丹 善人の世界

きわめて個人的な思い出話や、家族知人には見せられない内容を書いていこうと思っています。

文系と理系

2011年01月19日 | 個人史
僕の高校は進学校なので、生徒の進路希望は100%大学進学。
ということで、3年生になると進路別に文系と理系に別れる。

と言っても、元々人数の少ない学年4クラスの学校だから、志望別でクラスを分けることもなく、特定の授業の時だけ別れることになる。理系の生徒が物理をやっている時間に文系の生徒は古文をやっているとか。1年時の芸術の授業のようなもの。
そういえば、クラスのこの生徒がいなかったな、とか思うくらいで違和感がほとんどなかった。

いまだに僕は自分が文系に向いているのか理系に向いているのかよくわからない。

教科で一番好きなのは音楽だったのかもしれないが、音楽系の学校に行くには家が貧しかった。もし子ども時代にピアノが習えるような家に育っていたならそちらの道に進んでいたかも知れない。兄貴もよくそんなことを愚痴っていた。兄貴は今は地域のコーラスグループに所属してるけれど。

音楽はまああきらめたとして、それを除いて一番好きだったのが数学だったので、その道に進んだだけ。実は本を読むのや小説を書くのも昔から好きだったから、そういう道に進む可能性もあったのだが。

文系か理系か、それを決める直接の理由は、社会が好きか梨花が好きかに分かれてしまった。

当時大学入試では、理系に進むためには理科教科(物理・化学・生物・地学)から2教科を受けないといけなく、文系に進むためには社会教科(日本史・世界史・地理・政治経済)から2教科受けないといけなかった。
正直、社会も理科もそんなに得意ではなく、日本史は得意ではあったが、その他の社会系教科がまるでできなかった。
対して、理科も苦手で、特に生物になると定期テストで100点満点中5点という、信じられない得点を取ったくらい苦手ではあったが、物理と化学ならなんとか及第点を取れそうだった。

という、ほんの小さな理由から理系を選んだのだが、本当にそれでよかったのか。物理化学は数学的計算でなんとかなる部分も多かったけれど、本質的に何もわかっていないのとそう変わらない。理論は好きだけれど実証的な部分がまるでだめ。比べて、今でも日本史は得意中の得意だから、国語が好きだったことから文系に進んだ方が良かったのかも知れない。まあ数学だけは勉強できて本当によかったとは思っているが。

正直、本格的に小説の勉強をしていればよかったなと思うこの頃ではある。