ひびこれこうじつ

とりとめなく、日々の覚書です。

『唯脳論』、再び

2021-02-15 17:43:00 | 
思えば去年の後半に、やたらと本を読む羽目になったのは、養老孟司の『唯脳論』を読んで、
「あ、ダメだ、私は精神世界を完全に誤解してる」
と、とんでもない衝撃を受けたからだった。
どうにも頭がまとまらなくて、夜中に起き出して本を読んだのを覚えている。

……のだが、なんでそんな衝撃を受けたのかが、なんだか曖昧で(おいこら)、
もう一度改めて読んでみることにした。

……のだが、やっぱり思い出せない。
それどころか、
「へえ、こんなこと書いてあったけ?」
の連続で、自分の記憶力のザル加減に衝撃を受ける。

もちろん、
「ああ、そうそう!」
というところもあったが、
「え!これは重要!なんでこれ覚えてないんだよ」
というところもあった。
その一つは、意識というのは、脳が脳を知る(脳神経同士で刺激を回す)。という行為の結果に生まれたのではないかという推論。
もう一つは、量子が粒に見えるのは視覚系、波に見えるのは聴覚系に由来するであろうという話。

とはいえ全体的に、自分の考え方の主軸が90度くらい傾いたのは、やっぱりこの本のおかげだと思い返した。
私が見ている世界は私の脳の仕組みを反映している。
それが(おそらくは時空を超えた)デジタルなデータであるのは、私の脳がデジタルに機能しているからだ。
自分のエゴがそういう仕組みであるということが腑に落ちて、随分軽くなった気がする。

で、
「そういえば、以前このブログに唯脳論のこと書いたよな」
と思い返して見たら、ちゃんとメモしてあった。

ああ、1番のヒットポイントはやっぱりここだったか、さすがにここは覚えてた、と、ちょっと安心した。