未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

もったいないから生まれたもの祭り。

2010年03月02日 18時23分52秒 | 今日の祭り

本日はひな祭りですね。我が家もこれから、三郎さんです。

そんな本日は、お仕事をしていて、感じたお話。お伝え出来れば幸いです。

普段、お仕事をしていて、今になって、自分の製作した畳に再開することもしばしば多くなって

参りましたが、ほとんどが、前(別の)、製作者様の畳と向き合う事が多いです。そんな畳には

様々な、製作技法があり、また、その時の製作した作者様の気持ちを感じる事が出来ます。

その畳に、自身の気持ちを込めて、製作させて頂いてますが、時に勉強させて頂く事も

しばしば・・・。

 これは、稲ワラ畳床と畳表の間に、防虫シートを巻いて

ある写真です。短い幅のシートが重なって敷き詰められています。

本来、このシートは一枚幅の(畳の幅より大きい)シートで巻く事が多いですが、畳の寸法は

お部屋にもよりますが、時に、小さい幅の畳も存在します。その小さい畳を製作した際に出来た

あまったシート(幅)の部分を集めて、綺麗に敷き詰めてありました。

普段なら捨ててしまいがちな部分。それを余すところ無く使用してありました。この畳、

又、この部屋の他の畳も、とっても製作者様の誠意に溢れた仕上がりになっておりました。

畳職人として材料を大事に使わせて頂くこと。

気持ちが乗っている事。とっても大事な事と感じ、又、本日感じたように、畳にもその気持ちが

現れている、現す事が出来ると、強く感じた次第です。当たり前の事ですが、又一つ

勉強させて頂きました。ありがとうございます。

これからも、日々感じたことを、自身の糧にして参りたいと思います。

P.S

 これは、畳表を剥がす時に抜いた、(畳を新しくする際、畳表

と畳床を縫いつけていた糸)機械の糸です。

畳表を剥がす際に、綺麗に抜き取り、束ねて、三つ編みにした状態です。この糸は

様々な、仕様で、再利用しています。ゴミ袋を縫ったり、上質な糸に関しては、その

使用された、くたびれた感じが、手の感覚に馴染み、小物の畳を製作する際に

活躍します。(自主的見解です)捨てるのは簡単だけど、使えるものの中から学ぶものは

大きいと感じています。


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