モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

クリスマスローズ、オリエンタリス・ハイブリット・ブラックの花

2010-02-18 08:53:02 | その他のハーブ
朝起きてびっくり、久々に雪が積もっている。しかもまだ降っているので雪だるまが出来るぐらい積もりそうだ。
雪の中でのクリスマスローズの花をお愉しみください。

(写真)オリエンタリス・ハイブリッド・ブラックの花


2008年の春に苗で購入した「ヘレボルス・オリエンタリス・ハイブリッド・ブラック」の花が咲いた。
ちょうど3年目の春の開花であり忘れる頃にシックなブラックというかダークパープルの花が咲いた。

蕾みもついているので、しばらく楽しめそうだ。

しかし、氏素性が良くわからない。片親は「ヘレボレス・オリエンタリス」であることは確かだが、もう一つの片親がわからない。
これから「クリスマスローズ」の季節にもなるので、ここで「クリスマスローズ」の整理しておくことにする。

「クリスマスローズ」 と 原種「H.オリエンタリス」
キンポウゲ科クリスマスローズ属に属する原種は、世界に約20種があり、ヨーロッパ、地中海沿岸、カスピ海沿岸、中国四川省までの北緯40~50度の地域に生育する。
英名でクリスマス・ローズ(Christmas-Rose)と呼ばれるのは、白花の原種「ヘレボルス・ニゲル(Helleborus.niger)」のことをさし、日本にはこの「H.ニゲル」が早く入ってきたので、ヘレボルス属の植物を「クリスマスローズ」と総称するようになっている。流通では「H.ニゲル」を「H.ノイガー」「H.ニガー」とも呼ばれているので別種と思い違いしないで欲しい。

属名の“Helleborus”の語源は、ギリシャ語で“殺す”を意味する‘Helein’と“食べ物”を意味する‘bora’からなり、食べると危ない毒草であることを意味している。根には強心剤・利尿剤の効果がある成分が含まれていて、毒は使い方により薬にもなるということを地でいっている。
この薬効が発見されたのは、紀元前1400年頃でありメランプス(Melampus)という羊飼いが発見したというので、この植物をメランポーデ(melampode)ともいう。

クリスマスローズの品種開発の中心になっているのが約20種ある原種の一つでもある「H.オリエンタリス(Helleborus. orientalis)」だが、英国王立園芸協会に登録されているだけで141種もある。

この「H.オリエンタリス」は、イギリスでは四旬節(Lent)に咲くので「レンテンローズ(Lenten rose)」とも呼ばれ、和名は、花の形が祭りでかぶる花笠に似るので「八つ手花笠」とも言われる。

「クリスマスローズ」の簡単なガーデニングの歴史は、1600年代に入って薬草から園芸植物として貴族階級での鑑賞の対象となり、1800年代後半になって品種改良が始まる。ドイツ・イギリスの育種家が「H.オリエンタリス」を用いた交配をする。
第一次大戦前には全ヨーロッパに普及し冬のガーデンを飾る主要な植物となる。しかしどんな花なのか現在ではよくわかっていないという。
日本に導入されたのは明治初期の「H.ニゲル」が最初といわれている。記録では、明治17年に「黒黎蘆根(こくれいろこん)」という名で薬草として入ってきたという。

この「H.オリエンタリス」には、植物学的に認められている3つの亜種がある。

(1) Helleborus orientalis subsp. Orientalis (亜種オリエンタリス)
(2) Helleborus orientalis subsp. Abchasicus (亜種アブチャシクス)
(3) Helleborus orientalis Lamarck. subsp. Guttatus (亜種グッタータス)

いずれ順次紹介していくが、「グッタータス」に関してはここを参照。
『クリスマスローズ・オリエンタリス・グッタータス系の花』

(写真)オリエンタリス・ハイブリッド・ブラックの葉と花
        

クリスマスローズ、オリエンタリス・ハイブリッド・ブラック
・ キンポウゲ科クリスマスローズ属の耐寒性がある常緑の多年草。
・ 学名はヘレボルス・オリエンタリス・ハイブリッド(Helleborus orientalis Lam.)。
・ イギリスでは、オリエンタリスを四旬節(Lent)に咲くのでレンテンローズ(Lenten rose)とも言う。
・ 和名は花の形が、祭りでかぶる花笠に似るので八つ手花笠とも言われる。
・ オリエンタリス(h.orientalis)種には三つの亜種があり、原産地はロシア、コーカサス地方、トルコ、黒海沿岸の石灰質の土壌に生育する。
・ 園芸品種の交配種の片親となる重要な原種。
・ 草丈20-40cmの常緑の多年草で花弁状の萼(がく)の色は黄緑色で縁は紫色を帯びる。
・ 開花期は、クリスマスローズよりも遅く2月頃から咲く。「ハルザキクリスマスローズ」とも呼ばれる。
・ 花茎は単一で先端に一輪または分岐して二輪の花をつける。
・ 花のように見える5枚の花弁は、花を保護する萼(がく)で、本来の花弁は退化して蜜を出す蜜腺となっている。
・ 受粉の仕組みは、先に雌しべが成熟しその後で雄しべが花粉を放出する。雌しべが受粉して種が出来るのが5月頃。
・ アルカリ性の土壌を好むので石灰を入れて酸性を中和する。また肥沃な土壌を好む。
・ 高温多湿には弱いので夏場は半日陰で育てる。
・ 乾燥気味がよいので、乾いたらたっぷりと水をあげる。
・ 繁殖は株分けをする。