少し前にNHKの「バリバラ」で「ヘルパーのお仕事」というテーマでの放送がありました。
私は元同僚の渡邊琢さんが出演していたのもあり、楽しみに視聴しました。
少し長いですが、見て、思ったことを。
とてもいい番組でした。
が、私は、特に②の「ヘルパーもつらいよ」の回は、“利用者からの、ヘルパーへの気遣い、配慮も大切”というメッセージが若干強いなと感じました。
わかりやすく気遣いや配慮をするのが難しい人もいるのだから、それでも同じように介助を受けられないとまずいと思います。仕事ですから。
ヘルパーのクロさんからの相談電話。
目覚ましをかけた時間に利用者さんが起きられなくて、寝たまま「ご飯炊いて」とか言われて、「私はお母さんかよ?これが自立生活なのか?」とモヤモヤする、という話。
わかるんです。私もそのような事を思ってしまったことは過去に度々あったし、長年の“ヘルパーあるある”だと思う。
でもよく考えたら、赤の他人が「お母さんかよ」とモヤること自体がどれだけすごいことか。
それまで家族の中だけで起きていたことが、広がっているということ、まずそこから始まって、じゃあどうして自分はモヤモヤを感じるのか?自分は何を自立だと思っているのか?自分はどう暮らしたいのか?・・・ヘルパーもそんなふうに考えていくこと自体が大事なことだと思います。
でも、基本的にヘルパーがそれを“良いか/悪いか”ジャッジしたり指導したりできる立場じゃないと、私は思います。
それをやる事が、仕事だもの。
と言うか、私も、やらなあかんことできずに誰かにフォローしてもらうこといっぱいありますし・・・でもそれを「お前のそれは、自立と言うのか?」なんて言われずに済んでる・・・たまたま、介助受けていないので・・・。
渡邊さんは、「(ヘルパーを利用する障害者が広がる中で、)知的障害や精神障害があり、落ち着いて自分のことを理解して人に何かを伝える・指示を出すこと、また相手(ヘルパー)のことを考えることが難しい人もいる。そうしたケースにも、ヘルパーは立ち向かって行かなきゃいけない。そのときに、ヘルパーが孤立してしまったら身も心もやられてしまう。それをどう支えていくか、またヘルパーの生活をどう向上させていくかが、ものすごく大事な課題だ」と言ってくれていました。(バリバラのホームページより)
現在ほとんどのヘルパーは直行直帰でお仕事しています。
私も、過去はなかなかに孤独でした。何年も働いていながら、同僚と顔を合わせる事がほぼ無かった。
てくてくでは、基本的に事務所に出勤して準備してから訪問、終了してから事務所に戻り、確認、報告、連絡などすることにしています。
(もちろん利用者様の個人情報のやりとりにならない様気を付けています。)
今私は事務員として、「いってらっしゃい」「お疲れさま」と、訪問に出かける介護員さんの様子を見守っています。
(あっても無くても変わらないかもしれませんが・・・)
少し前のものですが、小児科医の熊谷晋一郎さんのインタビュー、とてもおすすめです。↓
市川