(↑ Anne of Green Gables@カナダのプリンスエドワード島にて2024.6.26撮影。
※記事内容とは関係ありません。)
また少しご無沙汰してしまいましたm(__)m 相変わらず猛暑が続いていますが、みなさまにはどんなお盆期間を過ごされたでしょうか?
私は、こちらの過去記事で紹介した毎夏恒例のイベント(こちらのHPもご参照ください)を無事終え、現在後始末中です。その期間中に、独居している97歳の義母が倒れてバタバタ...またぞろ風邪っぽくもなりグズグズ...今年はずっとこのパターンですね(^^ゞ
そんなわけで、今回の記事はもっと早くにアップしたかったのですが、後手後手に回りまして...(^^; 少し古い話題と記事ですが、ご紹介します。
今月8日に宮崎県で起きた震度6弱の地震を受け、政府は15日まで1週間、南海トラフ地震臨時情報をTVで流し続けました。南海トラフ巨大地震の発生可能性が通常より高まったことを知らせるのが目的です。NHKのパリ五輪の中継画面の上部や左横帯に現れていた大きな呼びかけ文を、ご記憶の方も多いと思います。
東京新聞は、臨時情報のもたらした効果と自粛による影響や、伝え方に浮かんだ課題、そして、そもそも科学的根拠の薄弱さを専門家が指摘している点について、何度か報じていました。また、臨時情報を8割以上の国民が肯定的に受け止めたことを示す世論調査の結果も報じています。それらについては、下記のウェブサイトをご覧ください:
<南海トラフ臨時情報を問う①>
<南海トラフ臨時情報を問う②>
<南海トラフ臨時情報を問う③>
<臨時情報「出してほしい」82% 1週間の期間「妥当だ」69%>
この件について、文芸評論家の斎藤 美奈子氏が2024年8月14日付の東京新聞朝刊の「本音のコラム」欄に寄せた投稿を紹介します。
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南トラ偏重の裏に 斎藤 美奈子(文芸評論家)
日向灘を震源とする8日の震度6弱の地震。負傷者は出たが幸い大惨事には至らず、しかし「巨大地震注意」の臨時情報が出た。「南海トラフ巨大地震の発生確率が平常時に比べて相対的に高まっている」というわりに対処法は平時と同じでイマイチ釈然としない。
この機にぜひ読むべき本が、本紙・小沢慧一記者による労作『南海トラフ地震の真実』だ。
南海トラフ(駿河湾から日向灘沖に至る広い地域)の30年以内のマグニチュード8~9クラスの地震の発生確率は現在70~80%とされている。だがこの数字は「時間予測モデル」という特殊な計算方式に基づいており、他の地域と同じ方法で計算すると20~30%。つまり南海トラフ地震の発生確率は水増し、えこひいきされている!
南海トラフ地震30年確率がはじめて発表された2013年は、国土強靭(きょうじん)化計画を掲げた安倍自民党が政権を奪取した直後だった。そこの防災目的と称して公共事業などに巨額の予算を配分する思惑はなかったか。
この地域は太平洋ベルト地帯に当たり、大地震になれば多大な影響が出る。だがこの国の防災政策が南トラ偏重なのもまた事実。地震はいつどこで起きてもおかしくないのだ。国民の恐怖心を煽れば「緊急事態条項」を含む改憲論にも弾みがつく。地震だけでなく、じり貧の岸田内閣にも要警戒だ。
(※段落のブロック分けと文章中の文字の太字化は、ブログ管理人によります。)
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因みに、コラム中で紹介されているくだんの著書『南海トラフ地震の真実』は、科学ジャーナリスト賞2020と第71回菊池寛賞を受賞しています*。東京新聞のくだんのサイトにある紹介文を引用します:
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南海トラフの発生確率は70~80%…数字を決めたのは科学ではなかった!
「南海トラフは発生確率の高さでえこひいきされている」
ある学者の告発を受け、その確率が特別な計算式で水増しされていると知った記者。
非公開の議事録に隠されたやりとりを明らかにし、計算の根拠となる江戸時代の古文書を調査するうちに浮かんだ高い数値の裏にある「真実」。予算獲得のために、ないがしろにされる科学――。
地震学と行政・防災のいびつな関係を暴く渾身の調査報道。
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*【後日追記】(2024.8.31)
2024年8月30日に「第23回新潮ドキュメント賞」も受賞しました。
また、これに関連して、元アナウンサーの古舘伊知郎氏がこんな動画(↓)を配信しているので紹介します。ご参考までに。
「【日向灘地震】南海トラフ巨大地震発生確率の信憑性に疑問。これまでの地震とこれからの備え。」
地震国の日本では、平時から地震への心構えや備えは不可欠ですが、「正しく怖れる」ことも必要ですね。政府が発する情報をどう活用するかはその人次第だと思いますが、ときには、その裏に隠された権力者や関係者の思惑を慮ることも必要なのでしょうね。心しておきたいと思います(^^)v
火事対策だと階段を降りれなくなったら拙いので脱出用ロープ。
これも準備してません(^^;
※
社会人になった頃から今後30年以内に起きる可能性は70%ってのを良く聞きましたね。
でも大きな地震は東京を避けてるとしか…
2階屋の場合、寝室はたいがい2階ですよね。我が家もそうですが、脱出用なんちゃらなんて考えたこともありませんでした。ダメですね~(^^;
戦時中、女子挺身隊として呉の工廠にいた母は、空襲に備え、常に枕元に靴を置いて寝ていたそうです。もちろん昼間のモンペ姿のままです。
※
父は中支に通信兵として4年近く従軍しました。
中国軍を討ちに行くために無謀な作戦を立てた、父の隊を率いる連隊長は、非常呼集(本来は、敵襲を受けたときや敵に取り囲まれたようなときに発令されるもの)を平常時に発令...でも、実際には出陣しないことが2度続いたので、中尉も将兵もオオカミ少年症候群になってしまい...3回目のときも「またか~?」のような状態で応招、中尉達も将兵の軍装を厳しくチェックできないまま出陣とあいなったそうで...。
「なんでこの話に?」とお思いでしょうが、臨時地震情報も国民の間にオオカミ少年症候群を生まないといいなと思いまして...(^^;
因みに、その連隊長、着任してまもなくの実戦経験のない軍人だったため、無謀な作戦実行中に数々の失策を犯し、無益に多くの犠牲者を出して敗戦を喫しました。
それでも、戦後、彼は栄転と昇進を重ねました。
父は通信兵として護衛兵に守られていたので、命からがら生還できましたが、父初め将兵たちは、連隊長の失態と昇進に怒り心頭に発していました。
父はそれを戦記に著し、彼を糾弾したほどです。実名は明かしておりませんが...。
す、すみません、地震の話からあらぬ方向へ...。父の戦記を読み直したこの夏、私もついつい父の立場に立ってしまい、熱くなってしまいました。ごめんなさ~いm(__)m
『気まぐれコンセプト』という漫画に書いてありました。
> 常に枕元に靴を置いて寝ていたそうです。もちろん昼間のモンペ姿のままです。
ゴルゴ13みたいですね(^^;
でもゴルゴ13の日頃の習慣は身を守るという点ではとても参考になります。
背後から撃たれた前首相も背中を壁にしていればあんなことにはならなかったかも。
> 臨時地震情報も国民の間にオオカミ少年症候群を生まないといいなと思いまして...(^^;
生むでしょうね。
南海トラフなんてもう遥か彼方に飛んじゃってますよ(-_-)
> それでも、戦後、彼は栄転と昇進を重ねました。
今だと軍人ではなく臨床経験の無い感染症専門家になりますか。
> 父はそれを戦記に著し、彼を糾弾したほどです。実名は明かしておりませんが...。
OMI食いを発案した人と同様当の本人はどこ吹く風なんでしょうね。
> す、すみません、地震の話からあらぬ方向へ...。
脱線しない人は視野が狭いってことで脱線大歓迎\(^^)/
専門家のダメなところは専門以外の事に一切口を出さないことかなぁ。
> 熱くなってしまいました。
青春的若さです!
(それにしても、昨今の日本のドラマの漫画を原作にしたものが多いことと言ったら...それもどうかなとは思いますが(^^;)
最初から脱線した感が...(^^ゞ
「最初にかました嘘が何時までも通用する」
これは怖いですよね。コロナ禍でも見た気がするのは私だけではないでしょう。
「今だと軍人ではなく臨床経験の無い感染症専門家になりますか。」
「OMI食いを発案した人と同様当の本人はどこ吹く風なんでしょうね。」
...と、いつもながらの例えのうまさに👏です。
「脱線しない人は視野が狭いってことで脱線大歓迎\(^^)/」「青春的若さです!」
いつも良い方へと解釈してくださり、ありがたや、ありがたや...
「専門家のダメなところは専門以外の事に一切口を出さないことかなぁ。」
いやぁ、これはコロナ禍以降、私が感じてきたことそのものです。逆に言えば、専門家は同業の専門家の言うことにしか耳を傾けない...素人の言うことは歯牙にもかけない...。
素人は素人で、「自分はこの件に関しては専門家じゃないから、口を出せない」と思い込み、考えることを放棄してしまうところがダメですよね。
それは、国民に愚民でいてほしい人たちの思うツボですから。
いつもエールをくださり、サンクスアゲイン!