ときぶーの時間

募金の受付先 東邦銀行 安積支店 普通0644994 名義がんばる福島
みなさんご支援宜しくお願いいたします。

カラスは最強!

2017-04-18 05:18:26 | 日記
みなさん、おはようございます。
昨日、富岡に行って来ましたが、先週に続き松ちゃんとは短い時間しか話すことが出来なかった。

松ちゃんが牛に餌をやる時間に僕はいわきまで走り法務局へ。

いわきまで片道1時間なので、往復2時間がそれで潰れた。
登記移転後の処理がとても憂鬱。

何せ横浜と移転先の福島のをやらねばいけないので、3月に移転登記すれば良かったかな~と今更後悔。
去年3倍くらいの処理業務。


富岡の田んぼでタヌキを見つけた。
見た感じ老タヌキだが何故かほっこりした。

松ちゃんちの牛は2頭ほど亡くなっていた。
帰還困難区域で歩けなくなっていた牛は2ヶ月半横たわったまま生きていたけど、老衰のように静かに逝き家の下の牧場では牛同士の争いで1頭亡くなったそうです。

帰還困難区域の牧場の牛については、松ちゃんがあれほど尽くしてくれたのだから、牛も喜んでいただろうと思う。
2頭のご冥福を祈ります。


タヌキのいた田んぼの30mくらい離れた桜の木に取り付けられたナンバーT-16の巣箱


よじ登って巣箱の中を確認する松ちゃん。
「去年、巣を作ったんだ」と言って中を見て「まだだな~、あともう少し経たねぇ~と作らねぇ~か」と降りてきた。


田んぼから100mくらい先にある松林
「あれ見てみろ、松くい虫にやられて富岡の松の木という木は無くなってしまうべな」と彼は憂いていた。

松の木も消毒とか伐採とか色々手をかけてあげないとダメなんです。
行政も予算・人不足でどうにもならないとこありますから、何とも言えませんでした。

昨日は野鳥の生態調査から戻ったら、ハクビシン・アライグマに壊された巣箱の修理を始めた松ちゃんでした。


これ、近くで見るとかなり大きな損傷でした。
巣箱に卵が産みつけられたら、真っ先にハクビシンやアライグマに狙われるらしいです。


壊された板をあてがい、それに合わせて木を切ります。


「年に5~6個はやられる。巣作りに来る前に直しておかねぇ~とな」と補修作業へ。
みなさん、この穴結構大きいでしょ。

この大きさなら手を入れて卵を盗むの簡単。
彼らの爪はどんだけ凄い爪なんだと思った。

そんなことを言ったら「昨日、石松がアライグマと闘ったんだけど、アライグマが立ち上がって爪を立てフォ~、フォ~って威嚇してっから手(口?)を出せなくていたぞ」と笑いながら松ちゃんは返した。

昨日、作業にちょっとだけ付き合ったのだけど、ハクビシンやアライグマも害獣だけど「カラスだって巣箱を襲って卵食っちまうんだ。弱った動物はタヌキでもキツネでもやられる。カラスは最強だぞ!」と松ちゃんが言った。

たしかにカラスは頭がいいし、動物の死骸でも何でも食うし、腐っていようが腹も壊さないみたいなのでカラスは最強もうなづけた。

カラスは連携プレーで餌を取る習性もあり、とにかく頭がいいので松ちゃんもやっかいな奴と言っていた。

カラスには僕の家のツバメの巣も会社のツバメの巣もやられた。
産み付けられた卵が玄関前に落ちて割れていたのを見て「カラスの奴!!!」と怒ったのを良く覚えている。
巣も粉々にされちゃったから、2度と僕の家にはツバメが来なくなった。

カラスは最強!って松ちゃんの表現が面白かった。
これが僕のツボにはまるからなかなか抜け出せない(笑)
今日のタイトルはこれに決定!


上蓋の板がちょっと厚めになり、横にも板を貼り巣箱入口も広げられていたので、板を当て修理完了。
「こんな修理してたら、どんどん大きな巣箱になっちまうぞな」なんて笑いながら言っていた松ちゃんでした。

いわきの法務局から松ちゃんの家に戻り、少し話して横浜に戻る時、プロカメラマンの太田さんが松ちゃん宅を訪れた。

相変わらず太田さんも被災地で動物の保護をしてくれている。
ホントにみなさんに感謝です。

松ちゃんは今年、環境保全を第一にやるって決めましたが、一部帰還宣言をしたふるさと富岡町のまちづくりの推進に寄与したいという思いは震災後から少しも変わっていません。

波あり谷ありのこれからだと思いますがみなさん、これからも宜しくお願いいたします。














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ちょっと早かったか。

2017-04-10 17:07:51 | 日記
みなさん、こんにちは。
今日の朝、3時半に起きて日帰りのスケジュールで富岡に行って来ました。

先週、夜ノ森の桜が見たいと思っていたので、何としても仕事を休んで行ってみたものの。
ちょっと早かったみたいで残念でした。


綺麗に咲いているところに行って撮ってみたものの、蕾が多くてあと数日後に満開か?って感じでした。


帰還困難区域の中の桜が本当に見たいのですが、ここは未だに普通には入れません。
何処かのメディアさんの撮影が行われていた。
スーツの方がマイクを握っていたので、即刻退散した僕でした。


2分か3分咲きって感じでしょうか。
福島はまだ寒いから、もう少し経たないとダメでした。

避難指示を解除した富岡町ですが、嬉しい事もそうでないことも多だありまして、ヨーカドーの子会社ベニマルさんがオープンしたのはとってもありがたいことでした。

品揃えの良さと野菜や惣菜などが豊富だったし、寿司も目の前で握って出してくれる売り場で、いい売り場でした。

どうせコンビニの延長みたいな店だろうなんて思っていたので、ベニマルさん、ごめんなさい。
ちょっと感動しました。

駐車場は広いし、これなら楢葉町、広野町、川内村のお客さんが来てくれる。
地図上から富岡町が消えるのではと内心思っていたから、これで富岡町は復興するぞ!なんて、嬉しかったです。


松ちゃんは相変わらずで朝早く着いたらトラックにビニールで巻かれていないロールわらが積んであった。


この餌どうしたの?と聞いたら希望の牧場の方が届けてくれたのだと説明してくれた。

今年になって餌を頼んだと言っていた松ちゃんだけど、その餌はいつ来るかはまだ未定。
どんな餌でもありがたいものです。

ありがたいと言えば友人の一人である山本宗輔さんの新聞の記事を見て松ちゃんの口から「震災から6年にもなるのに、こうして取り上げてくれるの本当にありがたいよなぁ~」としみじみ言った事が印象的だった。


僕が聞いたところ地方紙ですがかなり大きな新聞社との事でした。
宗輔さんありがとうございます。

今年の松ちゃんは、町の保全に神経を注いでいます。
農地の保全から始めて解体される家々が無くなった場所を恒久的に荒らさない何かを始めたいと。

元議員の方や町に戻って来る友人たちと組合を作ってやるみたいです。
松ちゃんと今度また早い時期に会って色々と話しをしたいと思います。

松ちゃんがスーパーの方に聞いた話ですが、避難指示を一部解除した富岡町に帰って来た住民は200人くらいだそうです。
約1万6千人いた町の住民が今は200名足らず。

今日、富岡町中央商店街を走ったら、お店が解体されて歯抜けになった商店街を見て僕は複雑な気持ちになった。

そんな状況の中にあって常に前を向いて何か始めようとしている松ちゃんはエライ。

今、僕の方がいっぱいいっぱいなので、いつと約束出来ないのですが、みなさん、一部避難指示解除した富岡で今年もがんばる松ちゃんの応援よろしくお願いいたします。














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解除の実感

2017-04-05 08:53:45 | 日記
みなさん、こんにちは。
本当にお久しぶりでです。

3月は休めなくて家に帰って来るのは寝るためにだけというとんでもない一ヶ月になりました。
なので富岡にも顔出せなくて、今月も同じようになるのかな~・・・汗

一昨日、松ちゃんと会って来ました。
一部避難指示解除した富岡町は、帰還した町民の姿よりも除染や家の解体業者の姿が多く、解除の実感を感じることはなかったです。


この日は早い時間についた。
それで一緒に朝食を摂った。

僕のかみさんが直ぐに食べられるようにゆで卵を3個入れてくれたのだけど、前日の夜、松ちゃんも卵1パック10個のゆで卵を作っていてダブってしまった事を笑った。


部屋には無造作に置かれている段ボールの箱を見て「何の箱?」と聞いたら「鳥の巣箱だよ」と松ちゃん。

なんでも30個ほどの巣箱を浪江のおまる(高線量区)地区に設置したようです。
この地区は車の中でも20μシーベルトを超えたと言うほど放射線量が高い所で、日本野鳥の会の人に「ほんとに命がけの調査になるぞ」と声を掛けたと。

それでも「こういう所で何年も調査することに、意味があるんだよな」と松ちゃんは言った。


組み立てられた巣箱が3つほど外に並べられていて「これも付けなきゃなんねぇ~な」でした。

なのでこの日は朝から野鳥の生態調査に付き合わされた。

富岡には50個ほどの巣箱が設置されている。
その一つ一つを見て回る。

浪江のおまる地区の30個を合わせると80個。
これは本当に大変な作業で、日本野鳥の会の人と相談して、浪江の調査は一ヶ月に一回と決めたと言った。

高線量区での調査でもあるし健康被害を考えたら、一ヶ月に一回でいいと思った。


木に上り巣箱の中を点検する松ちゃん。
こんなところばかりで結構な作業でした。
僕がやったら次の日筋肉痛で動けない。

「あと一週間から10日ほどだな~」なんて言いながら、僕に巣箱の状態や鳥の習性などを教えてくれたので、一つ一つ見て回るのに退屈しなかった。

富岡町にはたくさんの鳥が戻っています。
個人的になのですが富岡の鳥は多分、放射能の影響をそれほど受けてないと思っています。


巣箱の中を見て「巣を作っているから見てみろ、もう、卵を産むだけになってるべ」と写真を撮ればと松ちゃん。
なので撮らせてもらった。

富岡は春の花が咲き出し、来週は夜ノ森の桜もきれいに咲くと思う。
夜ノ森の桜は帰還困難区域のため、町民が以前のようにお花見を楽しむ事は先になるけれど、早く普通に行けるようにならないかなぁ。

松ちゃんは「テレビのアナウンサーは嘘を言っているよな、避難指示を解除したところは除染が100%終了したところで解除されたなんてよ、俺んとこも除染終わってねぇ~のに」と言ったので「僕のとこも除染してないよ」と直ぐに口に出た。

避難指示が解除されたのに半分嬉しさはある。
町民ありきの解除ならもっと嬉しかったはず。
除染で家をきれいにしてもらったのに、今、その家々がたくさん解体されていて複雑な気持ちです。


この日、野鳥の生態調査を終えたと思ったら、午後から除染の人たちがやって来て1時間松ちゃんは立ち合いを余儀なくされ、牛の餌やり時間が大幅にずれた。

相変わらず忙しい松ちゃんでした。

今年、松ちゃんは今年の目標を立てた。
それは今度時間がある時に書きます。

それではみなさん、またお会いしましょう。


















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