みなさん、おはようございます。
あの大震災から7年目を迎えました。
全国の皆様に支えられ代表の松村直登ととも、NPOがんばる福島の活動をしてこられた事に感謝しています。
本当にありがとうございます。
早いもので7年、ある意味長かった7年。
色々と複雑な思いがあります。
今思うことは、東京や首都圏のほとんどの人が普段は原発事故の事を忘れているように思います。
年に一度、3.11の日にしか思い出してくれない。
日々使われる東京や首都圏の電力は福島第一原発と第二原発によって作られ福島から送られてきました。
その原発が爆発事故を起こして福島の環境を破壊し、今もなお福島の地、または避難先で苦しい日々を生きている人がいます。
自宅や仕事などの生活基盤が失われたままの生活が続き、耐えきれず今も自殺を選んでしまう人がいるのです。
震災前に人口約16,000人だった富岡町は今、人口458人で帰還宣言してからもうすぐ1年経とうとしているのに帰還率3%未満です。
原発関係の仕事に従事する人たちの流入を入れてこの人数です。
復興とはほど遠い姿です。
この1年2年では復興を語ることは出来ませんが、とても長い時間がかかると思います。
事故を起こした原発の廃炉作業は更に難航しているようで、約40年で廃炉完了予定が専門家の人の中には100年かかると言う人も。
溶けて漏れ出した核燃料デブリの除去がかなり難しいようですね。
完全に復興を宣言出来るのは、核燃料デブリを除去し廃炉が完了する100年後ってことです。
一ヶ月前に友人から電話をもらった。
近隣の町での事ですが「足が6本あるノシシが捕獲されたんだけど、誰か報道関係の人紹介してくれない?」と。
僕は「えっ、嘘!本当に?」と返したけど、内心はついにその姿を現したかと思った。
彼女の父親の友人が奇形のイノシシを捕獲してこの騒動が起きた。
何十年も猟をしてきて初めて見た異様な姿のイノシシに「これは絶対に放射能の影響じゃないか」となったのだ。
早速取材に地元のTV局が2社ほど来てくれたらしいのですが、後から2社とも「今回は放送出来ませんのでご了承ください」と丁重にお断りされたと連絡があった。
取り上げてもらって研究機関などがイノシシを調べてくれたら良かったのにと彼女は呟いた。
聞いたところ、今、国が復興を盛んにアピールしているのに、これを放送したら大変な事になるのでやめたのではないか?とか、国から相当の圧力があるのではないかとのこと。
僕も国からの圧力はあるだろうし報道規制みたいものがあって、国や東電に都合の悪いことは報道出来ないのだろうと思った。
数年前、南相馬の高濃度汚染区域で群れを作り、人間に一番近い動物である猿の生態調査を行ったチームのTV報道の話を松ちゃんから聞いたが、その時も大きな問題になり大変なことになったらしい。
彼女は「放射能があるのは当たり前の事だし隠す事じゃないよね。これで子供を守れる?国は除染したから帰還しろって住民を馬鹿にしてる。こんなところに絶対、子供を帰せない。ふざけないでと言いたい」と語気を強めた。
無理もない、彼女の子供の一人は福島県の小児甲状腺がん検査で、疑いありの判定をされ手術を受けたからだ。
親子で苦しんだからこその怒り。
子供を思う母の怒りだった。
子供を守る母親として他の子供にも自分の子供と同じ思いをさせたくない気持ちが本当に強い人。
さらには自分が生まれ育ったふるさとに強い思い込みがある人だ。
あったことをなかったことにする風潮や国の原発行政、特に住民の意向を無視した強引な帰還政策に怒っていた。
彼女は以前から帰還宣言が早すぎると言っていた。
もう少し時間をかけるべきじゃないかと。
今、原発被災地では7年を経てセシウムボールなる新たな放射能汚染が発見された。
水に浸透するセシウムが浸透せず川から固形で見つかったのだ。
かなり多いみたいです。
それがどのようなものなのか?どれだけの危険性があるのか?専門家も今から調べないと分からないらしい。
7年経ってこのような問題が起きた。
放射能の不安を危惧し帰還に迷っている人もこれでは帰らなくなる。
放射能は本当にひどい。
そろそろ復興と放射能問題の両方をセットにして考えるべきだと思う。
放射能問題を隠したり臭いものに蓋をするようなことはしないでほしい。
除染した後も震災以前より高い数値の場所があるのは事実なのだから。
2代目アキ牧場にて。
先月末、松ちゃんにその写真を見てもらい感想を聞いた。
「本物だな。この写真だけでは一概に放射能の影響でこうなったと断言できねぇ~けど、こういうのがたくさん見つかったらそのときはそうだと言えっぺな。このイノシシの兄弟はどうだったんべ?今、このイノシシはいるのか?」と。
残念ながら今は写真が残っているだけ。
あの電話をもらったとき直ぐ現地に行きたかったが体調が悪くて行けなかった事を本当に残念に思う。
イノシシを預かって研究機関に持って行き調べてもらえば良かった。
今から4年前に松ちゃんと放射能汚染によって奇形動物が生まれる可能性を話し合った事があった。
そのときに彼は「奇形種は餌捕るにも喧嘩するにも弱いから人目につく前に死んでしまって、人が目にすることはなかなかねぇ~んでねぇ~か」と言ったことを覚えている。
なので原因として半分は突然変異、半分は放射能の影響だと僕は思っている。
山林の除染はしていない。
広大な面積の山林は放射能に汚染されたままだ。
そこに暮らす動物たちは汚染したものを食べて暮らしている。
放射能の影響は必ずあるだろうと思う。
国は山林の除染もしてくれよ。
人も動物も放射能汚染から守ってくれ。
それをしないのだから原発を推進するなといいたい。
隠す必要はない。
現在、福島県各地にあの黒い放射能汚染物の袋が2,200万個も取り残されています。
富岡町で150万個。
この放射能汚染物袋の処理は7年経つのに17%の処理しか出来ていないいんです。
国は2045年までに法律を整備して他県に移すことが出来るように進めていますが反対の声も出るでしょうね。
2045年って震災から34年後の話ですよ。
そんな先の話、考えられません。
帰還困難区域の牧場の土壌汚染は20万ベクレル。
空間線量は今でも4マイクロシーベルト。
今でもかなり高い。
このような環境下で何があっても驚かない。
放射能問題に蓋をすることはしないでほしい。
原発の廃炉・放射能汚染物袋の処理、どちらも大変な事。
事故が起きたら本当に取り返しがつかないのが原発です。
日本は原発がなくても生活出来る。
震災後、ずっと原発が止まってたのに普通に暮らせたのだから。
だから原発はいらない!原発にNO!です。
今日この頃、実際にあったことを書いても福島のことや富岡のことを本当に考えているのかとお叱りを受けることが多いのですが、それでもあったことをないことにしないで書いていこうと思います。
今まで支援してくださいました全国の皆様、本当にありがとうございます。
これからもNPOがんばる福島と代表松村直登の応援どうぞ宜しくお願いいたします。
今日は長文、おつきあい下さいましてありがとうございました。
あの大震災から7年目を迎えました。
全国の皆様に支えられ代表の松村直登ととも、NPOがんばる福島の活動をしてこられた事に感謝しています。
本当にありがとうございます。
早いもので7年、ある意味長かった7年。
色々と複雑な思いがあります。
今思うことは、東京や首都圏のほとんどの人が普段は原発事故の事を忘れているように思います。
年に一度、3.11の日にしか思い出してくれない。
日々使われる東京や首都圏の電力は福島第一原発と第二原発によって作られ福島から送られてきました。
その原発が爆発事故を起こして福島の環境を破壊し、今もなお福島の地、または避難先で苦しい日々を生きている人がいます。
自宅や仕事などの生活基盤が失われたままの生活が続き、耐えきれず今も自殺を選んでしまう人がいるのです。
震災前に人口約16,000人だった富岡町は今、人口458人で帰還宣言してからもうすぐ1年経とうとしているのに帰還率3%未満です。
原発関係の仕事に従事する人たちの流入を入れてこの人数です。
復興とはほど遠い姿です。
この1年2年では復興を語ることは出来ませんが、とても長い時間がかかると思います。
事故を起こした原発の廃炉作業は更に難航しているようで、約40年で廃炉完了予定が専門家の人の中には100年かかると言う人も。
溶けて漏れ出した核燃料デブリの除去がかなり難しいようですね。
完全に復興を宣言出来るのは、核燃料デブリを除去し廃炉が完了する100年後ってことです。
一ヶ月前に友人から電話をもらった。
近隣の町での事ですが「足が6本あるノシシが捕獲されたんだけど、誰か報道関係の人紹介してくれない?」と。
僕は「えっ、嘘!本当に?」と返したけど、内心はついにその姿を現したかと思った。
彼女の父親の友人が奇形のイノシシを捕獲してこの騒動が起きた。
何十年も猟をしてきて初めて見た異様な姿のイノシシに「これは絶対に放射能の影響じゃないか」となったのだ。
早速取材に地元のTV局が2社ほど来てくれたらしいのですが、後から2社とも「今回は放送出来ませんのでご了承ください」と丁重にお断りされたと連絡があった。
取り上げてもらって研究機関などがイノシシを調べてくれたら良かったのにと彼女は呟いた。
聞いたところ、今、国が復興を盛んにアピールしているのに、これを放送したら大変な事になるのでやめたのではないか?とか、国から相当の圧力があるのではないかとのこと。
僕も国からの圧力はあるだろうし報道規制みたいものがあって、国や東電に都合の悪いことは報道出来ないのだろうと思った。
数年前、南相馬の高濃度汚染区域で群れを作り、人間に一番近い動物である猿の生態調査を行ったチームのTV報道の話を松ちゃんから聞いたが、その時も大きな問題になり大変なことになったらしい。
彼女は「放射能があるのは当たり前の事だし隠す事じゃないよね。これで子供を守れる?国は除染したから帰還しろって住民を馬鹿にしてる。こんなところに絶対、子供を帰せない。ふざけないでと言いたい」と語気を強めた。
無理もない、彼女の子供の一人は福島県の小児甲状腺がん検査で、疑いありの判定をされ手術を受けたからだ。
親子で苦しんだからこその怒り。
子供を思う母の怒りだった。
子供を守る母親として他の子供にも自分の子供と同じ思いをさせたくない気持ちが本当に強い人。
さらには自分が生まれ育ったふるさとに強い思い込みがある人だ。
あったことをなかったことにする風潮や国の原発行政、特に住民の意向を無視した強引な帰還政策に怒っていた。
彼女は以前から帰還宣言が早すぎると言っていた。
もう少し時間をかけるべきじゃないかと。
今、原発被災地では7年を経てセシウムボールなる新たな放射能汚染が発見された。
水に浸透するセシウムが浸透せず川から固形で見つかったのだ。
かなり多いみたいです。
それがどのようなものなのか?どれだけの危険性があるのか?専門家も今から調べないと分からないらしい。
7年経ってこのような問題が起きた。
放射能の不安を危惧し帰還に迷っている人もこれでは帰らなくなる。
放射能は本当にひどい。
そろそろ復興と放射能問題の両方をセットにして考えるべきだと思う。
放射能問題を隠したり臭いものに蓋をするようなことはしないでほしい。
除染した後も震災以前より高い数値の場所があるのは事実なのだから。
2代目アキ牧場にて。
先月末、松ちゃんにその写真を見てもらい感想を聞いた。
「本物だな。この写真だけでは一概に放射能の影響でこうなったと断言できねぇ~けど、こういうのがたくさん見つかったらそのときはそうだと言えっぺな。このイノシシの兄弟はどうだったんべ?今、このイノシシはいるのか?」と。
残念ながら今は写真が残っているだけ。
あの電話をもらったとき直ぐ現地に行きたかったが体調が悪くて行けなかった事を本当に残念に思う。
イノシシを預かって研究機関に持って行き調べてもらえば良かった。
今から4年前に松ちゃんと放射能汚染によって奇形動物が生まれる可能性を話し合った事があった。
そのときに彼は「奇形種は餌捕るにも喧嘩するにも弱いから人目につく前に死んでしまって、人が目にすることはなかなかねぇ~んでねぇ~か」と言ったことを覚えている。
なので原因として半分は突然変異、半分は放射能の影響だと僕は思っている。
山林の除染はしていない。
広大な面積の山林は放射能に汚染されたままだ。
そこに暮らす動物たちは汚染したものを食べて暮らしている。
放射能の影響は必ずあるだろうと思う。
国は山林の除染もしてくれよ。
人も動物も放射能汚染から守ってくれ。
それをしないのだから原発を推進するなといいたい。
隠す必要はない。
現在、福島県各地にあの黒い放射能汚染物の袋が2,200万個も取り残されています。
富岡町で150万個。
この放射能汚染物袋の処理は7年経つのに17%の処理しか出来ていないいんです。
国は2045年までに法律を整備して他県に移すことが出来るように進めていますが反対の声も出るでしょうね。
2045年って震災から34年後の話ですよ。
そんな先の話、考えられません。
帰還困難区域の牧場の土壌汚染は20万ベクレル。
空間線量は今でも4マイクロシーベルト。
今でもかなり高い。
このような環境下で何があっても驚かない。
放射能問題に蓋をすることはしないでほしい。
原発の廃炉・放射能汚染物袋の処理、どちらも大変な事。
事故が起きたら本当に取り返しがつかないのが原発です。
日本は原発がなくても生活出来る。
震災後、ずっと原発が止まってたのに普通に暮らせたのだから。
だから原発はいらない!原発にNO!です。
今日この頃、実際にあったことを書いても福島のことや富岡のことを本当に考えているのかとお叱りを受けることが多いのですが、それでもあったことをないことにしないで書いていこうと思います。
今まで支援してくださいました全国の皆様、本当にありがとうございます。
これからもNPOがんばる福島と代表松村直登の応援どうぞ宜しくお願いいたします。
今日は長文、おつきあい下さいましてありがとうございました。