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ソウル豪雨、食堂の天井まで下水道の汚水「コロナに何とか耐えていたのに、ひどい」

2022-08-10 08:58:45 | 韓国
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ソウル豪雨、食堂の天井まで下水道の汚水「コロナに何とか耐えていたのに、ひどい」

「浸水被害の直撃」ソウル銅雀、瑞草の市場の商人たち 身一つで何とか避難…廃棄食材や什器被害が深刻

9日午前、ソウル銅雀区舎堂洞(トンジャック・サダンドン)の南城四季市場でスンデクッ(豚の腸詰めスープ)屋を経営するパク・チェギュンさん
(38)は、自分の店に入れず、窓ガラスから内部をのぞき見ることしかできないため、ため息をついた。

8日夜の豪雨で下水道から逆流した水が店の天井まで達したためだ。  窓ガラス越しに見える店の内部は、冷蔵庫とテーブルが倒れていてめちゃくちゃだった。

パクさんは「新型コロナウイルスに何とか打ち勝って、ようやく商売を再開しようと思っていたところでこの有様」だとし、「厨房の大鍋や冷蔵庫はもちろん、壁紙や電気工事に至るまで、全てやり直さなければならない。復旧までに20日かかるというし、お先真っ暗だ」と深いため息をついた。

 8日夜に中部地方を襲った豪雨は9日もやまず、低地に位置するソウル市内の市場の商人たちと地下商店街の自営業者たちは甚大な被害を被った。 

「あと10日は商売できない」  9日午前に本紙が訪れたソウル銅雀区と瑞草区(ソチョグ)一帯の商人たちは、雨に降られながら浸水した物と故障した什器を泥水の中から取り出すのに余念がなかった。

前日に1時間当たり130ミリの雨が降った銅雀区の南城四季市場の商人たちは、サンダルや長靴を履いてエプロンとゴム手袋を着け、ほうきと素手で雨水に流された商品を集めた。 

 両開きの冷凍庫や厨房の流しなどの重い物を複数人が力を合わせて外に出した。屋外に置いていたコンビニエンスストアのアイスクリーム用冷凍庫が押し流されて市場の道の真ん中に浮かんでいたため、引っ張ってくるのに苦労したともいう。

路地にはもう捨てるしかない魚や薬のビンの山、おかずや剥がれた床材などのゴミが散乱していた。依然として地下にたまった水は抜き取れておらず、辛うじて設置したポンプとホースで水を抜き出していた。 

 食堂を経営するイ・ドゥピョさん(75)は、「ずっとここで35年間も商売してきて、大きな洪水は4回経験したが、今回受けた被害が最も深刻だ。昨夜8時から食材や包装容器を取り出しはじめ、徹夜したが無駄だった。今後10日は商売ができそうにないが、入っているのは火災保険だけだったので補償も受けられそうにない」と吐露した。 

 市場の中でも、低地や半地下に位置する店が密集する路地の被害がもっとも深刻だった。20年間にわたり魚屋を営むキム・ジョヒョンさん(42)は「この一帯は低地のため雨の被害をしばしば受けるが、このような被害は初めてだ。1カ月前に歩道に敷石を敷く工事があり、その時から余計に水はけが悪くなったため区役所に苦情も言っているが、こんなことになってしまった。タラ、イカ、サバもすべて廃棄するしかない。

夜中の3時まで水が上がってきていた。電気工事も依頼が殺到していて、来てくれるまでに1週間かかるそうだ。ひどいものだ」と語った。 牛頭クッパ屋の店主「区役所と住民センターを訪ねたが…」  市場の商人たちは、自治体などの支援もまともに受けられず悪戦苦闘していると言ってうっ憤をぶちまけた。

スンデクッ屋のパクさんは「昨日夕方6時からは雨のためお客さんに帰ってもらった。その後、雨が激しくなり、私たちも急いで店を出た。事前に避難案内がされていたら、水止めの板を設置したりして備えていただろうに、身一つで何とか出てきた」とし、「昨日から区役所に電話しているが駄目で、119も数時間つながらなかった」と語った。 

 牛頭クッパ(牛肉のスープかけ飯)などを出す店を営むキム・スノクさん(61)も「昨日は生活体育館に避難していた。今日は早朝から区役所や住民センターに足を運んだが、支援はできないと言われた。他地からソウルに来て一人で食堂をやっているが、流されてきた冷蔵庫を一人で動かすこともできないので、結局は江原道束草(ソクチョ)から家族が来て手伝ってくれることになった」と言って涙を流した。

 この日午前10時ごろに訪れたソウル瑞草区瑞草洞の進興アパート一帯も、前日の豪雨によりめちゃくちゃになっていた。ソウルで銅雀区に次いで降水量の多かった瑞草区は、特に進興アパート一帯の被害が深刻だった。進興アパート団地近くの進興総合商店街では、この日朝から店主たちが店に出てきて、濡れた物や床を片付けていた。

進興総合商店街は地下1階、地上3階の建物の中にある。この商店街は各店舗の広さが平均19.8平米(6坪)ほどと小規模で、衣類直しの店、不動産屋、金物店など40店あまりが入店している。 

 水を汲み出す店主たちからは、ため息混じりの声が聞かれた。1階に入店しているコンビニエンスストアの店員たちは、濡れた物を外に出し、商品価値のない物を廃棄していた。商店街内である店を経営するイム・ゴヌさん(58)は「ちょうど店を片付けて帰宅している途中に雨が降ってきたため、対応できなかった」とし「まだ(浸水の)状況を知らない店主も多い。商店街に駐車されていた車もすべて浸水した」と話した。 

 前日の豪雨でふくらはぎの高さまで水が上がって来ていた地上1階の商店街は、午前10時30分ごろにはほぼ水がはけたものの、地下は人が入れないほど雨水がたまっていた。金物店の50代の店主は、「製品が水に濡れてしまって被害が甚大だ。

地下にも倉庫があるが、そちらは触ることも全くできない」と語った。  商店街の店主たちは、このような浸水は2011年の豪雨で発生した「牛眠山(ウミョンサン)の土砂崩れ」以降で初めてだと口をそろえた。

地下に店のある40代後半のPさんは「ひとまず消防署が水を抜いてくれるのを待つしかない」とし、「牛眠山の土砂崩れ後、瑞草区が(排水施設などを)解決することになっていたのに、なぜこんなことが発生するのか」と語った。


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