喜平(まえかわ きへい)(現代教育行政研究会代表)

 「小学校~それは小さな社会~」という映画。見ていて苦しくなった。
 冒頭は、新1年生が家庭内で給食の配膳の練習をする場面。さらに教室の机を目測しながらまっすぐに並べる児童の姿が映る。新1年生の担任教師は「腕を耳に当てて」と挙手の仕方を教える。
 6年生の担任教師は、体育の授業の開始時刻に全員がそろわなかったことを厳しくしかる。提出物を忘れた児童にはタブレットを取り上げる罰を与える。音楽教師は、合奏の練習で暗譜してこなかった1年生を叱責(しっせき)する。教師は児童に「殻を破る」よう促すが、破った先に求めるのは、教師の規範意識にかなう児童像だ。

 教師の規範意識は確実に児童間の同調圧力になる。抜いた上履きはかかとをそろえて置くこと。係の児童は靴箱の中を点検して〇や△で評価し、タブレットで証拠写真を撮る。教室では背筋を伸ばして着席すること。係の児童は各人の座り方を点検し、正しく着席した者の名を挙げる。コロナ対策でマスクを着用すること。マスクをする児童が、マスクをしない児童を「良くないね」と言う。

 こうして規律正しい「良き日本人」がつくられる。ここには障害のある子も、外国ルーツの子も、性的マイノリティーの子も、不登校の子も登場しない。この映画の英題は「The making of Japanese」だ。

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 (文中の太字化・段落分けはブログ管理人によります。)

 

 前川氏は「見ていて苦しくなった」と言っていますが、私は加えて背筋が寒くなりました(^^ゞ これではまるで戦前の教育のよう、軍隊のようです。どちらも実際に経験したことはありませんが。これでどうやって殻を破れと言うのでしょう。気の弱い私だったら反発はできないので、きっと不登校になってしまうでしょう。実際、近年、不登校児が増加の一途のようですが、これが実態だとするとさもありなんです。
 「教師の規範意識」とありますが、おそらく「国」の、「政府」の国民に求める規範意識そのものなのでしょう。「鉄は熱いうちに打て。」 決して国民本位の教育ではなく、自我が育つ以前から「洗脳」せよ...そういうことなのでしょうね。教育という名の洗脳です。これが戦前ではなく現在の話とは、本当にぞわぞわします(^^ゞ

 私は長年地元の活動仲間とともに、市内の主に小6生の平和学習の授業に出張講師として招いてもらい、母の被爆体験や佐々木偵子さんの話などを伝えてきました。学校/学年/クラスによって明らかに子どもたちのカラーの違いを感じます。かつて、学年主任の教師の号令で軍隊のように学年全体が動かされている様子を目の当たりにし、驚いたことがあります。まさに、その教師の規範意識に沿って動かされている印象でしたが、それがその教師固有の意識なのか、時の学校長をも共有している(学校全体に共通する)意識なのかまではわからなかったので、学校全体がこんな雰囲気だったら恐ろしいなと思ったものです。でも、その後その学校を何度か訪れたところ、全く違う雰囲気だったので、おそらくその教師固有のものだったのでしょう。まだ救われる思いです。

 小1生と言えば、まだ幼稚園児に毛が生えたようなもの、型に当てはまらず、自由奔放であるのが本来の姿だろうと思います。愚息のことを思い起こしても、自分自身の当時を思い起こしても、とんでもないことをしていました(^^; お転婆だった私は、あるとき何を思ったか、授業中に小さく切った消しゴムを鼻の中に入れたのです。今思えば、取り出し可能な大きさを確かめたかったのだろうと思いますが、なんと、取り出せなくなってしまったのです(^^; 焦れば焦るほど奥に入ってしまい、もう授業どころではありませんw(☆o◎)w そのときの私の様子を担任が見ていたかどうかはわかりませんが、おそらく私はパニックに陥り、顔を真っ赤にして消しゴムと格闘していたことと思います。ビデオで録れていたら、さぞ面白かったでしょうね。幸い無事取り出せたので笑い話ですんでいますが、子どもとは本来そういう冒険心?!を持った生き物なのですよね。また、典型的なやんちゃ坊主だった愚息に至っては、武勇伝の枚挙の暇がありません(私は菓子折りを持って方々に頭を下げて回っていましたし、中学の校長に呼び出されたこともあれば、高校のときは深夜に警察から連絡があったこともあります)(^^ゞ それでも、アラフォーになった現在、まがりなりにも税理士として食べていけております。

 まだ幼い子ども自身がそうである一方、子どもにとっての教師の存在とは、親をも越える絶対的な存在でしょう。少なくとも私にとってはそうでした。大人の言葉で代弁すれば、子ども心にも「この先生、理不尽なこと言うなー」「またヒステリー起こしてるなー」と思うことが度々ありましたが、それでも、「先生は正しいことしか言わない」「先生に従って当たり前」とも思っていました。
 純粋で素直なそういう年齢の子どもたちが、教師の歪んだ規範意識の型に当てはめるように育てられたら...国家に都合のよい日本人が作られ続けたら...考えるだけでぞっとします。我が孫たちは今春ドイツから本帰国し、大阪でそれぞれ中1・小5・小2生になります。教育課程で最も大事な時期に、どうか、子どもの自由に育つ権利と個性を大事にする教師と巡り会えますように...。ばぁばはそう願って止みません

 

 〇小の6年生のみなさん、来週伺いますね。ノーベル平和賞授賞式の生体験談も聴けますよ(^^)v みなさんとの出会いを楽しみにしていますね (#^.^#) 

 


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2 コメント

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長生きしてこの先どうなるのか見てみたい(^^; (ボッケニャンドリ)
2025-01-06 18:02:54
学校は個性を尊重、と言う割りに個性を否定しますよね、何故なんでしょ。
学校の言う個性はどうも違う性質のもの、そう考えるしかないですね。


> 軍隊のようです。
まず前置きですが…

神奈川から山梨に戻った時、消防団というのに入りました。
一回りも下の幼馴染に頼まれたので「しょうがないなぁ」と。
後になって「やってくれるとは思わなかった」と。
じゃぁ断って変人を貫けば良かったかな(^^;

当時、消防団ではこんなことをやってどうすんだというのをやってました。
その時に上の命令に異を唱えないための一種の洗脳なんだなと理解しました。
少なくとも軍隊も同じですね。
初めて大きな集会に参加した時、日本は戦争するとなったら第二次大戦と同じになるなと感じました。
俺はやらないってのが通じない世界なんですよ。


で、
感染対策としてご存知のように学校はかなりおかしなことをやってました。
マスクに穴を開けてリコーダーを吹くとか。

これもまた軍隊的教育のたまものでしょうね、
生徒は誰も「先生これっておかしい」って突っ込めないんですから。
返信する
ボッケニャンドリさんへ:マスクに穴?!w(☆o◎)w (takuetsu@管理人)
2025-01-07 08:59:18
>俺はやらないってのが通じない世界なんですよ。

ボッケさんは実体験を通じて実感してしまったのですね。体験しないと、「逆らおうと思えば逆らえるんじゃないの?」とか思ってしまいそうですが。
本当に怖い世界ですが、体験できたことはある意味でよかったですね。
自衛隊のみならず、いろいろな組織、ケースで同じような構造があることがうかがい知れます(^^;

>マスクに穴を開けてリコーダーを吹くとか。

え゛~~~?! そこまでやってたんですか? 
生徒が言えないのはわかりますが、上から命じられて言えない教師も教師...。
でも、あの頃は国全体で「国の方針に従わない者は非国民」という雰囲気がありましたものね。
今の教師は、上に逆らえない分、心が病んでしまうのでしょう。気の毒と言えば気の毒です。

>長生きしてこの先どうなるのか見てみたい(^^;

私は怖いです。せっかく長生きしても、そんな光景を見せられるなんて、悲し過ぎる...(^^;;;;; 私の孫たちが苦しむ姿なんて見たくないなぁ(-_-;)
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