ホーム、改札、出口の3つの階がエレベーターでつながれていないと、車椅子を使っている人にとっては利用しづらい(または利用不可能な)駅になります。
車椅子ユーザーにとって利用しやすい駅の構造を考えた時、他にもいろいろな論点があることに気づきます。
たとえば、「島式ホーム」と「相対式ホーム」の違いはかなり重要です。
駅のホームは大きく分けて島式ホームと相対式ホームの2種類に分類されます。
島式ホームというのは、ホームの両側に線路が走っているタイプのものです。
相対式ホームというのは、ホームの片側にだけ線路が走っていて、線路をまたいだ向こう岸にもう一つのホームがあるタイプのものです。
島式ホームは利用しやすく、相対式ホームは利用しづらいと感じられます。
島式ホームであれば、線路をまたがなくても反対方向へ向かう電車への乗り換えが可能です。
それに対して、相対式ホームの場合、電車を乗換えるために必ず線路をまたぐ必要があります。
線路をまたぐにはエレベーターを使いますが、エレベーターは長いホームの内、通常一ヶ所しかありません。
そのため、相対式ホームで反対方向へ向かう電車に乗換えるのは大変です。
エレベーターが設置されていない場合は、線路の向こう岸へ渡ることができないので、乗換え不可能になります。
目的地の駅を乗り過ごしてしまった場合、うっかり相対式ホームで降りてしまうと逆戻りできなかったりします。
都会の電車だったらすぐに後続の電車が来ますが、田舎の駅だと次の電車が来るまでに長い時間がかかったりします。
「島式」と「相対式」、見た目には小さな違いですが、利便性の上では大きな違いがあります。
安田