言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

色メガネ

2020-12-23 06:16:00 | 日記
子どもが1歳くらいの時

私がサングラスをかけるだけで怖がって泣いていた時期がありました。

まさに色メガネをかけると、父親が誰だか分からなくなるのです。

認知症の方と関わっていたらよく思います。

周りの人は認知症という色メガネをかけて見てしまうので、

全てが病気のせいにしてしまいます。

問題行動は病気のせいですが、本人なりの理由がある時がほとんです。

昨日は夫婦で老人ホームに入居されている方の訓練に伺いました。

対象は奥さんです。

旦那さんが認知症を患い、易怒性が高く、訓練介入が難しいかもしれないと言われていました。

訪問すると、旦那さんは私に向かって剣幕でお叱りです。

でもよくよく話を聞くと、施設入所に納得できていない、息子や孫に会いたい(今はコロナで会えない)と怒る理由を端々に話されています。

認知症だから総合的に判断はできないかもしれませんが、

何に対しても怒りちらかしているわけではありません。

話を聞くと、落ち着かれて、訓練を提供することができました。

認知症
子ども
過去の過ち

どれも色メガネで見ると全てそのせいにされてしまいます。

子どもだから言っても分からない。

じいちゃんはボケてしまったから。

前に不倫をした人なんて見たくもない。

色メガネを外して一人一人と向き合う事が大切ですね😊