言語聴覚士の独り言

言語聴覚士の日記

姉妹の絆

2020-05-21 06:20:00 | 日記
私には小学生の娘2人と保育園に通う息子がいます。

新型コロナウイルスの影響で小学校は休みになっています。

幸い保育園と、私と妻の仕事はほぼ通常通りです。

小学生姉妹は登校日ははさみますが、家で約1ヶ月以上自粛生活を余儀なくされています。

退屈しのぎに良いと思い、1000ピースのパズルを休校が決まった当初に購入しました。

パズルの他にも次から次へと遊びを考案して、楽しそうです。

姉妹は本当に仲良しです。

小学生2人で1000ピースのパズルがもうすぐ完成です。

休校期間の長さを物語ります。

学力低下が懸念されていますが、私は運動会、宿泊学習、遠足、友人とのたわいもない時間など機会損失が一番の被害だと思います。

本当に姉妹で協力して頑張っています。

子どもがこれだけ頑張っているのだから、大人はもっと頑張らなくてはいけないと、勇気をもらいました。

機会損失はありますが、姉妹の絆は強くなりました。

このパズルは姉妹の絆の証です。



高齢者の運転について

2020-05-20 06:33:00 | 日記
高齢者の自動車事故が多発しています。

高齢者が悪い風潮になってるような気がします。

高齢者が悪いのでしょうか。

自分が高齢になったら運転しないでしょうか。

私が知っている高齢者は毎日、事故を起こすことに怯えながら運転されています。

なぜ運転を卒業できないのでしょうか。

生活に困るからです。

通院、買い物、お出かけができないと困ります。

免許を返納すると自治体によって、様々なサービスをもらえます。(タクシーや公共交通機関のチケットの配布など)

タクシーチケットはすぐになくなります。足腰が悪い高齢者は電車やバスは難しい人も多いです。

ではどうすればいいのか。

①通院はタクシーで。買い物はヘルパーや家族等に依頼。お出かけはあきらめる。

②政府がサポートを拡大する

③自動運転が発展、普及する

④Uberのような柔軟なサービスが始まる

今すぐできるのは①しかないのです。

買い物で選ぶ楽しみはなくなり、カラオケはしたいけど、移動手段がなくできなくなる。 

これでは運転の卒業に踏み切れないのも理解できます。

高齢者世帯の半数が独居になる時代に突入しています。

安心して利用できる高齢者の移動手段の確立は事故の減少だけに効果があるわけではありません。

元気な高齢者が増えれば、社会保障費の削減や経済活動への参加が促され、景気にも影響が出るはずです。

『子は来た道。老いは行く道』

誰もが高齢者になります。

事故を減らすという視点だけでなく、元気な高齢者が増えることのメリットにも注目して解決できればいいと考えます。



話すということ

2020-05-19 06:25:00 | 日記
 多くの言語聴覚士は認知神経心理学に基づいて、失語症の方への訓練プログラムを立案します。

例えば、「りんご」と発話する時は

①りんごのイメージを頭の中に思い浮かべる(赤色で球体で冬の果物で‥など)

②次にまとまりとしての単語をイメージに合う物を探します
→ここで誤ると「りんご」が「みかん」や「ハサミ」といった意味性の錯語になります。

③次にまとまりとして選択した言葉に合う音を選択します。
→ここで誤ると「りんご」を「ごんり」や「たひむ」といった音韻性錯語になります。

④次に選んだ音を正しく発音するために口などの発声発語器官を動かします。
→ここで誤ると発話が歪みます(発語失行)

①〜④、あるいは①〜④を繋ぐ経路のどこに問題をあるかを発話の誤りから分析して訓練を立案します。

【この考え方の私見】
 メリットは言語聴覚士がわかりやすいということ。訓練立案が行いやすい。
 デメリットは誤りや反応に一貫性がない場合がほとんどなのに、説明がつきにくい。話し言葉の抑揚や感情を合わせた表現の部分を考えていない。


 昨日、失語症のテストをしていたら、明らかに緊張されていてうまく言葉が出てこなくなられていました。緊張した際にどうなるかの評価にはなりますが、普段の会話での問題点の抽出にはならないと思い、テストを中断しました。
 趣味である旅行の話を伺ったら、写真を持ってきて身振り手振りで楽しそうに話をして下さいました。
 客観的評価や、数値で表す事も大切ですが、数値には現れない部分も大切だと改めて思いました。

動機

2020-05-18 06:27:00 | 日記
昨日、『甘えん坊の一番下の子どもを公園まで歩いて行かせる』大作戦を決行しました。
普段はほぼ抱っこです。
作戦の概要です。

①スタート地点(家)
→水筒、リュック(inお菓子)作戦
⇨ただの散歩をお出掛けにする
②忍者道作戦
→歩道の端の少し高くなってる所を忍者道と名付け、その上を歩かせる
⇨歩く事を短く分ける。挑戦とする
③公園
→お菓子を食べながら、大いに褒める。公園で遊ぶ間は抱っこもする。
⇨飴と鞭の飴の部分
④犬に足噛んでもらうか?作戦
→帰り道にシェパード犬がいるお宅が
ある。その前を通る時、抱っこだったら不要な足を噛んでもらおうと脅す
⇨犬が嫌いになって欲しくないのであまり使いたくない。
⑤ラストスパート
→母(妻)に全部歩いたって言おう。着いたら母に抱っこしてもらおう!
⇨抱っこの要求は多いがグズってはいない。
⑥到着
→母からの溺れるほどの称賛。すぐ抱っこ。

無事にグズる事なくミッションクリアしました!

①は外発的動機付けです。
お菓子でつってます。
②は内発的動機付けを煽っています。
挑戦意欲をたきつけ、スモールステップで目標を定めています。
③外発的動機付けを内発的動機付けへ変換を狙っています。
お菓子をもらい喜び、そして頑張りを褒められて内発的動機が育っていきます。
④は外発的動機付けの良くない例です。
恐怖が動機になると行動自体が嫌になる可能性があります。
犬の所だけ抱っこの方が良かったと反省です。
⑤は内発的動機付けを外発的動機付けに使用しました。
褒められると嬉しいと想定してその気持ちでつりました。
⑥で内発的動機が育ちます。

外発的動機付けは徐々に報酬が大きくしていく必要があり長続きしません。
継続するには内発的動機付けが大切だと言われています。つまり、本人がやる気になる事が大切という事です。

子どもは成功体験が少ないので自発的に内発的動機で行動することが少なくなります。外発的動機付けだけでなく内発的動機付けに繋がる関わりが大切です。

リハビリでは精神的な落ち込みや混乱、目標設定の難しさなどハードルは上がりますが、やっぱり本人にやる気になってもらえるよう内発的動機を活性化するような関わりが大切だと感じました。

今日の散歩で甘えん坊ちゃんは歩いてくれるでしょうか(^。^)



母の名言

2020-05-17 06:17:00 | 日記
先日、同い年の友人とリモート飲み会を行いました。
すると友人から
「お前、老けたなあ〜顔のシワ増えたよな」と言われました。
画面越しですが友人と顔を合わせるのは2年ぶりです。
老けたと言われて私はショックは受けませんでした。
母の言葉を思い出したからです。

『男は老けて見られた方が良いんよ。地に足付けて頑張ってる証拠やから』

これはいつどんな状況で言っていたかは忘れましたが、何となく心に残っていました。
今、この言葉を考えると、科学的根拠もない、母の考えにすぎない物だと理解します。
しかし、何故か納得して信じてしまいます。
母親という人物像(我慢強く、苦労した人)
自分の土台となる自我を形成する時期を支えてくれた人が言ったからでしょうか。

今回はタイトルに名言と付けましたが、名言を期待してしまった方がいたらすみません。私にとっての名言でした。

母の言葉は他にも私を支えてくれました。

『辛い時はまずお腹をいっぱいにしなさい』
『二十歳を過ぎたら全て自分の責任と考えなさい。何事も人のせいにしてはいけない』

私も子どもの父親です。
子どもに影響していると自覚して、言葉でも背中でも老けた顔でも何かしらで子どもが成長した後も支えになるものを伝えられれば良いと思います。