モノトーンでのときめき

ときめかなくなって久しいことに気づいた私は、ときめきの探検を始める。

おそすぎで恋した ギムレット(gimlet)

2007-04-08 00:02:10 | Weblog
村上春樹の本は一冊も読んだことがないが、読んでみようかなと思った瞬間があった。
友人との待ち合わせの時間に30分ほど余裕があるので、神田北口駅近くの本屋に入った。
レイモンド・チャンドラーの特集コーナーがあり、清水俊二氏訳「長いお別れ」
が約2cmとすると村上春樹氏訳「The Long Goodbye」は持って歩くのが困るほどの分厚い装丁となっていた。

この違いを知りたいと興味を持った。




また、特集コーナーだけあって、出石尚三(izuishi Shozo)「フィリップ・マーロウのダンディズム」も並んでいた。
出石尚三、川本三郎、柏木博は大好きな著者であるが、この10年間心に余裕がなく見逃してきてしまった。
迷うことなく、「フィリップ・マーロウのダンディズム」そして清水俊二氏訳「長いお別れ」を手にいれ、村上春樹訳はこれらを読んでからか、チャンドラーの作品シリーズを読み終わってからにすることとした。

まだ、ちょっとしか読んでいないが、もうエッセンスが感じられた。
これが、ギムレットなのだ。
そしてすでに、ギムレットに溺れそうになっている。

「ほんとうのギムレットはジンとローズ(社)のライムジュースを半分ずつ、ほかには何も入れないんだ。マティーニなんかとてもかなわない。」
レイモンド・チャンドラー作「長いお別れ」(The Long Good bye)で
酔いどれているテリー・レノックスが主人公の私立探偵フィリップ・マーロウに言った言葉。

逃亡先からのマーロウへのお別れの手紙に「事件についてもぼくについても忘れてくれたまえ。だが、そのまえに、ぼくのために<ヴィクター>でギムレットを飲んでほしい。」(早川書房)

この本では、ギムレットだけがうす緑か白濁した色というように色彩があり、ほかのものは脱色されて灰色系のモノトーンとなっている。

ぼくのために<Eblack>でギムレットを飲んでほしい。いっしょに。
てなコトをつぶやいてみた。

※ 色彩のちがい
現在の標準的な作り方は、ジン3/4 ライムジュース1/4 のようで、作り手によりレシピが異なる代表的なカクテルのようだ。甘味つきのライムジュースを使うとうす緑色、フレッシュライムジュースを使うと白濁する。

※ ライムジュースのちがい
ローズ社のライムジュースを使うとうす緑色になるはずだが、どんな味になるのであろうか?気になって調べたら、日本には入っていないみたいで、味的にも甘すぎるようだ。

※ シェイクしなくてもカクテルなんだということをこの前知った。
ジンとライム。シェイクしなければジン・ライムとなる。



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