
オノを性とする兄弟がいた。
勉強嫌いやったので、
中卒してすぐ就職した。
兄はイタリア料理店での修行を始め、
弟はコーヒー専門喫茶店での修行を始めた。
そして、
どちらも、
その修行は厳しく、
7にひとつ足らない数の人格破壊一歩手前まで追い詰められたこともあった🤭
(職人道の過酷さが浮き彫り😳❗️)
そして20年の歳月が流れた。
オノ兄弟は金を貯め、
念願のレストランを開店した。
モチ、
共同経営やった。
が、
開店数日前、
店の裏の空き地がいきなり陥没して、
人骨がたくさん出てきた。
当然調査がなされる。
結果、
この地は戦前には墓地やったことが判明した。
それで、
土地所有者の意向から、
無縁仏専用霊園へと空き地は生まれ変わった。
開店日。
兄は弟に言った。
「客足は最初は厳しいやろう。裏が墓地やから。でも、ぼちぼちやっていこう」
数日から数週間が経つけど、
客は全然来なかった。
全く暇を持て余した兄弟やったけど、
今にも客が来ることを信じて疑わなかった。
が、
客がいないと始まらないので、
弟が、
「せっかくだから、兄貴のパスタ🍝が食いたい」と言って、
エプロン外してテーブルに着いた。
兄は弟に、
「いらっしゃいませ❗️すぐにパスタ🍝をご用意いたします」と一礼して、
厨房に入った。
そしてパスタ🍝を作って弟のテーブルに置いた。
弟は美味そうに食べた。
そして、
「いくらですか?」と問うと、
兄は、
「ありがとうございます!700円ちょうだいいたします」とうやうやしく答えた。
弟は金を払って、
再びエプロンして、
兄とレジのところに立った。
兄は、
「凄いぜ!やっと700円の儲けが出た!この調子でがんばろう!」と言うと、
弟も、
「良かったね!兄貴」とうれしそうに言った。
今度は兄がエプロン脱いで、
「たまにはお前のコーヒー☕️が飲みたい」と言って、
テーブルに着いた。
弟は一礼して、
「いらっしゃいませ!すぐにコーヒー☕️をお持ちいたします!」と言って、
厨房に入った。
そしてコーヒー☕️を持って来て兄のテーブルに置いた。
兄はコーヒーを飲み、
「ああ!美味しかった!いくらですか?」と問うと、
弟は、
「ありがとうございます!400円いただきます!」とうやうやしく答えた。
兄は金を払って、
再びエプロンして、
弟とレジに並んだ。
そして弟に、
「凄いぜ!きょうは。1100円の儲けだぜ!」と喜んだ。
弟は、
「この調子でがんばろう!」とうれしく言った。
そして開店ひと月後に、
店は閉店した。
レフティ、ケイジロウ、ケイイチロウ、
世の中はガチにキビいことを、
この件は強く教えてくれる。