ケイシロウとトークアバウト

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ピーマン

2019-10-22 22:16:00 | 日記


生まれながらにして髪の毛が緑色の中坊がいた。
両親が離婚したので、
母親と暮らした。
母親は、
大学時代、
フランス文学を研究していたので、
この息子を、
ルナール(「にんじん」の作者)へのオマージュから、
ピーマンと呼んだ。
アニメ好きなじいちゃんは、超人ロックと呼び、映画好きのひいジイちゃんからは、緑色の髪の少年と呼ばれたが、
結局、
ピーマンと呼ぶことで、
まとまった。

ピーマンは、
緑色の髪が気に入らないので茶髪にして、
校内の生活指導を受けた。
その時、
生活指導の担当教師に、
「緑だったらいいのか?」とインネンつけた。

でも、
よくよく考えて、
理髪店で6千円はするであろう、緑髪が、
ただで自分の頭にあることの不思議さに、
ピーマンは、
何か、
自分が特別な存在やないか?と想像するようになり、
同時に、
自己中の胚芽が開花した!

とにかく横着、傲慢、見下しのテンコで、
凄まじく、
人に嫌われた。

ある夜、
モールの駐車場で、
不良高校生のグループと目が合い、
互いにメンチ切りあった。
不良高校生達は、ガチギレして、
「何や?緑髪。学芸会のお稽古か⁉︎」とからかった。
ピーマンは、
「学芸会は、お前らの日常やろ⁉︎」と言い返した。
不良高校生達は、更にキレて、
「何や⁉︎その態度は!!」と怒鳴り、
側に停めてあったバンに、
「おい、ジャスティン!!ジャスティン!!」と呼びかけた。

バンが開いて、
中から、
点滴射ってる八十代のジジイが、
目をつぶり、全身痙攣おこしながら、
杖付いて、歩いて来る。
不良高校生達は「ジャスティン!!ジャスティン!!いてまえ❗️」と騒ぐ。
ピーマンは、
このシュール過ぎる出来事にたじろいだ😱
ジャスティンと呼ばれるジジイは、
生汗出して、苦しそうに、ピーマンのそばに来て、
いきなり杖で、ピーマンのスネをぶっ叩いた❗️
凄まじい大激痛に、
ピーマンは絶叫した!!
そして、
膝着いて、再絶叫した!!
ジジイも膝着いて、白眼剥いて苦しがった。
不良高校生達は、慌てふためき、
「高血圧や!!ジャスティン❗️ジャスティン❗️」と叫んで、
スマホで、
救急外来に連絡した。
その隙をついて、
ピーマンは、
足を引きずりながらも、必死で逃げた。
足の痛みは、
ひと月も続いた。

現在、
ピーマンは、
出る杭は打たれる、と言う格言を意識して、
謙虚で思いやりのある少年へと変わって行ったと聞く。