先日、よく利用している駅の近くに、パンカフェがオープンしたので
パン好きの私は、早速、開店当日に行ってみることにしました。
入り口を入って直ぐの場所にあるパンの棚からパンを買い
店内で飲み物を頼んで、飲食するシステムです。
「パンカフェ」なので、パスタやカレーなどのフードメニューはなく
お薦めのデザートかアイスがある程度です。
さほど広くない店内には、4人掛けのボックスが席4つと、カウンタ席3つ
その、「フードメニューのなく、さほど広く店内」の中で
私は、女性店員3人全員が、クラゲの様に浮わついている光景に出くわしました。
時間は、12:00を少し回った頃。
開店時間は、10:00。
開店から2時間、一体どれだけ忙しくて、こんな風になってしまったのでしょうか。
ボックス席3つは、既に埋まっていて
残りの1テーブルの上がまだ片付いていなかったので
座ろうか、どうしようかと、2~3分迷っていたのですが
どのクラゲも、私の姿が見えないかのように、全く気付く雰囲気では無かったので
そばを通りかかったクラゲ(女性)店員に
「どこに座ったらいいんですかね」
と、尋ねてみました。
すると、彼女は、たった今私の存在に気付いたと言わんばかりに(でも、慌てて)
「ただいま、あちらのテーブルの上を片付けますので
少々お待ちくださいませ」
と、言って、急いでその場を離れ、カウンターの方へ行きました。
私は、立ったままテーブルの上を片付けてくれるのを待っていたのですが
何故か、いつまで経ってもテーブルの上が片付く気配がなく…。
クラゲたちは、接客や会計や、何か他の仕事に追われているわけではなく
それぞれに、自分がどう動いたら良いのか分からずに、ボヤボヤしている状態です。
パンを買いに訪れたお客に質問をされて、答えられずにオロオロしたり
陣中見舞いに現れた、関係者と思われる人と、和気藹々としゃべったりする有り様で
私は、立ったまま待つこと数分。
どうしようかな~、帰っちゃおうかな~と思い始めた矢先
私の背後の入り口の方から、どやどやと現れたおじいさん3人が
私の脇を通り抜け、まだ片付けられていない、空きテーブルへ向かいました。
え?
普通なら、ここで店員の誰かが気付いて
「すみません、こちらのテーブルは、先にお待ちのお客様がいますので」
とかなんとか言って、おじいさんたちが座ろうとするのを止める筈なのですが
どうやら、おじいさんたちもここのお店の関係者らしく
彼らは誰にも止められることなく、そのまま座って寛ぎだし
更に、クラゲ店員は、おじいさんたちを移動させるどころか
おじいさんたちの横に立って、呑気に談笑しはじめました。
待てと言わて、犬のようにおりこうに待っていた私は
流石に、それはアカンやろと思い
談笑している人たちを、「優しい眼差しで」ガン見していたら
その視線に、ようやく気付いたクラゲ店員が、ようやく
「あっ!ここのお席は、あちらのお客様がお待ちですので」
あのさ。
おじいさんたちは、関係者みたいだし、細かいこと言いたく無いんだけど
言葉をエラくはしょってませんかね?
「こちらのお席は、あちらのお客様が“先に”お待ちでしたので
申し訳ありませんが、お譲り願えますか?」
接客業だろ。
しかも、本日は店の今後に大きく影響する「開店日」だろう。
雑な説明にも関わらず、納得したおじいさんたちは
今度は、一体何を思ったのか、満面の笑顔で私に近付き
「じゃ、ごゆっくり」
などと、馴れ馴れしく話し掛けていたものだから、私は当然無視しました。
悪いけど、あなたたちに馴れ馴れしく話し掛けられる筋合いは、これっぽちもない。
され、長い時間待たされ、やっと席についで、また更に待つこと数分。
今度はメニューを持って来ない。
私は、テーブルに置かれた水の入ったコップを睨み付けながら
絶対にこちらから声を掛けてやるものかと待っていると
私から放出されるどす黒いオーラに気付いたクラゲ店員が
ようやくオーダーを取りにやって来ました。
私が、コーヒーと甘酒のレアチーズケーキを注文すると、クラゲ店員が
「ミルクとお砂糖は使われますか?」
と、聞いてきたので、私は、使いませんとはっきり答えたのに
どんだけ丁寧に淹れているんだか、10分近く掛かって持ってきたコーヒーには
きっちりと、ミルクとお砂糖が添えられていました。
私の隣のテーブルでは、年配の女性が、お皿にパンを乗せたまま
ミルクとお砂糖つきのコーヒーを待ち続けていたのですが
10分以上掛かって運ばれてきたコーヒーにはミルクもお砂糖も添えられておらず
クラゲ店員は、女性につっこまれて、慌てて取りに行っていました。
おや?ところで、私の甘酒のレアチーズケーキはどうしたのだろう?
かれこれ、10分以上経つような気がしますけど…?
そう思った私は、近くを漂っているクラゲ店員を呼び止めて
「甘酒のレアチーズはまだですかね?」
と、尋ねてみました。
すると、クラゲ店員は、はっとした表情になり
「確認して参りますので、少々お待ちください」
と言い残し、小走りでカウンターへ向かったかと思うと、裏で何やらごそごそして
その後、私の所へなんらかの説明をしに戻ってくるかと思いきや
どういうわけか、またしても、店内をふらふらと漂い始めたのです。
うっそぉぉぉーーーー!!??
あまりの要領の悪さに、私も呆気に取られかけてしまいましたが
いやいや、このままにするものかと気を取り直し
目をかっと見開いて、クラゲ店員の姿を追い続けていると
私のガン光線に気付いて、目が合わせたクラゲ店員が
やっと甘酒のレアチーズケーキのことを思い出したように、はっとした表情になり
そのまま、真っ直ぐこちらへ来るかと思いきや
何故か、再びカウンターへ戻って、またごそごそ…・
そして、やっと私のところへやってきたかと思えば、まさかの発言!
「甘酒のレアチーズケーキは、“口どけを滑らかにするために”解凍しなければならないので
お時間が4~5分ほどかかりますが、よろしいですか?」
『最初にオーダーした時点で言わんか~い!!』
思わず、テーブルを持ってひっくり返しそうになりたくなる衝動を抑え
私は、一応、念のために確認してみました。
「今から、4~5分ですか?」
「はい」
当たり前顔のクラゲ店員。
既に、かれこれ20分以上も待たされているのに
ほんの4~5分が待てないからとキャンセルするのも癪に障るので
私は、結局待つことにしました。
なんなんでしょうか、この敗北感。
約4分後。
いよいよ、本当の意味で待ちに待った、そして必要以上に待たされた
甘酒のレアチーズケーキが、私の前へ運ばれて来ました。

さめさめに冷めたコーヒーの横に、甘酒のレアチーズケーキを置きながら
クラゲ店員が、驚愕の発言。
「シャーベットの様に、“シャリシャリとした食感”となっております」
『“口どけを滑らかに”するために待たせたんじゃないんかーい!!??』
喚き散らしながら、クラゲ店員に襲いかかりたくなる衝動を必死に堪え
私は、甘酒のレアチーズケーキを、スプーンですくって食べてみました。
「しゃりり」とした食感のあとに、直ぐに口の中で溶けていく心地好い感覚と
甘酒の風味とレアチーズがうまく絡み合い、口どけは滑らかではないものの(←しつこい)
さっきまで苛々していた気持ちが消えてしまうほど美味しい♪
やっと、ひょっとして、もしかすると、まさか、今日ここへ来て良かったのかもしれない
私がそう思い始めた、その時に…。
店内に、若い女性を1人従えた、オーナーと呼ばれる60歳前後の女性が現れました。
短い髪に細かいカールを当てた、パンチすれすれのヘアスタイルに
やや濃いめで、雑な印象を与えるメイク。
ぱっと見、地方の美容室(ヘアサロンではない)の店長とか
街外れのスナック(バーではない)のママっぽい雰囲気のその女性は
ここのお店のオーナーなのか、ここのお店の関係者
または取引先のオーナーなのかは分からないけれど
入り口に立つと、口を立てに開けたり閉じたりしながら、ガムをくっちゃくっちゃと噛み
身体全体から、偉そうな雰囲気をじわじわと滲ませながら、店内をぐるりと見回しました。
そして、案内もされないまま、若い女性を連れて、奥の空いている席へと進み
席に着くなり、携帯電話を取り出して、なにやらごそごそと始めました(メールチェック?)
すると、つい数分前までゆるゆと店内を漂っていたクラゲ店員たちは
さっきまでの動きが嘘だったかのように、急にきびきびと動き出し
オーナーと呼ばれる女性が頼んでもいないコーヒーをテーブルへ運び
オーナーに挨拶をしていました。
すると、オーナーは、顎で入り口を指して
「客」と、低い声で一言。
クラゲ店員が振り向くと、確かに入り口に新規の客が立っており
クラゲ店員はいそいそと入り口に急ぐと、とってもとっても丁寧な接客をし始めました。
どう甘く見積もっても、オーナーが来る前の2倍速の動きと集中力です。
さて、丁度、甘酒のレアチーズケーキも食べ終えたし
冷え冷えの薄いコーヒーも飲み終えたので
これ以上ここに用はないと、私は、席を立ってレジへ向かいました。
私がレジへ伝票を置こうとした、まさにその時。
ことり。
私とレジの間へ割って入ったお客が、パンを乗せたトレーをレジ台に置きました。
レジにいた店員が、ちらと私を見ました。
一瞬、目と目が合いました。
さて、どうするのかな~?と、思って様子を見ていると
彼女は、ごく当たり前のように、横入りした客のお会計を始め…。
やっぱりね。
こらアカン、絶対アカン!と、思った私は
店員に聞こえるように
「はぁぁぁぁーーーーー」
と、大きく溜め息をつきました。
更に、眉毛の間に指先を当てて、「やれやれ」の意思表示もしてみました。
そして、私のお会計の番になりました。
「お待たせしてすみません」
店員の言葉は、勿論無視。
当たり前でしょう。
私が店を出るときに、クラゲ店員がやってきて、ドアまで見送り
「今日は色々とお待たせをして、大変ご迷惑をお掛けしてすみませんでした
是非またお越しくださいませ」
と言いました。
『分かってやってたんかい!?』
ちら。
私は、横目でクラゲ店員を一瞥した後、無言で店を後にしました。
もう二度と来ねぇよーーー!!
…もしかして、私の忍耐力を試していたのか?
パン好きの私は、早速、開店当日に行ってみることにしました。
入り口を入って直ぐの場所にあるパンの棚からパンを買い
店内で飲み物を頼んで、飲食するシステムです。
「パンカフェ」なので、パスタやカレーなどのフードメニューはなく
お薦めのデザートかアイスがある程度です。
さほど広くない店内には、4人掛けのボックスが席4つと、カウンタ席3つ
その、「フードメニューのなく、さほど広く店内」の中で
私は、女性店員3人全員が、クラゲの様に浮わついている光景に出くわしました。
時間は、12:00を少し回った頃。
開店時間は、10:00。
開店から2時間、一体どれだけ忙しくて、こんな風になってしまったのでしょうか。
ボックス席3つは、既に埋まっていて
残りの1テーブルの上がまだ片付いていなかったので
座ろうか、どうしようかと、2~3分迷っていたのですが
どのクラゲも、私の姿が見えないかのように、全く気付く雰囲気では無かったので
そばを通りかかったクラゲ(女性)店員に
「どこに座ったらいいんですかね」
と、尋ねてみました。
すると、彼女は、たった今私の存在に気付いたと言わんばかりに(でも、慌てて)
「ただいま、あちらのテーブルの上を片付けますので
少々お待ちくださいませ」
と、言って、急いでその場を離れ、カウンターの方へ行きました。
私は、立ったままテーブルの上を片付けてくれるのを待っていたのですが
何故か、いつまで経ってもテーブルの上が片付く気配がなく…。
クラゲたちは、接客や会計や、何か他の仕事に追われているわけではなく
それぞれに、自分がどう動いたら良いのか分からずに、ボヤボヤしている状態です。
パンを買いに訪れたお客に質問をされて、答えられずにオロオロしたり
陣中見舞いに現れた、関係者と思われる人と、和気藹々としゃべったりする有り様で
私は、立ったまま待つこと数分。
どうしようかな~、帰っちゃおうかな~と思い始めた矢先
私の背後の入り口の方から、どやどやと現れたおじいさん3人が
私の脇を通り抜け、まだ片付けられていない、空きテーブルへ向かいました。
え?
普通なら、ここで店員の誰かが気付いて
「すみません、こちらのテーブルは、先にお待ちのお客様がいますので」
とかなんとか言って、おじいさんたちが座ろうとするのを止める筈なのですが
どうやら、おじいさんたちもここのお店の関係者らしく
彼らは誰にも止められることなく、そのまま座って寛ぎだし
更に、クラゲ店員は、おじいさんたちを移動させるどころか
おじいさんたちの横に立って、呑気に談笑しはじめました。
待てと言わて、犬のようにおりこうに待っていた私は
流石に、それはアカンやろと思い
談笑している人たちを、「優しい眼差しで」ガン見していたら
その視線に、ようやく気付いたクラゲ店員が、ようやく
「あっ!ここのお席は、あちらのお客様がお待ちですので」
あのさ。
おじいさんたちは、関係者みたいだし、細かいこと言いたく無いんだけど
言葉をエラくはしょってませんかね?
「こちらのお席は、あちらのお客様が“先に”お待ちでしたので
申し訳ありませんが、お譲り願えますか?」
接客業だろ。
しかも、本日は店の今後に大きく影響する「開店日」だろう。
雑な説明にも関わらず、納得したおじいさんたちは
今度は、一体何を思ったのか、満面の笑顔で私に近付き
「じゃ、ごゆっくり」
などと、馴れ馴れしく話し掛けていたものだから、私は当然無視しました。
悪いけど、あなたたちに馴れ馴れしく話し掛けられる筋合いは、これっぽちもない。
され、長い時間待たされ、やっと席についで、また更に待つこと数分。
今度はメニューを持って来ない。
私は、テーブルに置かれた水の入ったコップを睨み付けながら
絶対にこちらから声を掛けてやるものかと待っていると
私から放出されるどす黒いオーラに気付いたクラゲ店員が
ようやくオーダーを取りにやって来ました。
私が、コーヒーと甘酒のレアチーズケーキを注文すると、クラゲ店員が
「ミルクとお砂糖は使われますか?」
と、聞いてきたので、私は、使いませんとはっきり答えたのに
どんだけ丁寧に淹れているんだか、10分近く掛かって持ってきたコーヒーには
きっちりと、ミルクとお砂糖が添えられていました。
私の隣のテーブルでは、年配の女性が、お皿にパンを乗せたまま
ミルクとお砂糖つきのコーヒーを待ち続けていたのですが
10分以上掛かって運ばれてきたコーヒーにはミルクもお砂糖も添えられておらず
クラゲ店員は、女性につっこまれて、慌てて取りに行っていました。
おや?ところで、私の甘酒のレアチーズケーキはどうしたのだろう?
かれこれ、10分以上経つような気がしますけど…?
そう思った私は、近くを漂っているクラゲ店員を呼び止めて
「甘酒のレアチーズはまだですかね?」
と、尋ねてみました。
すると、クラゲ店員は、はっとした表情になり
「確認して参りますので、少々お待ちください」
と言い残し、小走りでカウンターへ向かったかと思うと、裏で何やらごそごそして
その後、私の所へなんらかの説明をしに戻ってくるかと思いきや
どういうわけか、またしても、店内をふらふらと漂い始めたのです。
うっそぉぉぉーーーー!!??
あまりの要領の悪さに、私も呆気に取られかけてしまいましたが
いやいや、このままにするものかと気を取り直し
目をかっと見開いて、クラゲ店員の姿を追い続けていると
私のガン光線に気付いて、目が合わせたクラゲ店員が
やっと甘酒のレアチーズケーキのことを思い出したように、はっとした表情になり
そのまま、真っ直ぐこちらへ来るかと思いきや
何故か、再びカウンターへ戻って、またごそごそ…・
そして、やっと私のところへやってきたかと思えば、まさかの発言!
「甘酒のレアチーズケーキは、“口どけを滑らかにするために”解凍しなければならないので
お時間が4~5分ほどかかりますが、よろしいですか?」
『最初にオーダーした時点で言わんか~い!!』
思わず、テーブルを持ってひっくり返しそうになりたくなる衝動を抑え
私は、一応、念のために確認してみました。
「今から、4~5分ですか?」
「はい」
当たり前顔のクラゲ店員。
既に、かれこれ20分以上も待たされているのに
ほんの4~5分が待てないからとキャンセルするのも癪に障るので
私は、結局待つことにしました。
なんなんでしょうか、この敗北感。
約4分後。
いよいよ、本当の意味で待ちに待った、そして必要以上に待たされた
甘酒のレアチーズケーキが、私の前へ運ばれて来ました。

さめさめに冷めたコーヒーの横に、甘酒のレアチーズケーキを置きながら
クラゲ店員が、驚愕の発言。
「シャーベットの様に、“シャリシャリとした食感”となっております」
『“口どけを滑らかに”するために待たせたんじゃないんかーい!!??』
喚き散らしながら、クラゲ店員に襲いかかりたくなる衝動を必死に堪え
私は、甘酒のレアチーズケーキを、スプーンですくって食べてみました。
「しゃりり」とした食感のあとに、直ぐに口の中で溶けていく心地好い感覚と
甘酒の風味とレアチーズがうまく絡み合い、口どけは滑らかではないものの(←しつこい)
さっきまで苛々していた気持ちが消えてしまうほど美味しい♪
やっと、ひょっとして、もしかすると、まさか、今日ここへ来て良かったのかもしれない
私がそう思い始めた、その時に…。
店内に、若い女性を1人従えた、オーナーと呼ばれる60歳前後の女性が現れました。
短い髪に細かいカールを当てた、パンチすれすれのヘアスタイルに
やや濃いめで、雑な印象を与えるメイク。
ぱっと見、地方の美容室(ヘアサロンではない)の店長とか
街外れのスナック(バーではない)のママっぽい雰囲気のその女性は
ここのお店のオーナーなのか、ここのお店の関係者
または取引先のオーナーなのかは分からないけれど
入り口に立つと、口を立てに開けたり閉じたりしながら、ガムをくっちゃくっちゃと噛み
身体全体から、偉そうな雰囲気をじわじわと滲ませながら、店内をぐるりと見回しました。
そして、案内もされないまま、若い女性を連れて、奥の空いている席へと進み
席に着くなり、携帯電話を取り出して、なにやらごそごそと始めました(メールチェック?)
すると、つい数分前までゆるゆと店内を漂っていたクラゲ店員たちは
さっきまでの動きが嘘だったかのように、急にきびきびと動き出し
オーナーと呼ばれる女性が頼んでもいないコーヒーをテーブルへ運び
オーナーに挨拶をしていました。
すると、オーナーは、顎で入り口を指して
「客」と、低い声で一言。
クラゲ店員が振り向くと、確かに入り口に新規の客が立っており
クラゲ店員はいそいそと入り口に急ぐと、とってもとっても丁寧な接客をし始めました。
どう甘く見積もっても、オーナーが来る前の2倍速の動きと集中力です。
さて、丁度、甘酒のレアチーズケーキも食べ終えたし
冷え冷えの薄いコーヒーも飲み終えたので
これ以上ここに用はないと、私は、席を立ってレジへ向かいました。
私がレジへ伝票を置こうとした、まさにその時。
ことり。
私とレジの間へ割って入ったお客が、パンを乗せたトレーをレジ台に置きました。
レジにいた店員が、ちらと私を見ました。
一瞬、目と目が合いました。
さて、どうするのかな~?と、思って様子を見ていると
彼女は、ごく当たり前のように、横入りした客のお会計を始め…。
やっぱりね。
こらアカン、絶対アカン!と、思った私は
店員に聞こえるように
「はぁぁぁぁーーーーー」
と、大きく溜め息をつきました。
更に、眉毛の間に指先を当てて、「やれやれ」の意思表示もしてみました。
そして、私のお会計の番になりました。
「お待たせしてすみません」
店員の言葉は、勿論無視。
当たり前でしょう。
私が店を出るときに、クラゲ店員がやってきて、ドアまで見送り
「今日は色々とお待たせをして、大変ご迷惑をお掛けしてすみませんでした
是非またお越しくださいませ」
と言いました。
『分かってやってたんかい!?』
ちら。
私は、横目でクラゲ店員を一瞥した後、無言で店を後にしました。
もう二度と来ねぇよーーー!!
…もしかして、私の忍耐力を試していたのか?