「永遠の武士道」研究所所長 多久善郎ブログ

著書『先哲に学ぶ行動哲学』『永遠の武士道』『維新のこころ』並びに武士道、陽明学、明治維新史、人物論及び最近の論策を紹介。

国際的戦略家ルトワック氏からの日本への提言

2020-01-31 14:35:56 | 錬義堂通信
【連載】 錬義堂通信 ④ (『日本の息吹』県民版令和二年二月号掲載)
       
国際的戦略家ルトワック氏からの日本への提言

 昨年末、飛鳥新社から『ルトワックの日本改造論』が出版された。E・ルトワック氏は日本に次の諸点を提言している。

①全世界的に、少数の戦死者でさえ受容しない価値観が先進国に広がっている。それは、少子化から齎されたものであり、少子化対策は国防と同じ位大切である。先ずは、子供が五歳になる迄の完全な保育・育児の無料化を進めるべき。

②日韓関係というのは外交問題では無く、韓国自身の問題。日本政府は、日韓にまつわる近現代の歴史の真実に付て真剣に研究する、本物の公的プロジェクトに資金提供すべき。

③日本政府は尖閣に、海洋環境の保全を目的とする研究所を設立・建設して、所員を派遣し、同時に彼等の保護の為に自衛隊の部隊を常駐させるべき。無人島にしているから中国を誘い込むのだ。

④イージス・アショア「十年計画」の非現実性。脅威がさし迫っているのに十年計画で開発するなど論外。北朝鮮は整備された防空体制を欠いている。日本が本気になって核・ミサイル施設を攻撃し無力化する能力を構築する。それは国論の合意が為されるならば短期間で可能であり、技術的にも難しくはない。

⑤本格的な国家情報機関を設置せよ。かつて日本の満鉄調査部は世界最高水準の調査レポートを作成していた。

⑥「経済戦争」で最も大事なのは研究開発への後押し。

いずれも重要な課題であり、政治を志す人は是非耳を傾けて、これらの政策の実現に尽力して貰いたい。

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