モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

レモンタイム(Lemon thyme)の花

2011-06-05 10:31:34 | その他のハーブ
(写真)レモンタイムの花


梅雨時期になるとタイムの花が咲き始める。
淡いピンクが入った小さな花が花序を駆け上がって咲いていき、梅雨の晴れ間にはそのさわやかなレモンの香りとともに爽快な気分にしてくれる。

レモンタイム(Lemon thyme)は、地中海沿岸が原産地のコモンタイムとブロードリーフタイムの交雑種といわれ、料理の香り付けに使われる。

乾燥気味に育ててよいので、庭のグランドカバーとしても適している。蒸れるのを嫌うので梅雨時には枝をすいてあげると良い。

タイムには、古代からミイラの防腐剤として使われてきたとか、ローマ時代には公衆浴場で燃やしその煙を吸ったとか地中海世界での人類との長い歴史があるが、それらはコモンタイムであり、レモンタイムおよびその変種の「ゴールデンレモンタイム(golden lemon thyme)」は、1811年に初めて違った種として認識され記述されたので新しいタイムでもある。

(写真)レモンタイム(Lemon thyme)の立ち姿
 

レモンタイム(Lemon thyme)
・ シソ科イブキジャコウソウ属の耐寒性がある常緑小低木。
・ 学名は、Thymus × citriodorus ( Pers. ) Schreb(1811)。英名はレモンタイム(Lemon thyme)。種小名の“citriodorus”は、ミカン(citri)+香りの良い(odorus)を意味する。
・ ティムス・シトリオドーラス(Thymus × citriodorus)は、ヨーロッパ南部地中海沿岸地が原産地のブロードリーフタイム(学名:Thymus pulegioides)とコモンタイム(学名:Thymus vulgaris)との交雑種といわれる。
・ 草のように見えるが木で、丈が20cm程度の小潅木。生育が旺盛なので、グランドカバーとして使えるぐらい横に広がる。
・ 葉からはレモンの香りがし、料理で使える。
・ 開花期は6月から夏場。小さな淡いピンクの花が咲く。
・ 乾燥した肥沃な土壌を好む。

命名者は、ドイツの動・植物学者シュレーバー(Schreber, Johann Christian Daniel von 1739-1810)、南アフリカ生まれの菌類学者パースン(Persoon, Christiaan Hendrik 1761-1836)。
Schreberは、ドイツのチューリンゲンで生まれ、リンネのいるウプサラ大学などで神学と医学を学び、1770年にはエルランゲン大学の医学&植物学の教授となり、1773年にはエルランゲン植物園の責任者となる。彼は、哺乳類の分類とリンネの命名法に準じた学名の付与などで実績がある。また、ツンベルク(Carl Peter Thunberg, 1743-1828)からは南アフリカの植物標本を購入するなど、海外の標本を収集した。

Persoonは、南アフリカ喜望峰で生まれ、勉学のためにヨーロッパに来て神学・医学を学んだ。1803年からパリに来たが、貧困を極め、その中で、「菌類学の父」といわれるように菌類の研究で成果を残した。


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