人生の雑記帳bytamatiyamaru

終活もそろそろ考えながら…日々の瞑想(迷走?)を大切に
身も心もととのえることが一番!

村上春樹「海辺のカフカ」

2009年10月22日 16時08分55秒 | 読書感想

 

15歳の誕生日、少年は夜行バスに乗り、家を出た。一方、猫探しの老人・ナカタさんも、なにかに引き寄せられるように西へと向かう。暴力と喪失の影の谷を抜け、世界と世界が結びあわされるはずの場所を求めて。

『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』(1985)『ねじまき鳥クロニクル』(1994)に続く、1600枚の大作

私は村上さんの作品は1Q84・アンダーグラウンドに続いて3作品目です

アンダーグラウンドはノンフィクションでありましたが村上さんにとっては大きな意味ある作品だったと思います

この海辺のカフカと1Q84は雰囲気がとてもよく似ていました

カフカ(チェコ語でカラスという意味)と自分で呼ぶ少年とナカタとホシノ少年が四国を目指して旅に出る

意味がよくわからない部分も多いのだけど、なんせ村上さんには圧倒的な力がある・・・だからどんどん読めていける・・・

人生において後悔は日常茶飯事ではあるけれど、起こってしまったことは元にはもどせない・・・

だから元気に笑ってがんばっていくしかない

自分がこの世からいなくなっても、あなただけは私のことを覚えていてほしい、他のすべての人に忘れ去られたとしても・・・

すべての物体は移動の途中にある・・・

メタファ=隠喩という言葉が何度も繰り返し出てくる

メタフォリカルとは・・・のようなという比喩表現ではなく・・・だとはっきり言い換える

これは神の一手だ=これは人間ではできない一手であるというような表現・・・

難しいこととsexを絶妙に取り入れる独特の表現力・・・村上作品は好き嫌いが分かれると思うけど・・・

私はすごく好き・・・

ナカタさんとホシノさんの絶妙の掛け合いがおかしくて笑い・・・やがて泣ける

さて次は何を読みましょうか+o。。o+゜☆゜+o。。o+

 

 

 にほんブログ村 その他趣味ブログへ おきてがみ

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憑神・・・浅田次郎

2009年10月15日 12時10分06秒 | 読書感想

浅田次郎

抱腹絶倒にして感涙必至。貧乏侍vs.貧乏神!? 幕末時代小説の最高傑作。2007年映画化原作。

時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。ある夜、酔いにまかせて小さな祠に神頼みをしてみると、霊験あらたかにも神様があらわれた。だが、この神様は、神は神でも、なんと貧乏神だった! とことん運に見放されながらも懸命に生きる男の姿は、抱腹絶倒にして、やがては感涙必至。傑作時代長篇。

先に映画を見てしまい・・・それがとってもおもしろかったので・・・原作を読んでみました

幕末の新しき夜明けの時代

それまで重くのしかかっていた士農工商の身分制度が無くなり、信じていたものを失う人が多かった混沌とした時代

武士が武士道について真剣に悩む姿を描いている

死ぬことがなければ命は輝きはしない

死に向かって生きるのではなく、死をとらえてそこに焦点を合わせて輝きながら生きることができる

後半は浅田さんらしい人生観がたっぷり~~

映画では妻夫木聡さんがぴったりの役どころを演じてます(○´ェ`○)ポョ

妻夫木さんって、こんなにも優しくそうで?男前だったのか~~と今更ながら・・・見入った私です

 

 にほんブログ村 その他趣味ブログへ おきてがみ

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

村上春樹 「アンダーグラウンド」

2009年09月28日 15時48分33秒 | 読書感想

 

1995年3月20日の朝、東京の地下でほんとうに何が起こったのか。同年1月の阪神大震災につづいて日本中を震撼させたオウム真理教団による地下鉄サリン事件。この事件を境に日本人はどこへ行こうとしているのか、62人の関係者にインタビューを重ね、村上春樹が真相に迫るノンフィクション書き下ろし。

 

一人一人被害者の話をお聞きしてテープに録音し、それを聞いて村上さんが活字にするという形をとっている珍しいノンフィクション小説です。文字にしたのが村上さんで、話に少しだけ表現描写がついて、それが村上春樹さんの文体の特徴が出ています。

地下鉄サリン事件はすでにものすごい過去の出来事のような気がしますが、その特異性を忘れてはいけないという思いで村上さんは本にされたそうです。

宗教団体が、その教祖による常識を逸した思想を掲げ、さまざまな人を入信させ洗脳していくという特異性・・・

私たちは絶対にそんな宗教には関係ない、かかわりを持たない・・・

即座にみんなそう考えるのだろうけど、各自の心の中にある小さな溝にその宗教は思いがけず入り込む・・・

何かに希望を失った人・・・目標の見えない人・・・寂しい人・・・孤独な人・・・

世間には大勢いるはずです

私だって、絶対に洗脳されませんとは言い切れないはずです

たくさんの人が通勤でごった返す地下鉄の日常と・・・

その地下鉄にサリンがまかれ、多くの人が次々倒れていく非日常・・・

それは常に背中合わせの出来事なのだと・・・

いつ自分がその非日常に迷い込んでしまうかもしれない紙一重の危険性・・・

この62人の被害者の声を一つずつ聞いた村上さんはものすごく考えさせられたに違いない・・・感化されたに違いない・・・

最近読んだ1Q84の根底にあるものが少しは垣間見られたような気がしました

被害者一人一人の人生の重さを、私もこの本を通じて教わりました

世界中のどの人の上にも平等に同じ大切な生が輝いており、それは誰にも、何によっても奪われる権利などありはしないのだ・・・と・・・改めて強く感じさせてくれました。

 にほんブログ村 その他趣味ブログへ おきてがみ

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1Q84<7月-9月>

2009年08月31日 01時05分12秒 | 読書感想

読み終えました!!感想は「???」

以下少々ネタバレありますので、これから読む方はご注意ください!!

 

*+☆+*――*+☆+*――*+☆+**+☆+*――*+☆+*――*+☆+**+☆+*――*+☆+*――*+☆+*

あ~~おもしろかったとか主人公のだれそれの生き方がすてきだったとか・・・そんな感想が浮かんでくるような小説ではないのです

文章に力あり・・・惹きつけて離さない無我夢中にさせる展開で飽きることなど一度もありません

村上さんが描きたかったことの中心は、天吾と青豆の複雑な愛なのでしょう

衝撃的な純愛小説でした

1Q84を思い出しながら夕方散歩していて「月はいくつある?」と空をどうしても眺めてしまいました

見たら月はひとつでした・・・

私は今2009年を生きているのだろうか?

もしかしたら200Q年を生きているのかもしれない・・・本当の2009年は空に二つの月がある・・・

私が生きてきた世界はすべてフェイクなのかもしれない

出来上がったものの中に入り時間を過ごし、またそこから出ていくだけ・・・

説明しなければわからないことは説明してもわからない

見かけにだまされないように・・・現実というものは常にひとつきり・・・

くりかえしこの小説に出てくるフレーズです

ラスト、天吾は10歳の時から離れ離れの青豆をどんなことがあっても、必ず見つけようと心を定める・・・

ということは二人の再会が今後あるの???

4月-5月と7月-9月という前後篇なので追加で10月-12月と1月-3月という続編もあり得るの?

村上さ~~ん(*」>д<)」オォ───イ!!まだ読みたいです~~!!

 にほんブログ村 その他趣味ブログへ おきてがみ

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

村上春樹1Q84 BOOK1<4月ー6月>

2009年08月16日 23時55分10秒 | 読書感想

1949年にジョージ・オーウェルは、近未来小説としての『1984』を刊行した。
そして2009年、『1Q84』は逆の方向から1984年を描いた近過去小説である。
そこに描かれているのは「こうであったかもしれない」世界なのだ。
私たちが生きている現在が、「そうではなかったかもしれない」世界であるのと、ちょうど同じように。

村上春樹さんの作品を初めて読みました

ものすごく・・・惹きつけられてしまいました・・・おもしろい・・・

むつかしい表現も多いし、専門的な比喩も多いのだけど、すんなり頭に入ってくる

私は村上春樹さんの感性をゆっくりと、じっくりと味わいたくて、わからないことは後戻りしながら納得するまで読みました

素晴らしく美しい文章に大満足しました・・・まだ一巻だけだけど・・・

ヤナーチェックのシンフォニエッタが聴きたくなったし・・・

ディケンズのオリバーツイストが読みたくなった(○ ̄∀ ̄)ノぁぃ

以下ネタバレあります(;´・ω・`)ゞご注意ください~~

 にほんブログ村 その他趣味ブログへ おきてがみ

青豆と川奈天悟の話が交互に展開されていく展開で、初めは繋がりのなかった1984年生まれ29歳のふたりですが・・・

しだいに繋がっていくという仕立てでわくわくします

青豆・・・スポーツインストラクターでスポーツ医学専攻「マーシャルアーツ」を教える

     小学5年の時宗教活動をする両親とは袂をわかつ。

     必殺仕置き人のような特技がある・・・

天悟・・・予備校の数学講師で小説家を書きたいと思っているが、まだ自分の描きたいものがわかっていない

     父はNHKの集金の仕事をしており、小さい頃には否応なく日曜日に集金に付き合わされたツライ過去がある。

     ふかえりの「空気さなぎ」との出会いが彼の運命を変えることになる

リトルピープルとは?青豆の見る二つの月とは?ふかえりは何処に?

この作品はミステリーなの?サスペンスなの?ファンタジーなの?

ぐいぐい惹きつける確かな文章力と豊富な知識に目がくらみながらも・・・どうしてこんなにSEXシーンが多いの?

それにどんどんはまっていく自分はなんなの?     

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする