その畳縁を始めて見た時に、その神々しい輝きと、得も言えぬ深みに、引き寄せられました。
遠い昔から、畳の縁は、身分の違いをあらわす事が見てとれます。その中で「小紋高麗縁」
は公卿の位に位置されるともいわれます。そんな「小紋高麗縁(九条紋)」は九条紋ともいわれ、
京都御所や二条城など古くから格式のある座敷に使用されています。
三代目の大将(師匠)は京都御所出入りの畳屋様で、三代目は修行時代よく、
御所の畳と触れ合えたそうです。京都御所の数多くあるお部屋の中に「小紋高麗柄」
の畳縁が付いていますが、御所の畳縁は、素材が違います。
素材はしょうけん(絹)で出来ており、その風合いは、とても素晴らしいです。
他の九条紋と何が違うのか?素材もさることながら畳縁の製織の仕方も違います。
簡単に言えば、両面、畳縁として使えます。(製作可能な見解です)
普通、畳の縁は、(無地縁をのぞき)、裏と表がありますが、裏を付ける事は出来ません。
この御所紋縁は、特殊な製織をされている畳縁です。素敵です。
(詳細画像ついております)
普通の九条紋(綿素材)と比べてみました。糸の違いがみてとれます。
この御所紋縁は数十年前まで、他では使用禁止でした。法律が改正され、使用可能な
現在に至っても、希少種の為、ほとんどみられません。
そんな希少な畳縁を使えるお仕事を、三代目の大将(師匠)から受け継ぎ
心を込めて、師匠の名に恥じぬよう、製作させて頂きました。
(詳細画像ついております)
書院と名の付く、お部屋にて、御所紋縁の高貴な風合いと、
職人の魂が込められた、お部屋です。未熟な四代目ですが、心を込めて製作させて
頂きました。
製作には、とても時間がかかります。悩みどころも多々あります。
大きな事も言えませんが、点と線の競演です。ただただ勉強になりました。
(詳細画像ついております)
奥が深い仕事です。自身が畳に向き合う時に、素直な気持ちを持たないと、うまくいきません。
自分は、未熟者でした。より一層、深く、畳と御所紋縁と向き合えるよう、強く胸に刻みます。
数年後、違った自分で、このお部屋に向き合えるよう、感謝の気持ちを忘れずに、
頑張って行く所存です。本当に(お客様、大将、三代目)ありがとうございました。
物語はいつまでも続きます・・・
いやー、感動しました。
ここまで完璧に縁が合うなんて感動しました。縁も凄いですが、ここまで持っていく技術は「流石やなぁー」と感服です。
畳表もいい物ですね。
>製作には、とても時間がかかります。悩みどころも多々あります。
ほんと、私なら夜とか寝れなそう・・・。
みて頂いてありがとう。大変な仕事だけど
写真は、いい所撮りでもあるしね
まだまだ未熟なのです。
永遠に続くであろう修行の身。お互いに頑張ろうね