カッちゃんが大学生になったばかりの時の話。
物凄くイケた先輩女学生がいた。
演劇部の人気ヒロインやった。
名を、
小河内傳子(しょうこうちでんこ)と言う。
カッちゃんは、
お友だちになりたいと思ってたけれど、
住んでる世界が違い過ぎて、
無理なはなしやった。
そんなある日、
小河内傳子(しょうこうちでんこ)から、
ハリウッド行きが決まった先輩OBの特別公演があるからチケット買ってと話しかけてきた。
カッちゃんが買います言うと、
一枚1万7000円やと言う😦
カッちゃんは、
ガチに高いと思いながらも、
自分から買いますと言った手前、
仕方なく、
チケット代を払った。
小河内傳子(しょうこうちでんこ)は、
「一緒の席で先輩応援しましょう」と言ってくれた。
カッちゃんの心は極楽浄土と化した😍
開演当日。
カッちゃんの席は、
小河内傳子(しょうこうちでんこ)と、
演劇部のオンナたちに囲まれたカタチとなった。
大きな会場は人で埋まっていた。
そこにブザー音と場内アナウンス、
「本日はお忙しいところをおいでくださりありがとうございました。ただ今より上演いたします。どなたさまも最後までごゆっくり御鑑賞ください」
そしてカーテン(幕)が上がった。
舞台上。
一人の女性が、
観客に顔を背けるかたちで地にしゃがんでいた。
そこに若い男が来て、
「馬鹿野郎」と呟いた。
女はじっとしたまま動かない。
男は大声で「馬鹿野郎!!」と叫んで、
走って退場した。
それでもじっとして動かない女性に、
観客はスタンディングオベーション👏👏👏💯
そして、
カーテン(幕)が降りた😳
カッちゃんを除く観客たちはみんな立ち上がり、
「ブラボー👏💯ブラボー👏💯」の大歓声!
そこに場内アナウンスで、
「本日は当会場にお越しくださりありがとうございました。これにて終了させていただきます」と告げられる。
カッちゃんは驚愕(😱)してしまった!
1分もなかったやないか😡とキレた!
会場大拍手の中、
小河内傳子(しょうこうちでんこ)は涙ぐみ、
「凄いわ❗️やるせなさと物悲しさに生きる男女が見事に演じられていたわ❗️」と言った。
カッちゃんの心は、
極楽浄土から無間地獄へと化して行った🤬
内心、
「ぶざけんな🤬あんなもんに1万7000円も取りやがって‼️」とガチギレした。
小河内傳子(しょうこうちでんこ)は、
「あたしたちも先輩に負けずに、舞台練習よ!!」と叫んで、
カッちゃん置いて、
演劇部のオンナたちと駆けて出て行った。
カッちゃんは、
寂しげに、
小河内傳子(しょうこうちでんこ)たちの後ろ姿を見つめながらも、
心で、
丑の刻参りをした💀
後でカッちゃんが知ったことやけど、
小河内傳子(しょうこうちでんこ)の先輩OBが行ったハリウッドは、
アメリカの映画界ではなく、
ハリウッドという名の市民劇団やったことがわかった。