皆さん、おはようございます。
今日は昨日の続きで、帰還困難区域の牧場から引っ越ししてきた牛たちの話です。
脱走した2頭は草むらや林の中で、人間に見つからないようにひっそり暮らしていますが、他の牛は全頭、松ちゃんの牧場で元気に暮らしています。
帰還困難区域から戻って直ぐに下の牧場2つの餌やりをはじめました。
ロールのビニールを外してわらをそのまま積みます。
餌置き場の目の前にある林道から牧場まで運びます。
一般の道路は、わら餌を荷台から落としたり、風で飛ばされたりして道路を汚せば清掃をしないといけないので、ここを使っています。
橋を渡り、牧場まで低速で進みます。
風がない日は、わらが落ちないので助かるとのこと。
農道を走り、もうすぐ牧場。
2つ目の牧場に到着。
でも牧場に牛たちの姿はありませんでした。
少しびっくりしましたが、松ちゃんはすぐに牛たちを呼び寄せた。
すると1頭、また1頭と竹やぶから出て来ました。
松ちゃんの「ベーベーベーーベ!」の連呼、久しぶりに聞きましたよ。
僕が竹やぶで何してるの?と聞いたら、松ちゃんが「竹やぶで竹の葉を食ってんだ」と教えてくれた。
牛は竹の葉を1枚ずつしか食べられないそうです。
一気にお腹を満たすには、わら餌のほうがたくさん食べられるので、牛たちは美味しそうに食べ始めました。
ここの牧場内で一番体の大きな牛だけは、餌に食いつくもすぐに「ウォ~~~ン」と長く大きな鳴き声で何度も鳴いているので松ちゃんになんで鳴いてるのと聞いたら「今は餌より水を先にくれって言ってんだ」と。
「口が乾いてわらを食べずらいんだべ」と言い、彼は餌やりのあと、すぐに家に戻り200Lタンク2本。計400L相当の井戸水を汲み、また牧場に向かいました。
牧場の目の前に川が流れているのに何故飲まないの?と聞く僕に「彼奴等、川に行くのに恐怖心があるんじゃねぇ~か」と松ちゃん。
牛たちは帰還困難区域の牧場で9年間、ずっと松ちゃんに井戸水を目の前で汲んでもらい飲んできたから、今もそのようにしてくれると思っているみたいです。
隣の牧場のポニーのヤマや牛たちは、好きなときに川に降りて好きなだけ飲んでいるのになぁ~と思いました。
荷台に乗りバケツで水を注ぎます。
1番体の大きな牛が一番に飲み出しました。
この大きな牛は最低バケツ4杯の水を飲むまで動かないらしく、他の牛は番長牛が満足するまで待機です。
やっと他の牛の水飲みの番です。
大きな牛が餌より先に水をくれって鳴くの良くわかりました。
この日は30度くらいの暑さで松ちゃんも額に汗をびっしょりかいていたから、牛も相当暑かったのでしょうね。
バケツで何回注いだろう?タンクの水が少なくなって来てタンクを倒して注いだ。
高い位置から注がれる最後の水は、勢いのある水量でした。
今回、松ちゃんは、この牧場の牛のために川まで降りられるよう竹やぶから、川までの法面にスロープを作った。
大量の砂利とセメントを買って来て腰を痛めながら作ったのに、完成後、水を飲みに行かない牛たちには松ちゃんは閉口してました。汗。
鉄人松ちゃん、初めてギックリ腰になったそうで、笑えませんでした。
牛を飼養するのは本当に体を使います。松ちゃんも60を超えた年齢。怪我しないでやってほしいと思います。
一人奮闘する松ちゃんの応援、みなさん、これからもよろしくお願いします。
今日は、このへんで失礼します。
それではみなさん、またお会いしましょう。