京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

印空寺の熱海寒桜開花

2017-01-14 05:40:04 | 花めぐり2017

昨日の散策は北嵯峨へでかけたのですが、もしやと思い印空寺に寄りました。
印空寺は松尾芭蕉が「名月や池をめぐりて 夜もすがら」と詠んだと言われる広沢池の東にあります。
毎年この寺院に2月頃熱海寒桜が咲きますが、最近は暖冬の影響でしょうか1月には開花します。
昨年の投稿は1月10日、今年は少し遅れましたがそれでも1月中の開花となりました。
まだ花数は少ないですが、薄いピンクの可愛い桜です。
寒桜の一種で、名前の付いている熱海では1月上旬~2月に咲くようです。





























印空寺









今日明日強い寒波が近畿地方にも下りてくるそうです。
京都市内でも雪になりそうです。
印空寺の熱海寒桜の花数が増えるのは寒波明けになりそうです。



京都御苑の野鳥

2017-01-13 17:09:43 | 野鳥

新年初の京都御苑で梅を見た後、母と子の森のなかにあるバードバスに行ってきました。
野鳥に出会えるでしょうか。
しばらく待っていると出てきてくれました。

アトリ
冬鳥として日本全国に渡来し、京都府内には10月中旬から翌年4月下旬まで滞在するそうです。
年によって数に増減があり、多い時には数千羽~数万羽の群れが飛来するネットに書いてありました。











アオジ
本州中部以北で繁殖し、秋冬に暖地へ移動する漂鳥。
京都府内へは10月下旬に渡来し、雑木林の茂みや暗い木陰で餌を取っていることが多い。市街地の公園や庭園などでも見られる。
地鳴きは「ツッ、ツッ」。春先には山麓の枝先などでさえずるのを聞くことがある。
4月下旬には渡去する。 以上ネット記事より



スズメ















ヤマガラとシメ







シロハラ
冬鳥として日本全国に飛来する。
京都府内には10月中旬以降に現れ、低山や平地の公園、社寺林、墓地や低山に生息して薄暗い地面で枯葉を引っくり返しながら採餌する。
春の渡りはツグミよりも遅くに始まり、渡りの直前には「ポピョリン、ポピョリン」とアカハラに似た声でさえずる。
以上ネット記事より








メジロ



鳩もやってきます。







ヤマガラとシジュウカラ







夏よく水浴びする野鳥をみましたが、真冬でも水浴びするには驚きました。







バードバス前に集まった野鳥撮影の方々



私は野鳥の名前は相変わらず疎く、隣の方に教えていただきました。


京都御苑の梅

2017-01-13 06:27:41 | 花めぐり2017

新年が明け京都のあちこちで梅が開花しはじめました。
京都御苑の早咲き梅も開花です。
場所は出水御門を入り、出水の小川付近です。

仙洞御所が見えます。



一本たくさんの花が咲いています。















白梅も咲きはじめです。















ロウバイはつぼみが膨らんでいますが、開花はまだです。












近くに十月桜か冬桜でしょうか、咲いています。



















梅林の梅はまだ開花していないです。



早春の花 セリバオウレンも開花

2017-01-12 16:17:22 | 花めぐり2017

厳しい寒さが続いていますが、春遠からじで早春の草花も少しずつ開花しはじめています。
先日バイカオウレンの開花を投稿しましたが、今度はセリバオウレンも開花しました。

セリバオウレンは山地の林内に生える小形の多年草で、本州と四国に分布しています。
高さ10cmほどで小さく、葉はすべて根生し2回3出複葉となり、セリの仲間の葉のようになります。
花は日本海側に分布するキクバオウレンとそっくりで見分けるのは困難ですが、葉の様子が異なります。 
小葉がセリの葉のように細かく切れ込むのが名の由来です。







セリバオウレンの近くにバイカオウレンも咲き、花を数が増えています。



















ニホンズイセン











先日も投稿しましたが、季節はずれのヤマブキが咲いています。







ザゼンソウかなり膨らんできました。



ツバキ有楽











雪中花



数奇屋







白侘助



クリスマスローズ













仁和寺 ミツバツツジ開花

2017-01-12 05:41:01 | 花めぐり2017

新年初の仁和寺散策です。
今週は非常に寒くなるようで本格的な冬到来のようです。昨日もよく冷えました。
天気予報は一日曇りでしたが、9時くらいから青空が出て散策日和になりました。

仁和寺山門



いつもながら広い境内



中門







サザンカ



五十塔



金堂







金堂前の参道脇に植えられているミツバツツジが開花です。
あまりにも早すぎます。三が日天気が良かったので勘違いしたのでしょうか。



















鐘楼



御影堂前に御室八十八寺めぐりの石柱



御影堂中門




御影堂















飛行機が飛んでいます。




経蔵



帰りの中門



金曜土曜は京都市内でも雪が降るかもしれないです。
寒いのは大の苦手ですが、積雪するようなら雪景色撮影に出かけたいです。



ガレとドーム展 京都高島屋

2017-01-11 16:46:29 | 美術・博物館


アール・ヌーヴォー装飾のガラス名品を集めた「ガレとドーム展」が京都高島屋で開催中です。
19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパ中心に花びら開いた装飾スタイル、アールヌーボーの巨匠の一人が、
ヨーロッパ近代工芸に革命をもたらしたガラス工芸家エミール・ガレです。
1846年にフランス東部のナンシーに生まれたガレは、幼い頃から植物や文学に親しみ、若くして体験したパリ万博で、
異文化に触れ、とりわけ「ジャポニズム」に強い影響を受けます。
ガレのガラス工芸作品はフランスを代表し、世界的名声を得ました。
ドーム兄弟はガレ様式を受け継ぎながらも、独特の世界観と造形表現を追求しました。
今回の展示会はガレとドーム兄弟の作品110点が展示されています。
期間は1月6日から16日までです。
とにかく素晴らしいガラス工芸にうっとりです。



一作品だけ撮影可能になっていました。



展示会を紹介した京都新聞




以前(2014)私のブログで日曜美術館の『ガラスの巨人を超えろ~ガレに挑んだドーム兄弟~』を紹介しました。
今回の展示会の作品と異なりますが、ガレとドーム兄弟の作品の参考になると思います。

19世紀末から20世紀初頭にかけて、ヨーロッパを中心に開花した、国際的な美術運動、 アール・ヌーヴォー。
花や植物などの有機的なモチーフ、自由曲線の組み合わせなど、従来の様式に囚われない装飾性が魅力です。
ガラス工芸の分野では、 エミール・ガレやドーム兄弟が有名です。

フランス北部、ナンシーはガレやドーム兄弟が生涯活動の場とした街です。



この街、ナンシー市立美術館にドーム兄弟の作品が展示されています。








ドーム「花瓶 収穫月」
収穫の季節を迎えた田園の風景、木々が色づいている様子を細やかに表現しています。



ドーム「花瓶 ヤマブドウ」
紅葉した枝に小さ実をつけたヤマブドウ




ドーム兄弟は、1870年の普仏戦争で故郷を追われ、新天地ナンシーでガラス工場の経営を始めます。



その時、手本としたのがガレでした。
ガレはアールヌーボーの先駆者として、独創的な作品を、世に送り出していました。



ガレ「ひとよ茸文花瓶」
森の奥深く、一晩だけ命を咲かせ、土に帰る ひとよ茸、詩のような絵画のような花瓶です。



ドーム兄弟はアールヌーボーの流行を見抜き、デザイン専門の工房を立ち上げます。

ドーム「チューリップ文花瓶」
花びらが開くチューリップを型どった初期の傑作です。



シカゴ万博国際展覧会出品作
「 鷲文花瓶 アレリオン」
国際デビューした作品です。鷲を大胆にデザインしたものです。



「鷺に水草文三耳花瓶」
ジャポニズムの影響を受けた作品です。
水辺を舞う鷺の群れ、水墨画の世界のようです。



ドーム兄弟は、わずか数年で大きな成功をおさめました。
ここの美術館には、アールヌーボーの作品が多く展示されています。



ドームのランプ
ガラス製の傘を見てください。
緑の葉っぱが日差しを受けてうっすらと透けているデザインです。



ガレのランプ
こちらも、ガラスの傘を草花の模様で飾り、光に浮かび上がらせているデザインです。
どちらも雰囲気がよく似ています。



ドームの作品は、ガレの物真似ではないかという批判が起こります。
ドームにしかできないデザインとはなにか、苦闘がはじまります。

ガレ「蜻蛉にカエル文扁壺」
光だけでなく、闇までも表現するガレ。



ガレ「蘭文八角扁壺 親愛」



ガレ「百合文水差 暗闇の花」
夜明けか黄昏時か、薄暗い湖に百合の花が浮かび上がっています。



ガレは自然を芸術的に捉えようとしましたが、
ドーム兄弟は模索し、身近にあるおだやかな自然をモチーフにする決意をします。
誰もが感じる自然の美しさをわかりやすく表現しようとしたのです。

ドーム「紫陽花文花瓶」
紫陽花が醸し出す初夏の気配








ドーム「春草文花瓶」
春、咲き誇る花が、風に揺れています。
なんと穏やかな心和む作品です。








ドーム「藤文筒型大花瓶」
ピンクの背景に映える真っ白な藤の花、美しく優しいドームの世界です。







ドーム兄弟は、パリ万博に出品します。



そこには、対決心を燃やしたガレも作品をだしたのです。

ガレ「水仙文花瓶」



ドーム「カモメに帆船文花瓶」
カモメが翼を広げた下に帆船が透けて見えます。



ドーム「アネモネ文花瓶」
朝靄に浮かび上がるアネモネのようです。



対決の結果は、両者がともにグランプリをわけあったのです。
ガレはこの結果が大いに不満だったそうです、、、。
ドームにとっては、快挙でした。
やっと、ガレと肩を並べることができたのです。

ドーム「花瓶 ナナカマド」
万博の後に作られた作品です。







ドーム「風景文脚付双耳花瓶」
花瓶というより、一幅の絵画を見ているようです。




 

新年の祇王寺

2017-01-11 07:19:13 | 京都めぐり

昨日朝向かったのは新年初の奥嵯峨の祇王寺です。





茅葺き山門




受付を通るとすぐに目に入る景色
草庵と青苔の庭



やはり1月です。苔の青も色落ちしています。
梅雨入り前後までこういう状態が続きます。


























セリバオウレンの赤ちゃんです。






















草庵












休憩所



サザンカ



帰り道
二尊院総門



有楽







マユミ








ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち 国立国際美術館

2017-01-10 09:00:28 | 美術・博物館

国立国際美術館(大阪・中之島)で日伊国交樹立150周年特別展 「アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」
10月22日~2017年1月15日が開催されています。
西の都ヴェネツィアは16世紀を中心にヴェネチア派と呼ばれる表現豊かな芸術が花開きます。
ルネサンス期のヴェネツィア絵画がテーマの企画展で、アカデミア美術館のコレクションがまとまった形で来日する初の機会です。

私と妻は最終日近くになりましたが行ってきました。
会場は撮影禁止です。印刷物を画像にしました。

ジョヴァンニ・ベッリーニ《聖母子(赤い智天使の聖母)》
15世紀後半、ヴェネツィア初期ルネサンスを代表する画家です。
祭壇画や肖像画を得意としたほか、詩情豊かな聖母子像を数多く描きました。本作はその代表的な作例の一つです。
母と子は人間らしい姿で描かれています。







パリス・ボルドーネ《眠るヴィーナスとキューピッド》
輝くようなヴィーナスの裸身像は多産や繁栄、健康の守り神として当日多く描かれました。



またヴェネチアでは肖像画も独自の発展を遂げました。
貴族階級だけでなく、商人などの中流階級でも肖像画が流行します。

ベルナルディーノ・リチーニオ
《バルツォ帽をかぶった女性の肖像》




カリアーニ(本名 ジョウ゛ァンニ・ブージ)《男の肖像》



アレッサンドロ・オリウ゛ィエーロ《女性の肖像》




ベルナルデイーノ・リチーニオ《本を手にした女性の肖像》



パオロ・ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)《レパントの海戦の寓意》
ヴェネチアを主とするキリスト教諸国連合軍がオスマン帝国軍に勝利した様子




ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《受胎告知》
今回の特別出品です。縦4.1m、横2.4mの大作です。

16世紀・盛期ルネサンスのヴェネツィア画壇の第一人者として君臨したティツィアーノ。
この巨匠の晩年を代表する作品の一つが、サン・サルヴァドール聖堂の右側廊の祭壇を飾る大作《受胎告知》です。








ティツィアーノ・ヴェチェッリオ《聖母子(アルベルティーニの聖母)》





ヤコポ・ティントレット(本名ヤコポ・ロブスティ)《聖母被昇天》
ティツィアーノに続く世代としてヴェネツィアで活躍したのは、16世紀半ばに画壇にデビューしたヤコポ・ティントレットと、
少し遅れてヴェローナから移住してきたパオロ・ヴェロネーゼでした。




ヤコポ・バッサーノ(本名ヤコポ・ダル・ポンテ)と工房
《ノアの箱舟に入っていく動物たち》




パルマ・イル・ジョーヴァネ(本名ヤコポ・ネグレッティ)
《聖母子と聖ドミニクス、聖ヒュアキントゥス、聖フランチェスコ》




パドヴァニーノ(本名アレッサンドロ・ヴァロターリ)
《オルフェウスとエウリュディケ》




ヴェネツィア絵画の歴史のなかでルネサンス期に焦点をしぼった展覧会は日本国内ではほとんど例がありません。
素晴らしい作品でした。
1月末より「クラーナハ展ー500年後の誘惑」展が開催(1月28日ー4月16日)されます。
これも楽しみです。





御池桜見頃です。

2017-01-10 05:33:21 | 花めぐり2017

京都市内中心部御池通り柳馬場柳馬場通りに京都御池創生館があります。
中学校、デイサービス、保育所、カフェレストランの複合施設で、その建物の西南角に御池桜と命名された不断桜があり、
今見頃を迎えています。
不断桜は四季問わず五弁の花をつけるサトザクラの品種で、三重県鈴鹿市の白子不断桜は天然記念物として有名です。
御池桜は毎年12月から4月まで花を咲かせます。
年が明けた昨日寄りましたが、真冬にも関わらず多くの花を咲かせています。
一瞬冬?と思える光景です。












































真冬の桜いかがでしたでしょうか。
あらためて日本の桜の品種の多さに驚きます。




早春の花 バイカオウレン開花、梅も開花

2017-01-09 05:24:00 | 花めぐり2017

一昨日新年初の植物園散策に妻と行ってきました。
寒い朝ですが、1時間半ほど園内を歩き、気が早いですが早春の草花をチェックします。
生態園を歩いていると、妻がバイカオウレンが咲いていると言います。
ちょっと早すぎではと思いましたが、見ると確かにバイカオウレンです。







バイカオウレンはウメに似た形の白い花を咲かせる常緑の多年草です。
山地の森林内にある腐植質に富んだ湿った場所に生えています。
花の直径は1.5cmほどで、白い花弁に見える部分は萼片で、花弁は黄色く目立ちます。
東北地方南部から近畿、中国地方で自生し、開花期は2~3月でしょうか。

咲きはじめ







生態園でもう一つ驚いたのはヤマブキです。
いくらなんでも早すぎます。三が日気候が良かったので勘違いしたようです。







レンギョウ







ソシンロウバイ











ロウバイ







ジャノメエリカ



オオツワブキ(オオバノツワブキ、カンツワブキ)
原産地は屋久島、種子島です。







今年はツバキの開花が遅れています。
菊冬至







有楽



白侘助







スノウドロップ



スイセン







ニホンズイセン



梅林に寄ってみます。
紅梅、白梅とも咲きはじめです。















梅林の中のロウバイ



最後に菜の花






新年の干支酉づくし絵画

2017-01-08 17:04:52 | 美術・博物館

近代美術館で『茶碗の中の宇宙』を見た後、同美術館のコレクション・ギャラリーを観賞です。
新年にふさわしいとりづくしの絵画です。
これは撮影可能なのがうれしいです。

今尾景年 1845-1924 老松孔雀図 1916



稲垣仲静 1897-1922 軍鶏 1919



玉村方久斗 1893-1951 軍鶏図 1928-29



西村五雲 1877-1938 雛鶏 1935-38



猪原大華 1897-1980 鶏 1925



上村松篁 1902-2001 孔雀 1983







麻田辨自 1899-1984 野火 1978



西山翠嶂 1879-1958 水鶏図 1926



西村昭二郎 1927-1999 雪はな鴛鴦 1982







土田麦僊 1887-1936 鴛鴦図 1929



西村五雲 1877-1938 春雪鴛鴦 1937



上田萬秋 1869-1952 鴨図 制作年不詳



小杉放菴 1881-1964 山鳥 1940



土田麦僊 1887-1936 鶉 1926



井上永悠 1898-1978 鶉 1955



玉村方久斗 1893-1951 鶉図 1943



ドイツの画家ハンナ・ヘッヒ(1889-1978)の作品も展示されています。

黄色い道 1919



円のあるドローイング 1922



裁断用型紙のコンストラクション 1920-23/1924



花嫁 1933



不安 1936



日本の夏 1966



小さい傘 1969



今日は朝から雨が降り続き寒い一日でした。
あすは雨が止みますように。














法然院の新年白砂壇、永観堂、南禅寺

2017-01-08 05:25:54 | 京都めぐり

昨日朝向かったのは左京区鹿ヶ谷の法然院です。
新年の白砂壇の図柄を見たかったのです。



茅葺き数奇屋造り山門が見えてきます。



鳥の鳴き声が聞こえるので上に目をやると野鳥です。シロハラでしょうか。



山門




白砂壇は寿と水の流れに梅です。
なんとも新年にふさわしい図柄です。











本堂に向かいます。







青苔がきれいです。











地蔵菩薩像



石造りの囲いがカボチャです。







帰りの山門







垣根



安楽寺
すっかり木の葉を落とした景色は寂しげです。




永観堂







南禅寺です。
まだ観光客が少ないです。



三門







法堂



お参りします。



釈迦如来像



天井龍の図



最後に水路閣







昨日の散策はここまでです。


伊藤若冲 京都国立博物館

2017-01-07 05:35:30 | 美術・博物館

2016年生誕300年を迎えた伊藤若冲(1716-1800)展のトリを飾る特集展示が京都国立博物館で開催中です。
展示期間は12/13-1/15、私は師走の混雑を避け一昨日行ってきました。
各地で開催された展示会で展示されない作品も多く、28作品と少ないですが見応えある内容でした。



新年の門松が出迎えてくれます。



若冲展は平成知新館二階です。



画集を買い求めましたのでいくつか紹介します。

果蔬涅槃図
釈迦の入滅を描く涅槃図を果蔬(野菜と果物)で表現した大作です。
青物問屋の主人として日々親しく接した果蔬60種以上で描いています。



百犬図
画面一面犬づくしの作品です。子犬は59匹です。
禅に傾倒した若冲は、中央の犬白いがくわえる葉とじゃれつく縄が箒を暗示し、
子犬と箒はそれぞれ趙州禅師と寒山を表徴しています。







大根に鶏図
近年見出だされた晩年の着色画で公開は今回初です。



垣豆群蟲図
昭和2年(1927)恩賜京都博物館で開催された展示会以降、所在が知られていなかったが、
近年になって再出現した作品で、京都国立博物館では89年ぶりの展示です。




鶏頭蟷螂図
鶏頭花の色彩が強烈です。
鶏頭花の美しさから逃れられなくなったカマキリとは、世俗的な欲望に執着する人間の姿です。




群鶏図押絵貼屏風
80歳代若冲最晩年の作品です。



六歌仙図押絵貼屏風
近年見出だされ今回初公開の作品です。



石峰寺図
石峰寺は深草にある黄檗宗寺院で、晩年の若冲が過ごした地です。
同寺には若冲の墓と筆塚があります。



蝦蟇河豚相撲図
ヒキガエルとフグの相撲、実に面白いです。



鍾馗図
鍾馗は魔を払うとして京都の町屋でも屋根に取付けています。



梅鶴図
夏目漱石が逸品と認めた作品です。40代後半の制作と言われています。



博物館では若冲以外に新春特集とりづくし、皇室の御寺泉湧寺の特集展示も行われています。

東山泉湧律寺図



雪州 四季花鳥図屏風







博物館を出るとテレビカメラが何台も出ています。
文化庁の京都移転にあたり、文部科学省大臣が候補地の一つ博物館の見学に来ていました。



敷地の梅が開花しはじめました。