ひびこれこうじつ

とりとめなく、日々の覚書です。

室内七厘

2020-05-31 15:06:02 | グルメ
自粛生活を楽しもうと、みんなが自宅でいろんな工夫をしているのを見て、
「そういえば、うちにも七厘があったよね」
「よし、縁側で、少しだけ焼き物しようか」
ということになった。
住宅地なので、あんまりもうもうと煙を出すと、消防車が来かねない。

しかしあったはずの七厘が見つからず、その日の七厘計画はお流れになったが、
外の物置に炭がたくさん入っていて、
「これ、使わないのももったいないよね」
と思い、七厘を買ってきたら、

「え、買ってきたの?」
と、母と娘に呆れられる。
「だって、私、やる気満々だったんだもん」

七厘の火起こしは、母の独壇場で、生き生きと采配をふるう88才。
「やっぱり火はいいね」
と、真っ赤におこった炭火を見ながら、しみじみとしたが、
「いや、けっこう煙も匂いもでるね。これ絶対、ご近所が心配する」
結局、室内に七厘を持ち込んで、窓という窓を開け放ち、扇風機と換気扇をフル稼働し、
オーストリア産のお手軽ステーキ肉と、長ネギと、厚揚げを焼く。

「な、なんておいしいんだ!」
「こんなに美味しいなら、壁紙が黒くなっても我慢する!」

というわけで、もしからしたら定着するかもしれない、室内七厘大会。



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