(写真)ユリにしがみつくチョウ
羽が真新しいチョウがユリの茎にしがみついていた。
羽化したばかりなのだろうか ?
或いは、豪雨で羽が濡れ乾かしているのだろうか ?
逃げることもなく、
(我が家では、クマンバチも花柄を取っている脇で蜜を堂々と吸っている。)
或いは逃げることが出来ない状態かもわからないが
ユリにしがみついている。
チョウの羽越しに陽の光を見ると、赤・ブルー・ブルーブラック・クリームなどの光が
ステンドグラスを通したようでもあり造形の美しさ、優れものに感心する。
こんなに派手であると、宿敵の鳥に目立つのではないかと心配するが
そんなことを気にすることなく
美を放棄しないアゲハチョウ科は素晴らしいと思ったりする。
(写真2)チョウの特色探し
図鑑で調べると、アゲハチョウ科であることは間違いなさそうだが、
『キアゲハ』 『アゲハ』のどちらかでありあまりにも似ているので識別が難しい。
チェックポイントをたどって絞込みをしていくと・・・・『キアゲハ』にたどり着く。
その識別推理の過程だが
1.好きな植物
『アゲハ』はミカン科の植物を、 『キアゲハ』はセリ科の植物をエサとし卵を産み付ける。
ミカン科の植物はわが庭にはない。
2.幼虫の特色
『アゲハ』は、丸々とした黄緑或いは淡い緑の一色だが、『キアゲハ』は、緑と黒の縞模様でありはっきりとちがう。
この『キアゲハ』の幼虫は見たぞ。
大きさは4~5cmで丸々とし、確か、フェンネルにしがみついていたなぁ~。
おっと、セリ科だよフェンネルは!
そういえば、ユリにしがみついてはいたが、その横には、セリ科のチャービルを育てていた大鉢がある。
ここで幼虫時代を過ごし、羽化したばかりなのかもわからない。
3.羽の付け根の色がちがう
羽の付け根上部の色が、『アゲハ』では黒、『キアゲハ』は白っぽい。
このチョウの色は白っぽいので『キアゲハ』に該当する。
以上の3点から推測すると、 『キアゲハ』のようだ。
セリ科の野菜としては、人参、三つ葉、パセリ、セリ、セロリなどがあり、
セリ科のハーブには、
アニス、キャラウエイ、コリアンダー、スープセロリ、チャービル、ディル、フェンネル、パセリなど結構ある。
このセリ科の野菜・ハーブを栽培すると『キアゲハ』に会える。
ということがわかった。
蛇足だが、『キアゲハ』の幼虫は、緑と黒の縞模様にオレンジ色の班があるので、相当の“悪”に見える。
そこで、我慢をし
虫かごに取り、セリ科の野菜くずをあげると庭の野菜も守られて良さそうだ。
殺してはダメだよ!!
キアゲハ(黄揚羽)
・アゲハチョウ科のチョウで、ユーラシア大陸と北米大陸に広く分布。
・学名は、Papilio machaon
・セリ科の植物に幼虫を生み、羽化する。
(参考)キアゲハの幼虫(出典:昆虫エクスプローラ)