人生の雑記帳bytamatiyamaru

終活もそろそろ考えながら…日々の瞑想(迷走?)を大切に
身も心もととのえることが一番!

読書の秋

2012年10月30日 22時48分35秒 | 読書感想

2年半ぶりくらいに・・・読書しました・・・めっちゃ久しぶりにカテゴリー読書感想の記事を書いています

このブログを始めた当初は月に2~3冊の勢いで本を読んでは読書感想をまとめていたのですが

韓流に走り、バラに走り、山登り、パッチワーク・・・すっかり本を読むことを忘れてしまっていました

少し前にTVで原田泰造さんが本を読んで泣いてしまったとトークされていて

その時聞いた作家さんが原田マハさん・・・で本の名前は『カフーをまちわびて』でした

そのすぐ後にブロ友さんのところでも原田マハさんの『楽園のカンヴァス』がおもしろかったという記事がありまして~~

さっそく図書館に行ってみましたら・・・やっぱり『楽園のカンヴァス』は8人待ちでした

『カフーをまちわびて』は本棚にスタンバイ中でしたので借りて読んでみました

すごく読みやすくて5時間くらいで読破できました

すごくさわやかな印象です

沖縄の美しい自然と豊かな人情と情緒あふれる沖縄の方言に包まれた至福のひとときを味わえました

沖縄の離島・与那喜島で、雑貨商を営みながら淡々と暮らしている友寄明青(35)のところに、ある日「幸」と名乗る女性から便りがやってきた。明青が旅先の神社に、ほんの遊び心で絵馬に書いた「嫁に来ないか」という文字を見て、手紙を出してきたのだ。
「私をお嫁さんにしてください」
幸からの思いがけない手紙に半信半疑の明青の前に現れたのは、明青が見たこともないような美(チュ)らさんだった。
幸は神様がつれてきた花嫁なのか?戸惑いながらも、溌剌とした幸に思いをつのらせる明青。
折しも島では、リゾート開発計画が持ち上がっていた。反対する少数派だった明青も、幸が一緒なら新しい生活に飛び込んでいけると思い、一大決心をする。
しかし幸には、明青に打ち明けていない秘密があった。

さすがに日本ラブストーリー大賞第一号に輝いただけのことはあり・・・後味の良い読後感を得れる作品でした

くらやさんのどらやきとワッフルがお伴

 

 

 

 

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村上春樹1Q84book3

2011年01月31日 22時49分37秒 | 読書感想

私のブログカテゴリーには読書感想というカテゴリーがあり、

ブログを始めて1年ほどは月に1~2冊の本を読み、その感想をまとめてきました

しかし昨年はまったく読書ができなかったのです

視覚からの刺激に負けてしまい韓流ドラマを追う日々へ変わってしまったのでした

でもこの1Q84book3だけはbook1・book2を読破していただけにどうしても読み終えたかったんです

発売されてから間なしに入手できていたのですが・・・本を開くと睡魔に襲われる連続の中

約一年ぶりに一気に読み終えることができました

ここから先はまだ1Q84をお読みでない方・・・純粋な独自の感性のまま今後1Q84を読みたい方は読まないでください

川奈天悟

母親は彼が幼いころに若い男と蓄電したあげくに殺されている

父親(実は本当の父親ではないと告げられる)はNHKの集金人で幼いころからその集金に連れまわされていた

飾り気がなく素直な性格で身体が大きい分その特性としていく分気が利かないところがある

成績優秀(特に数学)柔道が得意で奨学金を受けて進学する

高校生の時ヤナーチェックのシンフォ二エッタをティンパニーで演奏したこともある

数学者にして小説家

青豆雅美

両親が熱心な宗教の幹部信者で幼いころからその布教に連れ歩かれていた

その時に同じくNHKの集金に連れ歩かれていた同級生の川奈天悟とすれ違っている

両親の宗教活動の熱心さゆえに激しいいじめに合い、一人で自活する決意をして市川から津田沼の親戚の家に世話になる

ソフトボールが得意で推薦入学で体育大学に進学しスポーツインストラクターになる

二人が1Q84すなわち猫の国に迷い混み(おそらく天悟の方が先に迷い混む?それを青豆が救いに行く?)

マザとドゥタの関係にある二つ月がある世界で不思議な体験をしていく

死のないところに再生はない

幸福とは抽象的なものであり不幸とはあらゆる種類の具体的なものである

健全な智恵を育むのに必要とされている・・・健全な疑念

牛河という探偵

浦和の裕福な医者の息子であるが一族の誰にも似てない特異な外観を持つ

頭はおそろしく切れ弁護士になり、絵に描いたような家族と血統書つきの犬と芝生のある家で暮らすが

その幸福も長くは続かず、孤独な感情のない一匹オオカミ的な探偵となり

雇われて「さきがけ」という宗教団体のボスを暗殺した青豆の行方を追うようになる

その牛河は悲惨な最期を迎えることになる

そこまでの展開が息をもつかせないほどに見事・・・

全然飽きさせない理論的で抽象的で情緒的満足のいく独特の力量はさすがとしか言いようがない・・・

天悟と青豆は1984の世界にかろうじてもどることができたかに見えたがその世界もエッソのタイガーの顔が右向きから左向きに変わっている・・・月は一つだが・・・

天悟と青豆が手を握り合って飛び込んだのはどこの世界?

book4が必ず書かれることを彷彿とさせるラストでした

村上さんはとても美しい日本語を使います・・・初めてみるような漢字・・・

韜晦とうかい)という言葉→意味はよくわかりませんでした

 

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小川いと「食堂かたつむり」

2010年02月20日 19時52分00秒 | 読書感想

ある日料理店のアルバイトから戻ると、家財道具もろとも同棲していたインド人の恋人の姿は消え、部屋はもぬけの殻になっていた。衝撃的な失恋とともに声まで失った倫子は、ふるさとに戻り、実家の離れで小さな食堂を始める。お客は一日に一組だけ。決まったメニューはなく、事前のやりとりからイメージをふくらませて、その人のためだけに作る料理。食べたお客に変化が現れ、いつしか「食堂かたつむり」で食事をすると願いごとが叶うという噂が広まっていった。一方、十年前に家を出るもととなった母親との確執は解消されず、依然ぎくしゃくとした関係が続いていたのだが--。

昨年この小説が面白いということを聞きおよび、読んでみたいな・・・と思っていた矢先映画化されました

ヒロインの倫子に柴咲コウさん母親役の余貴美子さん・・・これはおもしろそう

主人公の倫子が次々考え出す心のこもった渾身の料理にうならせられます

昔でいうところのお妾さんのが頼りにしていただんなさんに死なれて未亡人に・・・

それ以来喪服を着て能面のような顔をしてただ生きているという状態であった・・・その人に少しでも生きる元気を出してもらうために倫子が作った料理は・・・

またたび酒のカクテル

林檎のぬか漬け

牡蠣と甘鯛のカルパッチョ

比内地鶏をまるごと一羽焼酎で煮込んだサムゲターンスープ

新米のカラスミリゾット

子羊のロースト・野生のきのこのガーリックソテー

柚子のシャーベット

マスカルポーネのティラミスバニラアイスクリーム添え

エスプレッソ珈琲(濃いめ)

これを食べて未亡人さんは明るい色の服を着るようになり表情も生き生きとしてくる

拒食症のうさぎにも手作りの胡桃入りの全粒粉のビスケットを作ってあげる

そして衝撃的なのは大切に愛情かけて育ててきたランドレースという食肉用の種類の愛豚「エルメス」の解体

豚を余すところなく食べつくすことで成仏させてあげるという

非常にショックを受けながら、そもそも生物は何故に生まれくるのだろうか?その役割をまっとうするとは?

かなり倫理的な感情の中で輪廻転生をかみしめたのでした

私たちが日常的に口にしている食品にどれだけの命が詰まっているのか・・・

愛情をこめて食べ物に再生してやり、おいしい料理に生まれ変わらせてやる

それを食べた人の血となり肉となり勇気となり・・・生きるエネルギーとなる・・・

常に食べ物の前では真摯であるべきだということを改めて思い出させてくれる一冊でした

今朝本を手にして・・・夕方までにまたたくまに読み終えることができた心躍る楽しい一冊でした

 

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浅田次郎「王妃の館」

2010年02月10日 22時02分26秒 | 読書感想

  

 パリのヴォージュ広場で300年の伝統を誇る「王妃の館(シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ)」は、世界中の観光客あこがれの最高級ホテル。この15室しかないホテルの知名度を利用し、倒産寸前の旅行会社が企画した起死回生策とは、「王妃の館」に滞在するパリ10日間149万8000円の超豪華「〈光(ポジ)〉ツアー」と、19万8000円の格安「〈影(ネガ)〉ツアー」を同時に催行し、ツアーの「二重売り」によって月末の手形決済を切り抜けようというもの。

   しかしながら、両ツアーともに、参加者はひとクセもふたクセもある個性派ぞろいで、参加者たちが繰り広げる予想外の事態により、ツアーの二重売り計画は次々と危機にさらされ、破綻していく。トラブルの連続、突拍子もないギャグ連発のドタバタ人情劇は、エンターテイメント性たっぷりに楽しませてくれる。この現代劇の合間に、17世紀の「王妃の館」にまつわる逸話が、しっとりとした趣で織り交ぜられていく。

パリが舞台となっていて観光気分で楽しくなってくる(ベルサイユ宮殿、セーヌ河、ブローニュの森etc)

プリズンホテルに良く似た場面設定で、可笑しくてやがて悲しき・・・展開

パリヴォージュ広場の片隅にひっそりと佇む王妃の館

ルイ14世が窮姫のために建てた城(架空?)

ルイ14世の隠し子プチ・ルイの抒情的な美しいお話はまるで世界名作劇場←(個人的にはものすごくお気に入りの部分です)

その昔話を聞きながら涙するそれぞれ(光と影)のツアーのメンバーが繰り広げるどたばた劇場・・・

現実とは思えない無理な設定ではあるが、そこは浅田次郎さんの力量で最後まで力でねじ伏せる

食事という形で人から人へ伝えられる愛

ルイ14世が食べたとされる宮廷料理の描写がまたすばらしい

幸せか不幸せかは己が決めるもの

はじめから勇気をもっているものはいない・・・勇気は生み出すもの

浅田さん独特の義理人情に篤い倫理観でびしっと締めてくる

人間の魂を生きながらにして物語の中に絡め捕るは・・・作家の冥利・・・と作中に登場する人気作家北白川右京先生は言っていた

まさしくその作品でありました

 

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伊坂幸太郎「ラッシュライフ」

2010年01月30日 22時49分13秒 | 読書感想

己の美学を貫く、孤高の泥棒「黒澤」。
その日も、いつもと同じように部屋の中を物色しているところ、
突然戻ってきた家の住人と思しき男とバッタリ鉢合わせをしてしまう。


道を見失い、神に救いを求める青年「河原崎」。
その日も、いつもと同じように教団が経営する施設で動物の世話をしているところ、突然教団の幹部から車の運転を依頼される。
到着した先のマンションには、憧れの教祖・高橋の想像もしなかった姿が……。


不倫相手と、邪な計画を進めるカウンセラー「京子」。
その日、ついにお互いの伴侶の殺害を決意して、行動に出るものの
車で走行中に見も知らぬ男を轢き殺すという想定外の事態に陥ってしまう。


仕事も家族も失い、街をさまようサラリーマン「豊田」。
その日も、いつもと同じように駅前をふらついているところ、コインロッカーの鍵を咥える犬と遭遇する。
ロッカーの中から拳銃を発見したことがキッカケで、自分をリストラした男への復讐を決意する。


4つの人生が交錯するとき、生涯でたった一度きりの「特別な1日」が訪れる。

2009年12月から約2カ月ぶりに本を一冊読み終えることができた

図書館で年末から何冊か本は借りたのだけど・・・どの本も10ページも読み進められなかった

テレビが気になり、ブログが気になり、花ちゃんや猫ちゃんが気になり・・・重症の集中力欠乏症に陥っていた玉茶丸・・・

2010年初!念願の完読~~スランプ脱出はやっぱり!!伊坂幸太郎さんの作品でした~~

別々の4人の人生が訥々と始まり、何の共通点もないのに・・・やがて同じ場所にたどり着く日がくる・・・

とても読みやすくて飽きさせることがないストーリー展開は伊坂さんのセンスの良さのなせる技~~

映画にもなっていて、私の大好きな堺雅人さんが泥棒役の黒澤を演じている・・・素敵だ

ラッシュ=濃厚で密集した人生から少し離れてひとりぽつねんと、世界全体をとらえようとする余裕がほしいな・・・

手放してはいけないもの・・・絶対に譲ってはならないこと・・・

今、人間の心の垣根が崩れている、金に踊らされている、そんなことでいいのか?

一度きりの自分が主導権を握った人生を航海しているんだぞ!そんな風刺が楽しく描かれていて~~

爽快感の残るいい小説でしたね・・・

コメント (8)
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