言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

逆依存

2020-12-04 06:22:00 | 日記
リハビリは基本的に自立を目指して進む事が多いです。

もちろん、自立と言っても、福祉用具を使用したり、介護保険のサービスを利用したりと

様々な手段を用いて、安全で安定した生活を目指します。

その手段の中には、もちろん家族の支えもあります。

本人ができない所を家族が援助する。

よくある事で、問題はありません。

しかし、家族が援助者となると、

本人ができる事や、やるべき事を家族に頼ってしまう事がよくあります。

特に高齢の男性が奥さんに依存的になるケースは珍しくありません。

ところが、しばしば反対のケースに出会う場面があります。

本人がやれる事や、やるべき事を家族が進んでやってしますケースです。

例えば、着替えは自分でできるのに、

奥さんが進んでやってしう。

自己で食べれるのに、介助してしまうなど。

中には問題がないのに、心配でデーサービスまで着いてこられる方がいます。

一概には言えませんが、こういったケースは

高齢な奥さんに多いです。

元気な時に、旦那さんは家にいなくて、寂しい想いをされて、皮肉にも病気になり、

自分がいないと生活できなくなってしまったケースです。

介護(一緒にいること)に喜びを感じて、旦那さんの自立を遅らせたり、阻害してしまいます。

本当に様々な夫婦の形があり、幸せには多様性があると感じます。