
しのぶとカイ君の母サトミは、
二人が父の日に里帰りすることを知り、
楽しみに待っていた。
ちなみに、
肝心の父親の方は、
子供たちの里帰りを忘れて、
自分の父親のところに行っていた😦
サトミは、
かつての子供部屋に立ち寄り、
思い出に耽った。
この部屋は、
しのぶが中二まで、
カイ君と一緒に使用されていて、
諍いが絶えなかった。
カイ君12歳、しのぶ14歳のある夜、
カイ君が、
算数の宿題でコンパス使って円をノートに書いてたら、
しのぶが来て、
「ほぉ~!円なんか書いてクラスの女子との縁をかつぐつもりか⁉️」と馬鹿にしたが、
カイ君はスルーした。
しのぶは構わずに、
「どれだけ円を書いても縁がないどころか、円もドルも手に出来ません」と冷やかしまくった。
カイ君はキレて、
コンパスを手に持って立ち上がった。
しのぶはせせら笑い、
「ジョオとーやないか⁉️それで刺すつもりか⁉️」と声を荒げた!
カイ君は無言でしのぶを睨み付けた。
しのぶは、
「刺せんのか😏❓玉無しが!男なら刺してみぃや‼️このヘタレが‼️」と叫んだ!
居間にいたサトミは、
子供部屋がやたらやかましくなってるので、
注意しようと部屋前までやって来て、
ドアを開けた。
そこには、
頭のてっぺんにコンパスが刺さったしのぶが仁王立ちでカイ君を睨み付けていた。
そして、
「ほぉ~‼️まさか本気で刺すとは思わんかったわ‼️おシバき喰らわすからな‼️」と叫んで、
カイ君に掴みかかってボコり上げた。
止めに入ったサトミではあったが、
逆に、
しのぶに、
壁に叩き付けられてしまった!
そんな思い出に浸るサトミは、
この家には、
思い出と現実の区別がないことを知っていた。
あんじょう、
玄関のところで、
しのぶの、
「モッペン言うてみぃや😡‼️手こきが🤬‼️」という怒声とともに、
カイ君の「かあさん‼️」という悲鳴が響き渡った!
サトミが慣れた足取りで、
玄関に行くと、
しのぶがカイ君の頸動脈に噛み付いていた。
サトミは改めて思った。
この家の思い出は即現実なんやと-----