東京都指定障害福祉サービス事業者LLCてくてくゆかりのブログ

東京都指定障害福祉事業者LLCてくてくのスタッフや周辺の人々が週変わりで語るブログです。

重度訪問介護 また、てくてくの場合

2014年07月28日 | てくてくのまいにち
先程のAさんが
二台の自動販売機を正面からじっくり見比べる。
やっぱりあっちと、違う方向を見ている。ここでは買わない。
これが一つの選択。

先程のAさんが左右を見比べて左をじっと見ている。
左の自動販売機に家族がよく飲んでいる物がある。
左に近づく。
介護員Bさんは、お財布を開けてAさんに見てもらいながらコインを出す。
Bさんがコインを自分の手のひらに乗せると
Aさんが一枚ずつつまんでは投入口に入れる。
Aさんが手を伸ばしてボタンを押した。
自分が飲むのか家族にプレゼントか、
家族がいつも飲んでいるから自分も飲んでみたいのかは、
Aさんのみぞ知る。
Aさんは次に右を見て、右の自動販売機で自分のいつもの物を買う。

買う、買わない、一度はやめたけれどやっぱり戻って買う、
買ったらすぐ飲む、飲まない、後で飲む、誰かにプレゼント。

自動販売機の前でたたずむだけで、
無限の選択肢があることを、
てくてくの介護員は理解する必要がある。
これらを実現する為に、
重度訪問介護を使って
Aさんは地域で生活している。

てくてくの重度訪問介護員は、
常にAさんの隣に居て、
刻々と行われていくAさんの選択と決定を、
言葉ではないAさんのあの手この手の表現と、
その時点までのAさんの生活の流れを頼りに、
自身の五感を駆使して、
あの手この手で読み解くことが仕事だ。
その結果手伝えることはあるが、手伝えないこともある。
ここまでなら手伝えるということもある。 
そこには、介護員自身の判断が必要になる。

てくてくの重度訪問介護は
刻々と介護員自身の判断が問われる
頭脳重労働です。 

ささき
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重度訪問介護 てくてくの場合

2014年07月26日 | てくてくのまいにち
てくてくの重度訪問介護を使っている利用者Aさんは、
重度の身体障害者手帳と重度の知的障害者手帳を両方持っている。
てんかん発作も毎日ある。でも、家を出て1人で暮らしている。
Aさんが自動販売機の方を見ている。道を渡って自動販売機の前で止まる。
そこには、自動販売機が二台並んでいる。
介護員Bさんは使う自動販売機を決めている。
Aさんが買うことの多い飲み物が右の販売機にあったからだ。
でも、これは介護員Bさんの思い込みではないか。
Aさんは左右の販売機を見比べてから買うか買わないかを決められる。
でも既に車椅子は右を向いて移動、財布を用意したりするBさんにさえぎられて
Aさんからは左の販売機が見られなくなってしまった。
Bさんは財布を見せてコインを出して投入、
「これを買いますね。」と確認してボタンを押す。
Bさんは買ってあげられてよかったと思う。

選択肢は、右で買う、左で買う、右で買ってから左でも買う、
左で買ってから右でも買う、やっぱり買わない等があったはずだ。

介護員の思い込みは、Aさんの選択肢をどんどん減らしていく。

てくてくの重度訪問介護は、
介護員が自らと向き合い、
自分を解放していくことから始まる
知的重労働です。

ささき
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梅シロップ

2014年07月25日 | てくてくのまいにち
今年の梅はこんなで、

去年の16キロに比べて今年は3キロと少なく
シロップにするのがとても楽でした。
6月16日に沖縄のサトウキビの粗製糖に漬けて
 
2週間ほどで、すっかり果汁がでてきた所で
シロップと梅に分けました。
梅はジャムにして、シロップはてくてくにも持って来て
みんなで飲んでいます。

梅の瓶の上の台に並んでいるのが、
頂いたり拾ったりした胡蝶蘭です。今、咲いています。

生ごみ収集場から拾って来た物は、
まだ花は咲きませんが、とても元気です。

ささき


コメント (2)
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日本代表

2014年07月01日 | てくてくのまいにち
ワールドカップでの日本代表の試合は残念ながら終わってしまいました。
個人的に関連グッズをいただく機会がありましたが、優勝からほど遠く1次リーグ敗退でした。
メディアでは、過度な「期待」から一転、敗退後は「責任」問題のみ報道されています。
最近よく耳にするニュースは全てこの一連の流れのような気がします。
サッカーだけではなく、どんな仕事に対しても「期待」は抱かれやすいと思います。
しかし、過度な「期待」がその人らしさを奪ってしまうことも現実です。
仕事をする上では自分自身どこかで「できること」「できないこと」を線引きすることも時と場合によっては必要なことかもしれません。
梶原
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伊能忠敬

2014年07月01日 | てくてくのまいにち
伊能忠敬は50歳になってから測量技術を学び始めました。
そして55歳の時から足かけ17年をかけて日本全国の海岸線を測量し、「大日本沿海與地全図」という極めて正確な地図を作りました。
忠敬が踏破した道のりは歩数にして四千万歩とも言われています。

伊能忠敬について考えると、勇気が沸いてきますね。
人間、50歳を過ぎてからが本当の人生なのかもしれません。
(安田)
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