畳の香り。どんな時に感じ、どんなイメージをもたれるのでしょうか?
畳を替えられて畳屋さんが畳を運んでいる時でしょうか?新しい畳にして、お部屋を閉め切った
あと、その部屋に入った瞬間でしょうか?旅館のお部屋に入った瞬間でしょうか?
寝茣蓙に包まれた時でしょうか?ご近所の畳屋さんの前を通った時でしょうか?
様々なタイミングで香る瞬間はあります。そんな香りもまた、同じ香りではありません。
畳表の品種の香りの違い。お化粧(染土)をしているイグサで織られた畳表の香り。
お化粧のしていないイグサで織られた畳表の香り。新畳のさわやかな甘い香り。
成熟しお部屋と一体になった畳の香り。晩秋の畳の香り。それぞれを感じ得ることが出来ます。
イグサの香りが持つ特性の中で、一番に挙げる事が出来るのは「リラックス効果がある」
と言うことです。このイグサのリラックス効果は香りの面から、そして色合いの面からも生まれます。
何故、寝室に畳なのでしょうか?何故、旅館に畳なのでしょうか?昔の偉い人のお部屋は何故
畳なのでしょうか?それには、この香りがもたらす畳の癒し(リラックス効果)が関係しています。
私たちは、日本人が自ら生み出した敷物で、先祖代々畳の上で生活してきました。
この癒しを感じえることが出来る心のお部屋の大きさは、日本人が一番大きい。
日本人のDNAの中に畳の癒し(香り)を感じることが出来るお部屋があるはずです。
五感で感じ、癒される。目で見て感じ・・・。香りで感じ・・・。触れて感じ・・・。音を吸収して感じ・・・。
イグサは食べる事も出来る。(食物繊維たっぷり)五感で感じるお部屋は、日本人の心の中に必ず
あります。様々な生活スタイル。住環境の中で、畳の役割も変わってきました。
でも畳の癒しは変わらない。昔から心に感じるお部屋をもつ日本人には畳の癒しを感じる事が
出来る幸せがあると私は考えています。近年機密性が高い住宅になりました。
香りもより感じられることでしょう。香ってきませんか?香りで感じる幸せ。素敵ではないですか?