ケイシロウとトークアバウト

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人を見ぬ部屋

2021-12-09 21:44:00 | 日記




スズコという20代女性がいた。
スズコには、
職場で知り合いになったサナエという、
関東平野に大豪邸を持つオンナと親しくしていた。
このサナエが、
家族でアフリカ旅行に行くから、
その間、
大豪邸で寝泊まりするように言って来た。
ただし、
「盗みは御法度ですからね😗」という警告ジョークを付け加えた。

スズコが大豪邸に通された時、
その驚天動地の広さに、
めまい😵‍💫さえした。
この家のトイレだけで、
スズコの実家の平屋建てくらいあった。
サナエの案内で、
あらゆるデカい部屋が使える驚きとともに、
ことさらにデカいひとつの大部屋だけは、
使わないように言われた。
この大部屋には、
デカい南京錠と、
ダイヤル式の二重ロックがなされ、
スズコには、
入りたくても入れない現状を知らされた。

サナエたちがアフリカに行き、
スズコはひとり、
この大豪邸で過ごした。

最初の1週間は、
感極まる生活やった👍

が、
次第に、
ミョーなことに気付いた。

自分ひとりしかいないはずなのに、
夜中に、
微かに、
太鼓🪘の音がする。
しかも、
アフリカ原住民が使用するゴブレット式(片面太鼓🪘)で、
どこからともなく、
ドンドコドンドコする。
更に、
獣らしき咆哮さえする。
スズコは薄気味悪くなった。
それで気晴らしに、
大好きなJホラー映画の「リング」のDVDを見た。

が、
あまりに不気味な音が毎夜聞こえるので、
スズコは、
いとこの、
カッちゃんを叩いたトモキを呼んだ(2019年12月10日記事「それでも僕はやった😡😡‼️」に詳細)。
カッちゃんを叩いて4年の月日。
トモキは14歳になっていた。

スズコとトモキが、
一緒に、
Jホラー映画「呪怨」を見てた夜、
太鼓🪘の音と獣の咆哮が聞こえた。
2人は音を追いかけた。

音は、
ズバリ、
入ってはいけない二重ロックの大部屋から響いていた。

トモキが、
工具のキリを出して、
デカい南京錠を外した。
そして、
ダイヤル式は、
カチカチ回しながら、
音の配列をスマホで計算して、
認証番号割り出して、
ロックを外した(ケイイチロウ、ケイジロウ、レフティ、こういうコトをしてエエんやろか🤔❓)。

ここに大部屋のドアが開くことになった。
同時に、
音が止んだ。

大部屋には、
もう一つの大部屋があり、
そこにも鍵がかけられていた。
けど、
トモキに開けられた。

その開けられた室内、
腰蓑(こしみの)姿のサナエ家族が、
太鼓の前に突っ立っていた。
部屋の壁一面に、
アフリカのサバンナの写真が貼られ、
野獣の咆哮CDが鳴っていた。

スズコはあ然としつつも、
サナエに、
ナンデこんなコトをしてるのかを尋ねた。

サナエは答えた。
「理由を話す前に尋ねるわ。ナンデ、入るなと言われてた部屋に入って来たの⁉️」

結局、
ナニもわからないまま、
スズコは大豪邸を後にした。

ケイイチロウ、ケイジロウ、レフティ、
必ずしも、
モノゴトには、
答えがあるわけではない。