「やめろ、バカッ! 早く下ろせ!」
氷河は脚をばたつかせ身を捻った。
「なんだ氷河…お前は昔からオレに抱かれるのが好きだっただろう」
一輝は『抱かれる』に力を込めた。
「バカッ! 誰がキサマなんかに」
衆人の前で仔猫のように軽々と持ち上げられ、全身を揺すられ、羞恥に氷河は目眩を覚えていた。
「氷河、降参するなら今のうちだぞ」
氷河の耳元に一輝が囁きかけた。
「黙れ、バカッ! お前なんかクビ――」
馘(クビ)にしてやるといいかけ、氷河は頭上高く持ち上げられていた。
「氷河、歩きたくないならこのまま車まで抱いていってやる」
抱き上げられたまま1回転され、氷河は拳を握り締めた。
この場を開放されたら、瞬に訴えて一輝をボディ・ガードから外してもらう。
だいたい一輝がボディ・ガードなど、嫌がらせいがいの何者でもないのだ。
「城戸くん、可愛い…」
普段は声をかけるのも憚(はばか)られるほど独特の雰囲気を醸(かも)し出している転校生の慌てふためく姿に、周囲を取り囲む女生徒の一人が笑みを浮かべた。
発せられた呟きは邪気のないものであったが、その言葉は氷河の胸を抉った。
氷河はその言葉に周囲を取り囲む人垣に目を向け、高々と掲げられた己の姿が携帯のカメラに収められるのを目にしうろたえた。
「可愛いそうだ、よかったな」
一輝は腕を伸したまま、カメラに収めれれやすいように氷河の身体を持ち上げ揺さぶった。
「いい加減にしろッ! このバカジジイッ!」
氷河は反動をつけ、一輝の顎を蹴り上げた。
不意の一撃に一輝は氷河を抱く腕の力を緩めた。
氷河は一輝を蹴り上げた勢いのまま1回転し着地した。
周囲の歓声を背に、氷河は門を乗り越え高外に脱出していた。
「続く」
氷河は脚をばたつかせ身を捻った。
「なんだ氷河…お前は昔からオレに抱かれるのが好きだっただろう」
一輝は『抱かれる』に力を込めた。
「バカッ! 誰がキサマなんかに」
衆人の前で仔猫のように軽々と持ち上げられ、全身を揺すられ、羞恥に氷河は目眩を覚えていた。
「氷河、降参するなら今のうちだぞ」
氷河の耳元に一輝が囁きかけた。
「黙れ、バカッ! お前なんかクビ――」
馘(クビ)にしてやるといいかけ、氷河は頭上高く持ち上げられていた。
「氷河、歩きたくないならこのまま車まで抱いていってやる」
抱き上げられたまま1回転され、氷河は拳を握り締めた。
この場を開放されたら、瞬に訴えて一輝をボディ・ガードから外してもらう。
だいたい一輝がボディ・ガードなど、嫌がらせいがいの何者でもないのだ。
「城戸くん、可愛い…」
普段は声をかけるのも憚(はばか)られるほど独特の雰囲気を醸(かも)し出している転校生の慌てふためく姿に、周囲を取り囲む女生徒の一人が笑みを浮かべた。
発せられた呟きは邪気のないものであったが、その言葉は氷河の胸を抉った。
氷河はその言葉に周囲を取り囲む人垣に目を向け、高々と掲げられた己の姿が携帯のカメラに収められるのを目にしうろたえた。
「可愛いそうだ、よかったな」
一輝は腕を伸したまま、カメラに収めれれやすいように氷河の身体を持ち上げ揺さぶった。
「いい加減にしろッ! このバカジジイッ!」
氷河は反動をつけ、一輝の顎を蹴り上げた。
不意の一撃に一輝は氷河を抱く腕の力を緩めた。
氷河は一輝を蹴り上げた勢いのまま1回転し着地した。
周囲の歓声を背に、氷河は門を乗り越え高外に脱出していた。
「続く」
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