TIBと仲間たち

TIB(トロピカルインモラルボーイズ)と素敵な仲間たちのブログです。

早い春

2019-03-17 12:57:27 | 日記
 久しぶりの日曜日。まめと近くの稗田稲荷にお散歩。神社の建つ丘の中腹へ向かう斜面には菜の花が満開です。参道や周辺には桜の木が植えられているのですが、毎年2本ほど他の桜より早く咲きます。彼らは今年もいち早く春を告げていました。ソメイヨシノとは違う種なのでしょうか?
 
 昨年の夏は大切な人が次々と天へ召され、現実世界が仮想世界に犯され、空ばかり見上げていた気がします。冬のライブも心はなんか現実感のないまま、体だけが動いていたようです。そろそろ立ち直るためにはこのことを詩にして彼らを鎮魂しないと、僕の気持ちも吹っ切れないと思い立ち、作りました。
 
この夏ぼくは

この夏ぼくは 泣いてばかりいた
青い空のはるか彼方 見上げ頬濡らした
さあ 何を選ぶのか
安易なマジョリティー 誰のためのロゴスで
まがい物のジャスティス 何をカリキュレーション
『お前の思うままでいい まっすぐに行きなさい』
導く者はもういない
兜率天あたりで 説法聴いてますか
清らかで安らかな調べですか
生き抜くルールに縛られて
最後の弱音は届かないまま
この夏ぼくは 泣いてばかりいた
過ぎ去ってゆく時間はあまりにも虚しくて

この夏ぼくは 泣いてばかりいた
青い空が明日へと 繋がってるとは思えずに
さあ 何を選ぶのか
破壊への無駄のファイト 何のためのレンマで
履き違えたジョーク 全て無でくくられて
『お前らしくないよ』はにかんですまなそうに
導く笑顔は儚くなった
夜明けとともに飛び立つ鳥たち
改札口へ急ぐ黒い人の群れ
未来へ流れる時間がディレンマで
そのさきの無律化は約束されたのか
この夏ぼくは 泣いてばかりいた
思い出の一つ一つが目に滲みて

二人に星の時間があったこと
季節が二つも過ぎてしまえば
思い出とともに『ありがとう』
素直に言って
砂漠の街へ 混沌の森へ
一歩踏み出せるだろう


 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月と金星

2019-02-24 18:52:00 | 日記
 1月中旬ごろからの早朝の楽しみは、東南の空の金星と木星のランデブーでした。23日あたりが最接近でその後徐々に離れていきました。途中20日には西の空に大きな月が沈もうとしていましたし、素敵な天体ショーにまめとなんとなく幸せな気分に浸っておりました。しかし月が変わり月はどんどん痩せてゆき東から昇るようになり、離れた木星に変わり金星に近づいてゆく頃から僕の心は、例年になく早い時期に、沈みがちになっていきました。60歳の年度末、友達の中にはセカンドライフに踏み出したものも多く、僕にも今までとは異なる仕事のオファーが来たのです。4年前の大病から人生の見方が変わり、今までより少しゆっくりと生きることを心がけてきました。出来るだけ前を向かず、足元見つめて生きてきた4年でした。そんな僕に数年先を見越した大役が務まるのか悩みました。これまでの周囲の僕に対する心使いへの恩返しもあり、引き受けてしまったのはいいのですが、問題は山積みで早くも精神的に押しつぶされそうになる始末。ああ4月のメランコリアです。5年生存率をクリアする頃にはボロボロになっていたりして。

月と金星
Moon & Venus まるで闘いの合図で
小型ファイター 無数に飛び立っていく
The end of my life 敵のマザーシップ目指し
勝ち目ない絶望の闘いへ

Moon & Venus 君にはどう見えるの
二人語った星空の美学
The end of my life 何を捨て何を求めて
見返りない無限の闘いへ

一線退いた老兵さえ 銃を持てと駆り立てられ
確かに守るものが増えたと言い聞かせて
自由の翼さえ 燃え尽きて
描いた夢の意味を知ってしまったのに

Moon & Venus 平穏に眺めていた
この世に生きる 喜びのイコン
アーマゲドン ジハード いつか読んだ物語
本棚覗くのはもっと先のはず

Moon & Venus 君だけ残されれば
独りよがりの男の美学
The end of the world 信じたのは自分?society?
心の日記にはなんと記す

That will end up the same No matter who takes it on
But I'm considering who must do that
Though I may not protect you
Surely I must say that I protect you

order , duty , dignity and pride
描いた夢の意味は 夢のままで終わる

Moon & Venus 徐々に離れゆき
コントレイルいく筋もまっすぐに
The end of my life 明日からは雨だろう
勝ち目ない絶望の闘いへ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ご無沙汰です

2019-02-16 14:45:16 | 日記
 年末のインフルエンザ、ぎっくり腰から調子出ない上、仕事が忙しく、ご無沙汰でしたー!
 実は忙しいほど、創作意欲は湧くのです。新曲できちゃったのですが、それは次回。今ゴンザレスがアレンジ中です。
 4月から役職が変わる予定で、今までの仕事場環境も一新したいなと部屋をかたずけています。すると若い頃の論文や、それの資料や、スライド(古っ)が大量に出てきました。思い出に浸ると捨てられないので、思い切ってゴミ箱へ(って入る量ではありませんが、笑)。しかし昔はよく英語論文を読んでたなあ。最近は英語といえば趣味の世界の本ばかりだし、、、。で恒例の本のお話。
 
 『アートで見る医学の歴史』河出書房新社
 専門書ではありません。アートです。暇な時パラパラめくるのが良いのです。昔から、解剖の本にはどこか人を惹きるけるものがあるようで、僕もその一人。って、学生の頃は『Grant's atras of anatomy』は見るのも嫌だったのにねー。のくせ『人体構造論抄』いわゆるヴェサリウスのthe Epitomeは大好きだったりして。最近は洋書専門の古書店で見つけたヴェサリウスの研究書、1910年発行の James Moores Ball の『Andreas Vesalius the reformer of anatomy』を読んでます。

 『Evolution』河出書房新社
 また河出かい。色々な動物の骨格が見られます。進化とは何かと考えさせられる素敵な本です。長年探していた、ミツユビナマケモノの骨格標本も!哺乳類で頚椎が9個なのはこいつだけと子供の本にも書いてあるのですが、初めて確かめられました。
 
 『The Princeton Field Guide To Dinosaurs』 Gregory S. Paul
 輸入書籍。プリンストン大学の出版です。恐竜の骨格がたくさん載ってます。全体のどこの骨が発見されているのかもわかります。こんな本だと英語読むのも苦ではありません。

 『世界を変えた100の化石』X-Knowledge
 大英自然史博物館シリーズ第1巻。先カンブリア紀のエイペックスチャートから新生代のホモ・ハイデルベルゲンシスまでエポックメイキングな化石を解説。たまりません。第2巻は『サピエンス物語』って僕のためのシリーズ!!

 『望月三起也 生誕80周年 & ワイルド7 50周年』
 2016年享年77歳で癌のために亡くなられた先生の追悼本。子供の頃少年キングに連載されていた『ワイルド7』。書き込みの多い劇画調の漫画、登場人物のお姉さんのセクシーさ、バイクやガンアクション、今までにない興奮で読みまくりました。とはいえ単行本買う勇気はなく、友達のお兄さんの所有のものを学校帰りにこっそりと読んだものです。今我が家の本棚には少年画報社ヒットコミックスの全48巻、『新ワイルド7 野獣伝説』トクマコミックス(徳間書店)全14巻、『続・新ワイルド7 野獣の紋章』トクマコミックス全2巻、『飛葉〜もう一つのワイルド7〜』マンサンコミックス(実業之日本社)全2巻、『ワイルド7R(リターンズ)』マンサンコミックス全2巻、そして極め付けオールカラー奇跡の一冊『W7〜新世紀ワイルド7〜』(実業之日本社)が並んでいます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

B.D.(bande dessinée)

2018-09-17 14:42:13 | 日記
 日本では漫画、アメリカだとコミックス、フランスやベルギーではバンド・デシネ。描かれた帯という意味のフランス語で、英語のComic stripに相当するとされています。続き漫画みたいなことです。
 子どの頃から漫画好きの僕はアトムや鉄人、009がお気に入りで、いつかは漫画家になろうと思っていました。今でもすらすらとアトムや鉄人は描けます。しかし中学生のころ描いた漫画を父がよんで、『んー』と言ったきりだった事がきっかけで、筆を折りました(笑)。大学時代は、手塚治虫や石森章太郎はもちろん、マガジン、ジャンプやリボンからの呪縛からも離れ、ガロ系やマイナーな作家を漁っていました。卒業後はお金に余裕も出来、バットマンからアメコミにも突入しました(アメコミはカラーで、翻訳料も有り高い!)。そのころ、メビウスやエンキ・ビラルなんて名前耳にしてたけど実物にお目にかかった事が有りませんでした。1991年『A*ha special』という本を手にしました。宮西計三がお目当でした。そこでエンキ・ビラルの作品『罠の女』に出会います。そのストーリー、絵、なんという衝撃だったことでしょう。一発で虜になり、そこからB.D,の追っかけが始ります。東京に行く度に、神田の外国書籍専門店でフランス語版を漁っていたこと懐かしく思い出します。。最近では日本語訳が出る様になり、少しずつ蔵書も増えていきました。
 で、家にあるB.D.からの紹介です。

 『MONSTAR』Enki Bilal
   僕の中ではエンキ・ビラルの最高傑作。
   ストーリー、構成、絵全てが最初に受けた衝撃のまま。
   『ニコポル三部作』(罠の女も含む)
   『ルーブルの亡霊たち』
      (ルーブル美術館BDプロジェクト)

 『LE BIBENDUM CELESTE』
      Nicolas de Cre’cy ニコラ ド クレシー
   数ページ毎に絵にタッチが変わって行くこの目眩感。
   ひとコマひとコマ眺めていたくなります。
   『FOLIGATTO』とどっちがイチオシか悩むところです。
   『レオン・ラ・カム』
   『サルヴァトール』
   『プロレス狂想曲』
     作品ごとにイメージが変わる作家です。
   『氷河期』(ルーブル美術館BDプロジェクト)

 『L' INCAL』Moebius
   作アレハンドロ・ホドロフスキー、
            画メビウスの代表作。
   ジョン・ディフールの冒険、スペースサーガ。
   「これを読まずしてB.D.語る無かれ」
         って感じのベストセラー。

   新装版『THE INCAL』 
   ホセ・ラドロンが書き継いだ『FINAL INCAL』
   スピンオフもあるよ
     『メタ・バロンの一族』ファン・ヒメネス画
     『テクノプリースト』ゾラン・ジャニエトフ画

   『アラン・マンジェル氏のスキゾな冒険』
         もホドロフスキー作
   まるで画集のような『B砂漠の40日間』
   『エデナの世界』はフランス語版を買ったなあ

   メビウスは生前、宮崎駿と親交があり、
     娘の名前は「ナウシカ」
   その推薦オビの付いた『猫の目』
   メビウスはジャン・ジロー名義で西部劇も描いてる
      『ブルーベリー』

   谷口ジローが彼の魅力に最初に気づいた日本人。
   藤原カムイ、とり・みき、寺田克也、浦沢直樹、
   大友克洋など、影響を受けた作家は枚挙に遑がない。
   あの手塚治虫でさえ特徴的な陰影の線を
   「メビウス線」と名ずけて使用していた程。
   宮﨑駿の『ナウシカ』もメビウスの影響を受けた作品。
   メビウス自身も手塚に驚き、大友のマネをし、
   宮崎のファンであった。

 『Les Cites Obscures(闇の国々)』
   画フランソワ・スクイテン 作ブノワ・ペータース
   巨匠スクイテンの長篇SF、全4巻
   増殖する立方体なんて最初から引き連れられますっ!!
   ふたりの最新作は『パリ再訪』
   『LA・DOUCE』
     日本人に「とって蒸気機関車といえば
     D51のようにゴツい顔を思い出しますが
     ヨーロッパでは流線形を競った時代がありました。
     最期の頃の、ベルギー製12.004号のお話し。

 ルーブルは漫画、comics、B.D.を『第9の芸術』として認め、色々なプロジェクトを開催。日本では、松本大洋『ルーブルの猫』谷口ジロー『千年の翼、百年の夢』荒木飛呂彦『岸辺露伴ルーブルへ行く』などが上梓されました。月日は流れ、遅ればせながら、浦沢直樹も『夢印』で参戦!なんと今回のモチーフは『イヤミ』ですよ。皆さんご一読あれ。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2018-05-10 13:52:36 | 日記
 小学校は3回転校した。つまり4つの小学校に行った。いつも僕はエトランゼであった。学校や友人に馴染む事もだが、その地域の風習にも馴染んだと思ったら転校である。頑張ってとけ込もうとすればするだけ、疎外感は増す。人にとっても僕はエトランゼであり、理解しがたい人なのだから。だから僕には故郷がない。帰るべき心の拠り所がない。そのうち人と交わるのが億劫になる。独りで居ても寂しくないように努力した。殻を作り必要以上に人と交わらずにすむように。
 なのに大人になり、気を抜く度に外の世界と深く関わってしまう。結果は・・・



殻を作るために生きてきた
人と異なる環境のせいにして
どんどん殻を厚く堅くした

遠くで聞こえる祭り囃子に 心躍ったあの頃
親からは『祭りに行くな』と何故か止められた
金銭的問題か 風紀の教育か わからないまま
宗教的問題でないことだけは 子供心にもわかった
友に行けない理由 言い出せずに
部屋に籠って 祭り嫌いになろうとした

何となく心通じる友と 怪獣クラブを作った
たった二人だけの秘密の放課後パラダイス
マニアックな快楽 退廃的陶酔 濃密な時間の澱
皆参加できないならと 学級会で解散迫られた
友は教室の片隅にひっそり消え
僕はやけくそに叫び 声帯を潰した

殻を作るために生きてきた
人と交わらぬ感性を武器にして
どんどん殻は醜くなった

突然近所の空き地に芝居小屋が立った
謎めく転校生は一座の子供
めくるめく快感 禁断の空間 夢のような時間
異邦人認めないクラスのいじめ 倒れゆく細い身体
友を助けに行けないまま
彼は夏の終わりに風のように消えた

布団被って泣いたのに 今では祭りは大嫌いな喧騒
オタク嫌いを装って そこら中に闇を貯め込んだ
いじめのニュース聞く度に スローモーションで
僕らの笑い声こだまする
チョークの音で倒れる友が滲む

殻を作るために生きてきた
酷い言葉や暴力や 理不尽な世の中にも
耐えて行けるようにと強くした

殻で中身は見えないけれど
皮膜の内側は弱い心のまま
歪な心はまだ動いているでしょうか
殻の隅で後悔でもしているのでしょう

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする